ってことで元相方とのやりとりを。

mimisemi2010-04-03

公約通り貼りますです。


http://d.hatena.ne.jp/mimisemi/20100320

元相方 2010/03/29 00:34
これ最高。


Dickin'を聞くたび思い出すけど、世界にはいい音楽いっぱいあるね。やっぱアイマスunderworldばっか聞いてるばあいじゃないな。


こういう音ってなんていうの?モンド?まあ生演奏系でかっこいいのはぜんぶモンドなんだけど。

mimisemi 2010/03/29 03:03


いや、元相方ウォール伝に初出演だね。

大体まぁDickkin'って気に入ってるけどね、これはまぁ自分でも本当に好きだねっていうか、まぁサウンド的になんていうか90年代後半の渋谷系って感じだよね。ジャンルで言うとなんだろうな?まぁモンドとかをサンプリングしてるビックビートとか、ラウンジ系みたいな感じじゃないのかな?渋谷のHMVの5階のイージーリスニングのコーナーにあるお洒落系のラウンジ音楽みたいな感じね。5階だったか4階だったか忘れたけど、映画とかのサントラがある階ね。あそこにはまぁ死ぬほど通っていたわけで、なんていうか俺の一時期のこういう感じのラウンジ音楽みたいなのの傾倒がモロに出たってのがこのミックスだね。


で、最後の曲は101 stringsのAstro-Sounds from Beyond the Year 2000からなんだけど、まぁこれは本当にモンドの定番だね。101 stringsっていうイージーリスニングの定番みたいなのと当時のコマーシャルっぽいサイケが混ざってるっていう商業音楽なんだけど、こういうサウンドのカオスな混ざり方こそモンドだよねっていう。オススメなんでチェックしてみて。


元相方 2010/03/29 22:21


Dickkin'はいいよ。ここ数ヶ月WaxDJ.comを聴き漁ってみたけどなかなかここまでいいのはないね。まあ、あの辺もmy spaceなんかとたぶんいっしょで、オフラインでの評判がないとまともにアクセスがないのかもしれない。ランキング上位以外は再生数が軒並み低いしね。ガイドラインとお墨付き抜きと周りの盛り上がりぬきじゃおちおち音楽も楽しめないというのは別に日本だけの話じゃないのかもしれない。


Astro-Sounds from Beyond the Year 2000は知らなかった。90年代渋谷風に軽薄にチェケラしとこう。コンセプトがチャラいくせに内容が最高なコマーシャリズムということでいえば、たしかデンマークのDJがセレクトしているラウンジ系のコンピでMusic for Modern Livingというシリーズがおすすめ。まずこの批判精神のかけらもない、完全に閉じた世界のためのタイトルがすばらしいでしょ。


ところで般若心経の話がどこかで出てたけど、あれは内容もさることながらグリッド状の単純なリズムを低・中音域でうねうね移動するという独特のお経グルーヴがいいじゃない。で、最近underworldのライブ盤を買ってからunderworldがきっぱなしなんだけど、あいつらのライムって基本お経じゃない。ビートも木魚系だし。born slippyのライブバージョンなんかマジで般若心経だよ。チェックしてみて。まあ、underworldっていいたいだけなんだけどね。評判悪い近作2枚が地味に最高。


mimisemi 2010/03/30 02:52


そうなんよね。クオリティ=アクセス数じゃないのはまぁある意味でブログとかと同じかもしんないね。アクセス数が多いミックスってのはまぁ恐らく芸能人のブログのアクセス数みたいなもんで。自画自賛してもしょうがないんだけど、Dickkin'並に良いミックスって市場でも滅多に無いよ。それはまぁ市場に出てるミックスに選曲の制約とかがあるってのもあるかもしれないけど、良い線行ってても惜しいのとかって多いからね。中盤ちょっとダメだなーみたいな。だから自分で作って自分で聞くのが一番いいっていう、まぁ俺が何かを作る理由の基盤みたいなもんだね。聞きたいのを作るっていう。


Music for Modern Livingは調べてみたけど、中身は断片的に知ってるのが多かったね。コンピとかって無理矢理コンセプト作ってそれに合う楽曲を集めてきてっていうのが多いよね。Music for Modern Livingってのも一次元的なModern Livingっていう価値観の押しつけだからね。まぁ批判的に言っちゃえば。Modern Livingっつーのは逆に今みたいな時代は時間軸関係無しに色んなものがカオスな感じで存在してる感じだよね。個人の趣味っていうか、自分が好きな曲だけi-podで聴くみたいな、個々のModern LivingがModern Livingだよね。映画とかまぁ本とか然りだと思うけど。


般若心経ってさ、あれ絶対意味分かってる人少ないよね。サンスクリット語の当て字みたいなところが多いからさ、なんか仰々しい感じで威厳があるサウンドになってるけど実際はタクシーを的士とかって言ってるレベルっていう。舎利子とかチャーリーを漢字にしてみましたみたいな感じだもんね。


Underworldはチェックしてみるわ。でもUnderworldってシングル曲がかっこいいのが多いけどアルバムで聴くとイマイチってのが多いよね。Two Month Offって曲が大好きだけど、あれが入ってるアルバムとかも全体で言うとなんか中途半端な感じだしね。パーカッションとか本物からサンプリングしてきたみたいなさ、打楽器系にこだわりがありますって言われても別にそれが特にセールスポイントになってないっていう。


あとUnderworldと言えばKing of Snakeっつー曲のファットボーイスリムミックスが大好きだな。ファットボーイのリミックスの仕事ってサービス精神旺盛なんだよね。「こういうサウンドが好きなんだろ?」っていう、なんかある種のAVみたいな感じを受けるんだよね。自分で作りたいっつーよりかは聞き手の欲求を満たすために作ってるビジネスな感じがすげーいい。あとWipeout XLっつープレステのレースゲームに入ってたTin Thereっつー曲のミニマルリミックスみたいなのもすげーかっこいいね。ああいうのやってればUnderworldって最高なんだけど。


まぁとにかくあれだ、Underworldの評判が悪い近作二枚は即チェックすることにするよ。


元相方 2010/03/30 20:39


DIckkin'32も出ていたので今聞いてるけどいいね。こういうのショッピングモールとかで流れないのかね。下世話なとこで何かしながら聞きたい音だよね。


Two Month Offが入ってるのは評判悪い近作二枚のうちの一枚のA Hundred Days Offだね。あそこからサービス精神の要だったっぽいダレン・エマーソンが抜けるんで、Rezみたいな溜めて溜めて最後パーっとぶっぱなすカタルシスがなくなるんだけど、寸止めのまま延々と加速しつづける感じがいい。Push Upstairsのノリをより地味に追求していったかんじだ。そちらの好みを知っている身としてはそんなに強くはおすすめできないかな。まあ、聞いたらいってることはわかると思う。あー、こういうことね、みたいな。


Fat Boy SlimがAVっぽいってのはなんか「故リュックフェラーリテレフォンスマイルがサウンドシネマならおれはサウンドAVだ」ってかんじだね。どちらも監督で、シネマかAVかってちがいで。We've come a long way, babyのジャケットのデブを選ぶセンスがフェラーリ先生がレッドホッペ通話中を選んでしまうセンスに通じなくもない。とりあえずWipeoutXLはスクリーンショットが好みなんで今度探そう。あの時代のテクスチャの弱いポリゴンとミニマルの相性はよさそうだ。


般若心経は相対主義の極地みたいなところがあって、なんか予定調和なポストモダンなハッピー&ピースなノリにされそうなんだけど、もうちょい暴力的というか、実もふたもないよね。まあぎゃーていぎゃーていあたりの意味はよくわからないのだけど。そのうちチャーリーに語る般若心経みたいなかたちでアレンジしてくるとよくわかるかもしれない。ヘイ、チャーリー、What's up?みたいなノリで。


mimisemi 2010/03/31 10:13


般若心経のアレンジやっておいたんで読んでみてね。


あれだよね、Rezみたいな溜めるやり方って所謂、ワイルドピッチだよね。だんだんと音数が増えていってジワジワと攻めていって爆発!みたいな、まぁ90年代前半からのテクノの常套手段だよね。DJ ピエールが発祥だとかなんだとか。あ、んで俺が書いたTin ThereってPearl GirlのTin Thereっつーミックスでまぁそのワイルドピッチでパーっとみたいなのを体現したようなミックスなのね。Pearl Girlの元よりよっぽどかっこいいっていう。


Push Upstairsもありえないぐらいかっこいいよね。こういうのやってればいいのになんかUnderworldって捨て曲が多くて残念だよね。ちなみにA Hundred Days OffはTwo Months Offを聞くためだけにアルバムをよく聞いてたよ。ジャズっぽいんだよね。ちょっと。


あ、んでWIpeoutXLなんだけどさ、俺も元相方としてもああいう時代のテクノが大好きじゃん?こんな話してる時点で90年代テクノ懐古って感じだけど、なんつーか映画のモジュレーションみたいな感じの時代のテクノたっぷり!って感じなのね。Future Sound of LondonのWe have explosiveとか考えられないぐらいかっこいいんだよね。あとプロディジーFirestarterも南部さんのヴォーカル無しバージョンかっこいいし、あとPhotekのThe Third Sequenceね。WipeoutXLのサントラは結構一世を風靡した感じがあってドリフとかでも使われてたぐらいで。まさしくテクノ全盛期なんだけど。テレビ番組のBGMとかって頼りがいのあるコンピに頼りまくったりするからね。


なんで90年代中盤から後半って何もかもが良かったんだかさっぱり分からんな。ゲームとかアニメとかコミックとかも2000年以降からつまらなくなっていった気がするね。まぁ面白いのもあるけどね。「テクノ・アニメ・ゲーム」みたいな、なんつーか「サブカルと近未来」みたいなものを象徴するものが近未来を前に黄金期を極めて衰退していったってのがなんかアイロニーだね。まぁ衰退とは言えないか。ポストモダン系の思想とかも俺がさっき挙げた「テクノ・アニメ・ゲーム」と妙に親和性があるじゃん?で、同じような時期に衰退していったみたいな。


ミルプラトーってありもしない近未来のイメージを体現してたレーベルだと思うね。ミルプラトーと言えば、そういえばドゥルーズの追悼盤、日本に帰った時買ってもらったよね。


今思えばWIpeout XLみたいなのも「テクノ・近未来」的なまぁポストモダン的イメージの産物だったのかもね。だから今となると60年代のキューブリック的なレトロな近未来のモンドとあんま変わらなく見えるっていう。テクノってモンド的でイメージと密接に関わり合ってたよね。Future Sound of LondonとかのアルバムのタイトルがISDNだったりさ、誰だったか忘れたけどVirtual Sexみたいなタイトルのアルバムがあったり。99年ぐらいのマトリックスでピークを迎えて、んでそれ以降は無くなったって感じか。マトリックスはそんな意味で2000年を前にした全ての総括だったのかな?って気がするなぁー。今思えばだけど。まぁ偶然だろうけどね。でも俺がさっき挙げた「テクノ・アニメ・ゲーム・近未来」みたいなのが全部ハイブリッドになってるよね。で、ベースになってる哲学的世界観がボードリヤールっていう。


あ、なんか話が長くなってるけど、まぁあんま暇無かったら適当に流してくれていいよ。付き合ってくれれば長く書いてくれていいし、まぁ長くなり過ぎたら後でまとめてエントリーにして貼るから。


mimisemi 2010/03/31 10:17


で、追加なんだけど、近未来的なイメージを現代人は当然のテクノロジーとして現代として利用してるよね。検索エンジンとかネットとかI-PODとか携帯端末全般とかネットテレビ電話とか動画サイトとかアマゾンのキンドルとか。そこにもう「近未来」は無いんだよね。これこそがまぁ未来なのかなと。だから常に「近未来」ってのはイメージでしかないっていう。今って近未来のイメージってあるかな?飛び出すゲームとかかな?やっぱ?あとタイムマシーンか。


元相方 2010/04/01 02:54


Future Sound of Londonは20年後も未来の音だと思うよ。あとLFOも。


個人的には世代論とか時代論とかは各々の作品に対する評価をいたずらに妨げるスペクタクルだど日々敵視しているんだけど、やっぱ90年代後半はいいよね。単純に好きなものがいっぱいある。OvalとかNotoとかOpiateも2000年前後なんだよね。sndの最高傑作Stdiosnd Typesも2000年だし、いわれてみると時代的にわりと偏ってるかもしれない。


まあでも、今もいいよ。Andrew Wetherallのmixはあいかわらず地味に最高だし、トラックメーカーでいえばMatthew Herbert(Dr.Rockit)とかLuke Vibertとかいいでしょ。どちらかといえばすでにあるものがどんどん洗練されていくかんじなので、ColdCutとかAFXとかSquarePusherみたいな異常な磁場が生まれちゃうかんじではないけどね。ラスターノートンもラインナップがどんどん充実してる(sndの新作も去年出た)。


というわけで今あまり頭もまわらないのでとりあえず最近の好きな音楽の話だけ書き散らして寝るわ。好きな音楽の話できるのはいいね。ここに書き込んでそう思った。


もともとゲーム音楽が電子音響の入り口なのでロービット音響に弱いんだけど、最近そういうロービット志向のチップチューンがはやってていいかんじなんだよ。なかでも数年まえからmp3レーベルの16dimension recordというのを細々やってるこの人の音がすごく好き。チップチューンって「あの有名な**をカバー!」みたいなネタっぽいのが多いんだけど、この人はそういうのに頼らずにオリジナル作るんだよね。hukoidanというトラックはドラムンベースのアンセムだと思う。squarepusherのbigloda以来久々のわくわく感。


http://www.myspace.com/dongyarhalla


あとこの人周辺のOven Toast Jamという人もいい音作るよ。16dimension recordから出てるgo squareというアルバムのlovers in metal(remix)がすばらしい。


ゲーム系もいい音に出遭えて楽しい。前にサイケアウツといっしょにCDRでわたしたk.h.d.n.なんかそれで、ほかにもシューティングゲーム界隈にはいいトラックメーカーが多いよ。SuGURIという同人STGのトラックはこの数年ずっと聴いてるし、とびでばいんという18禁STGのサントラのアレンジ盤がまたすばらしかった。


それとらき☆すたの「らき☆すた Re-Mix002~『ラキスタノキワミ、アッー』【してやんよ】~ [Single] [Maxi]」というリミックスCDもやばい。なんか1曲目のカバーがアニメ系では有名な人たちらしくて、ネットの評判見るとそれだけ評価してる人が多いみたいなんだけど、それはどうでもよくて、それ以外の無名のリミキサーの仕事の質が異常。現時点で最強の電子モンド音響だよ。これ聴いたらアトムハートも安心して引退できるだろう。


http://www.amazon.co.jp/%E3%82%89%E3%81%8D%E2%98%86%E3%81%99%E3%81%9F-Re-Mix002~%E3%80%8E%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%82%AD%E3%83%AF%E3%83%9F%E3%80%81%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%BC%E3%80%8F%E3%80%90%E3%81%97%E3%81%A6%E3%82%84%E3%82%93%E3%82%88%E3%80%91~-%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%8B%B1%E7%BE%8E%E9%87%8C-Project-%E3%82%89%E3%81%8D%E2%98%86%E3%81%99%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA/dp/B000XQV1ZO


あとらき☆すたは本編のBGMがエリックサティを軽々と超越していてすごいよ。


最後にこれね。


こういうのをGiftedっていうんじゃないの。


http://pigmhall.sakura.ne.jp/pa/


この人が今おれのヒーローだな。


mimisemi 2010/04/01 08:47


世代論・時代論敵視かー。なるほどねぇー。まぁ音を純粋に聴くってことに徹すればそういうことになるかもねー。ただ俺の場合、そういうのもありきの音楽の聞き方が好きなんだよね。モンドとかってのは時代論っつーか当時の時代背景とかモンドが生み出された土壌とか、そういうのを理解して聞くと面白みが増すっていうか、音楽の理解って音だけじゃないと思ってるのね。俺は。まぁ純粋に音だけで言えばまぁそんなの余計なんだけど、んでも音楽ってイメージとかとも密接に繋がってるんで、それを理解してっつーか自分なりに解釈して聞くと音が違ってきたりするんだよね。そういう意味でまぁ90年代テクノってのも60年代モンド的ってことなのね。まぁ俺の解釈だけどね。


音だけ聞いてると結局は全部なんつーか音の配列じゃん!っていうニヒリズムに陥っちゃうんだよね。俺は。ただの人間が集まって出した音じゃん!とか、ただのリズムマシーンとシンセの音じゃん!とかね。まぁ一時期俺はそういうのに凄く陥ってたんで、だからまぁ現代音楽寄りのコンセプチャルな電子音楽に傾倒してたんだけど、まぁそれは違うなと。むしろ人間の表現ってのはそんなドライで冷たいものではなくて、もっと温かみのあるものなんだよなってのに気がついて、だから電子音楽もいいけど、モンドなんてもっと良いし、人間臭いジャズとかも大好きになったわけね。ようは人間の身体性だよね。ジャズも当時のアメリカのジャズエイジってのを知りながら聞くと全然違うし、まぁこれもイメージだよね。まぁ俺の勝手なイメージだけど、音楽の良さってこういうところにあって、個々がその音楽にまつわる物語を自己流に解釈して浸る事が出来るんだよね。そういう意味で音楽ってのは視覚的でもあるわけ。


テクノで言えばやたら矮小化された幼稚な近未来のイメージとかね、そういうのをイメージしてサウンドを作ってたとかで未来っぽいイメージのシンセの音が使われてるとかさ、そういうのも視覚的なコンセプトを音で聴く感じだよね。そんなのも含めてまぁ90年代テクノってのはモンド的な要素もありいいなってことなんだよね。


音に対する評価も純粋な音に対する評価なんて実質的にはほとんどされないわけで、例えばまぁアートオブノイズの1stなんかは、よくもまぁあんな時代にデカイサンプラーとリンドラムでこんな音作ったなぁーとかさ、まぁ時代背景と音は切り離せないんだよね。まぁ切り離して聞くのが本当に純粋な音楽の楽しみ方で、まぁそんな時代背景なんてどうでもいいってことなのかもしれないけど、クラシックの聞き方とかも結局はまぁ同じだと思うんだよね。こんなこういう背景で打楽器系が入るようになったとかなんだとか、まぁ評論家臭い聞き方ではあるかもしれないけど、それも含めてまぁ音楽だよねっていう。


電子音楽とかもで今ほどのシンセとか無かったからテープで頑張って宇宙をイメージしようとした結果が禁断の惑星のサントラですとかさ、まぁこれはモロにモンド的な解釈だけど、逆を言えばそういう時代背景とかイメージ無しで聞いてもただのチープな電子音楽ってことになるわけで、なんつーか味わいとか自分が音に入っていく感じって後天的なイメージとか知識も多いに介在すると思うんだよね。


で、エレクトロニカとかってのはそういう物語とかイデオロギーとは完全に乖離した、純粋な音の世界だと思うのね。まぁ音響派とかね。そういうのが2000年以降とかにリリースが増えたってのもまぁ俺の解釈だと大きな物語の崩壊というか、まぁ物語とか時代背景みたいなのがミックスされた音楽ってのをアーティスト達が作らなくなったってのはあるよね。その最たるもんがovalだったりsndだったりするわけで。


まぁそんな感じで長くなったんでまぁそろそろやめようかな。それにしても音楽の趣味が凄いよね。完全に俺とは違うベクトルでなかなか理解できないけど、まぁでもその独特の感覚は相変わらずリスペクトしてるよ。俺はそういう意味で音楽的に相当ベタだからね。ミックスとか聞いても分かると思うけど、聞いてるのって王道のもんばっかだからね。


http://pigmhall.sakura.ne.jp/pa/


の人然りなんだけど、俺にはさっぱり理解できんのよね。まぁ付き合い長いから言わんとしてることは分からなくもないけど、なかなかまぁ人と共有できない感覚ではあるよね。独自過ぎて「良い」と言われても分からないっていう。そこがまぁ凄いなって思うのよね。俺の「良い」ってさっきの音楽とかと一緒でアマゾンのアフィリエイトとかに貼って普通にオススメできる感じの「良い」感覚だからベタなんだよね。ある意味で。そういう意味で俺だけが異常に愛着を感じてるような何かって元相方ほどユニークなもんはないね。なんつーか意外とコモンセンス的っていうのかな?


あるよーことは違う画家の人から「ウォール伝には絶妙な良いバランスがある」みたいなことを言われた事があったんだけど、この中庸さなんだろうなとは思うね。世間と乖離してないコモンセンスとか感覚を持ちつつ独自みたいな。まぁ自画自賛じゃなくてまぁただの客観的な分析なんだけどね。それはまぁモロに俺の音楽の趣味とか映画の趣味にも如実に表れてるってことね。で、俺はこの自分のバランスがとてつもなく好きなのね。自分の事が好きなのではなく、自分のバランスが好きなんだよね。それは保とうとしているバランスではなくて、何かの自分から表象されたものから自分のバランスが見えてくるっていうバランスね。


まぁそんな感じでってなんかウォール伝のエントリーみたいになっちゃったけどもまぁいいか。


mimisemi 2010/04/01 08:50


あ、んでまりんこと砂原良徳のLove Beatってのは今までのモンド路線と全然違う!とかって思わせつつ、実際はイメージの音楽って意味で共通してんのよねってまぁ俺の解釈だけどね。


元相方 2010/04/02 00:06


時代の空気も音楽の一部って意味の時代論・世代論ならぜんぜんありだよ。敵視してるのはあの時代が最高だったから今はダメとかそういう否定的な比較論だけね。音を媒介にして時間旅行するのは音楽のひとつのだいご味じゃない。


しかし音楽の好みコモンセンスあるかなあ?
まあ日本のコモンセンスが歌がない=音楽じゃない、なので、ovalとかsndとか再生機の故障扱いだからね。その辺と比べちゃいけないのかもしれない。まあでもおれと比べたらまだましなほうなのかもね。ロボトミー手術を受けた幼児がたまに何かに異常反応してるかんじでしょ。そんなのに大好評なDIckkin'ってなに?まあ31はホント最高だった。32も捨てがたいけど31いいね。


Love Beatで思い出したけどBeat Architectureというコンピはよかったよ。これはコモンセンスに訴えるこじゃれた音楽だね。はなにつくほどしゃれた音楽についてのコモンセンスは信頼できるでしょ?


ま、とりあえずおれは今Pigmhallが死ぬほど好きなんだよ。DVD買った日はまじで一晩中寝ないで見つづけた。そんなかんじ。

yokonaito 2010/04/02 01:33


>ロボトミー手術を受けた幼児がたまに何かに異常反応してるかんじでしょ。


hahahaha-....あいかわらずかぁーっこいいねぇ〜笑


mimisemi 2010/04/02 04:49


俺が言いたかった音楽のコモンセンスって、Dickkin'で言えばそれこそ俺がやってるように音楽好きのクラスメートとかサンドイッチ屋の店員とかに渡して喜んでもらえるものってことなんだよね。かといってコマーシャル音楽というわけではなくて、まぁコモンセンスな良さってことね。で、別に俺は否定的なつもりで言う意図は全く無いんだけど、元相方の好みは個人性が強くてなかなか他人とは共有できない良さだよなってことね。


本人が価値というか良さを見いだしていても他人にはそれが理解し辛いっていう。で、俺もある程度はそういうマニアックな良さを見いだしてる何かってのがあったりするけど、意外に何に関しても割とコモンセンス的ってことね。マニアックかと思ってたら意外とそうではなかったというよりかは、マニアックなものを通り超して、コモンセンス的なものに普遍的な良さを感じてしまってるのかもしれないね。


で、まぁDickkin'は本来はマニアックな男が聞きやすいっていうかコモンセンスっぽい音ばっかでミックスを構成してるっていうバランスだと思うのね。だからベタ曲がかなり多いわけ。でもそれでいいのね。別に迎合してやってるわけじゃなくて、自分がミックスを聞くときにそういう音ほうがいいからっていうのが一番の理由だけど。


歌が無い=音楽じゃないレベルだとまぁ話にならないね。こういう人は音楽好きってよりかは歌好きっていうかポップス好きなんじゃないかと思うんだよね。そういう人が仮に多かったらそれはポップス好きが多いってことだ。まぁ否定的な言い方をしちゃえば別にそういうのって音楽好きってわけじゃないってことだね。


ハリウッドのアクション映画だけ見てるやつが映画好きって言えないのと一緒だね。それはハリウッド映画好きなんであって映画好きとは言い難いという。読書家です!って言って自己啓発書とかビジネス書しか読んでないのが読書家って言えないでしょっていうのと同じレベル。


で、俺のコモンセンス感覚はそういうのを排除した音楽好きをターゲットに語ってるわけね。音楽好きだったら一つぐらいビビッ!と来るミックスがDickkin'の中にあるんじゃないの?っていう。


で、最後にPigmhallなんだけどさ、自分特有の価値が見いだせるってそれだけで才能だと思うよ。俺はそういう点でさっぱり元相方に勝てる気がしない。まぁ勝ち負けじゃないんだけどまぁ比喩的に言えばってことね。俺に元相方で言うところのPigmhallに値するものがあるだろうか?って考えた時に無いんだよね。最近、俺が自分は実際は趣味無し男なのでは?って感じるのもここだね。


時計が異常に好きだとかさ、仏像を集めてるとかさ、Pigmhallが異常に好きだとかさ、こういうのって趣味だよね。でも俺ってこういうの無いんだよね。読書に関しても常にアーカイヴにアクセスしてる感じで、特に凄まじい愛着がある何かってそこまでないよね。まぁこれが好きだっていうのはあるけど、元相方のPigmhall的な感じで好きなのって無い。だからといって趣味無しってことにはならないんだろうけど、んでもなんかドライだよね。いつから俺はこんな風になったんだろう?って思ったりするときがあるね。


まぁ知識というデータベースにアクセスすることが趣味でいいのかな。でもこれが生活になってるから特に趣味と感じられないって意味で趣味無しなんだよね。音楽然り。音楽をあえて趣味というほど趣味ではないんだよね。当たり前のことだから。


まぁそんな感じで。


mimisemi 2010/04/02 04:59


納豆まぜながら思ったんだけど、かなりやり尽くした感はあるね。これはたまにウォール伝にも書くことだけどさ、カルト映画好きとかさ、レコード好きとかさ、ジャズ好きとかさ、サントラ好きとかさ、一時期コミットしまくって、んでやりまくった結果、ある程度満足しちゃうのかもなーとは思ったね。それは時間があるから出来ることなんだけども、普通の社会人とかなら週末のある一定の時間にコミットできることが、俺にとっては24時間だったから、だからまぁ趣味が無くなっちゃうのかもなーとは思ったね。


ってことなんだけどね、いや、俺の趣味無しって話をしたかったから前フリ程度に貼っておいたんだけどさ、サプリメントぐらいしかないなって思ったのはね、もしかしたら精神に何か作用するかもしれないものってのを摂取するのが俺の趣味だなと。あえて趣味と言うならね。いや、DMAEってのを飲んで見たかったからさ、ずーっと引き蘢ってたけど、んまぁ買いに行ったんだけどさ、なんつーのかな?金が無いっていうよりかはマジで何も欲しくないんだよね。I-Padに行列ができてるとか考えられないよな。本当に。


いや、仮に今、10万ぐらい持ってたとしても例えば前に欲しいって書いてたDSとか全然今は欲しくないんだよね。お楽しみの消費って何?って考えた時にサプリぐらいしかないっていう。下手すりゃドラッグになるけど、ドラッグに関しては色んな本を前に読んだからさ、まぁ全然結果的にダメだなって分かってるからやらないんだよね。むしろ面倒くさくなるから。で、まぁ今回買ったのはね、前は飲んでたチロシンっつーのとGABAとDMAEね。スマドラとも呼ばれたりするけど、基本的に全部まぁナチュラルリソースっつーか体で作り出すもんだったり、まぁその辺の食品に入ってたりするもんなんだけど、サプリとしての効果はそこまで立証されてないっていうか、飲んで効果があるわけ?っていう科学的なエビデンスは無いんだよね。


サプリってだからなんつーか半分ぐらいがプラシーボだよね。まぁビタミン剤とかはともかくとして一見謎なやつに関しては科学的な効果の立証がされてないってのが多いんだよね。んでも効果があるとされているっていうまぁ仮説的なレベルっつーのかな?で、今回の俺の場合さ、効果とかを望まないで暇だから実験してみよう!みたいなそんな感じなんだよね。で、実際、まぁ夜の8時ぐらいに飲んでさ、今は夜中の1時ぐらいなんだけど調子いいっつーかずーっとちょっとハイな感じだね。プラシーボなのか分からんけどさ、ホスファチジルセリン飲み始めたときもこんな感じだったもんな。で、一ヶ月ぐらい経つと効果が分からなくなるっていう。


いやーマジで趣味ねぇーな。鬱的に色んなことに興味が無くなったんじゃなくて色々やり過ぎてやることなくなってるって感じだな。本当に。数学に関しても一瞬で色んな本そろっちゃったからね。こういう本を揃えるっつー能力は本当に自分でも凄いと思うしさ、だからまぁ吸収も早いんだろうけどさ、でもなんつーのかな?何年かかけてやることを何ヶ月とかでやっちゃうとさ、やることなくなるよねっていう。まぁ数学は別にそこまで知識があるわけじゃないけどさ、んでも思えば「数学面白い!」とかって言ってた時期よりずいぶんと知識増えたなーと思って。まぁでももう半年ぐらい経つのか。全然数式とかロジックの式とかに抵抗が無いよね。もう数学アレルギーみたいなのが完全に無くなってるっつーか数式見ると「おっ!」って解読しようとするっていうか。


これって数学が趣味だとも言えるけどさ、でも趣味的にのめり込んでる感じじゃないんだよね。それは哲学とか他の学問もそうなんだけど、当たり前の事っていうか。趣味ってある程度浮いてると思うんだよね。「さて、久々に釣りにでも行くか」っていうさ、ちょっとそこだけ違うっていうのかな?そういうのが無いんだよね。俺。ゲームってそういう意味で良い趣味じゃん?たまにはやろうかなーって。んでも全然やる気しないんだよね。色々買ってきてもつまらなくて辞めちゃうとかさ、無駄に時間がかかると面倒になっちゃうとかさ、結局、本を読んでるのが一番ってことになっちゃって生活がずーっと変わらなくなるのね。起きては本を読んで、んでもまぁずーっと本読んでるわけじゃないからさ、まぁネットやったりとかエロサイト見たりとかさ、オナニーしたりとかさ、これだけだよね。本当に。家だと全然音楽も聴かないし、映画とかもさっぱり見なくなったんだよね。ずーっと防音用のヘッドギアみたいなのつけてるわけ。家では。だからずーっと4:33状態ね。ずーっと無音室にいて本読んでる感じ。


こんぐらいしかやることないしやりたくもないってまぁ良いことなのか悪い事なのか分からないけどさ、なんかある程度覚りを開き始めた二年前ぐらいとかと比べてなんかもっと今は悟り開いてる感じだね。僧侶で言えば瞑想以外やることないみたいな感じだもんな。去年の夏とかさ、日本から帰ってきてからずーっと家に籠って本を読んでたけど、今もそんな感じっつーかあれから本当にああいう感じのが永遠と続いてる感じだね。なんの変化も無い。心境的な変化とかはいっぱいあるけど生活自体に変化は一切無いんだよね。何か面白い事を新たに見つけた!とかさ、細かい事ではいっぱいあるけど大枠では全然無いんだよね。まぁみんなそんなもんかな?


別に虚しくないんだけどね。読む本がいっぱいあるからいいんだけど。ただなんかたまには他の事したいなーとか思っても無いんだよね。だからあえて恋愛とかしてみたくなってるんだと思うのね。娯楽が無さ過ぎるから何か必要ってことでさ、そこでもう恋愛ぐらいしか無いみたいな。ようは恋愛ってさ、前の俺で言えばまぁ無駄なものって解釈してたじゃん?で、今もその根本的な考えは変わってないけどさ、んでもあえてコミットしてみる感じっつーのかな?そこでちょっと生活に変化が訪れるとかさ、何か新しい発見が出来るとかさ、やっぱ女ってこんなもんかって気がつくにしても経験じゃん?そういう意味であってもいいかなって思うんだけど、んでも恋愛ってそういうもんじゃないじゃん?やるやらないっつーよりかはもう知らずのうちに燃えているってのが恋愛でしょ?あえてコミットするようなもんじゃないよね。そういう意味で俺って冷めてるよなー。本当に。


大体色んな事が予測可能で分かっちゃうって結構つまらないよね。「海外」みたいなのって今、モロに経験してるじゃん?いや、ニューヨークが全てではないけどさ、んでも大体分かるんだよね。海外にいてその国の人間じゃない感じってまぁどこにいっても同じだろうなっていう。ただ環境とか雰囲気とか言語が違うだけでさ、まぁここまで海外慣れしちゃうとなんつーか他の海外に何も感じなくなるだろうなーっつのは思うよね。だって海外に行ったことがなかった頃の自分が考える海外とさ、今の海外って全然違うもんね。海外を知らなかった時期はさ、海外の映像とか見ると色々と思いを馳せたりするんだけど、今って予想可能なんだよね。それは「西洋圏」って意味でまぁ大枠は似てるからさ、大体まぁ同じフレームワークの中でちょっと違うものが動いてたりあったりするだけだろうなっていうさ、日本人が韓国とか台湾とか中国とかって連想してそこまでウキウキしないのと似てるかな。パリとかロンドンとかイタリアとかっていうとウキウキするでしょ?そういうのが無いんだよね。全然。


まぁ良くも悪くも海外幻想ってのがどんなものか?って分かったっつーのはあってさ、ようは俺ってどんどん人生の中で幻想をぶち壊していってる感じだよね。どんどんリアルになっていくっつーのかな?それは俺が望んでることだからいいんだけどね、でもその結果、本しか無いっていうのもまぁある意味で分からなくもないよねっていうかある意味で必然的な帰結だよなっていう。諦めてるわけじゃなくてね、ある程度まぁ人生ってこんな感じなんだって分かっちゃう感じだよね。だからこそ辛いのとかつまらないのとか苦労するのが嫌だからまぁ思い通りに人生をコントロールしたいんだよね。で、脳をコントロールするとかって一種の野望っつーかさ、夢だよね。だからなんつーかプラシーボかもしれないけどさ、ある程度の何かを投与して感情のコントロールっていうかさ、気分のコントロールが可能ならやりたい!って思うんだよね。それが趣味のサプリメントになるっていう。


瞑想とかさ、まぁ薬とかに頼らないコントロールの方法も色々あるけどさ、まぁ俺がやってるっつーか面白いな!って思えるのって人格改造的なもんだよね。人格がデザイン可能ならどんだけ面白いだろうな!って思うわけ。死ぬほど集中したい!とか思ったら出来てさ、興奮したい!って思ったら興奮可能でさ、全てがコントロール可能になったら最高だよねっていうかこれほど楽なことはないよね。で、外部のファクターってのがコントロール不可能だから俺は嫌いなんだよね。嫌なやつとかどうしようもないやつとか予期不能な行動とか言動とかがあったりするとさ、それに対してイチイチイライラするからさ、だから嫌なんだよね。そういうのとは関わらないでやっていきたいっていう。そういうのも込みで人生だろ!って言い方もあるけどさ、人生をコントロールしようとしたっていいじゃん!ってのはあるよね。かといって保守的になるわけじゃなくてさ、安全なところばっかにいたらつまらないからこそ刺激を求めてちょっとリスキーなこととかにも挑戦したりするわけじゃん?これによって人生の強度を得る事が出来てさ、虚しさとか感じなくなるっつーかさ、この強度獲得こそが人生の目的になるっていう。


刺激って必要だよね。これが無くなったらあとは残ってるのは老化だけだよね。恐らく若さを保つ秘訣って刺激だと思うんだよね。だから俺には刺激が必要なのね。つまらないのは嫌なわけ。で、もう俺が求めてる刺激とかって映画とかゲームとかそういうレベルじゃないんだってことね。そういう意味ですんげーレベルアップはしてるんだけど、その自分の設定をしているところと自分の現在位置が一致してないって感じだよね。だから多分つまんないんだろうなと。つまらないって言い方はアレか。まぁでも言いたいこと分かるでしょ?多分本当のヤヴァイ刺激ってリアルにしかないんだよね。それこそ気違いと近い世界だと思うのよ。そういうエッジを越えたところにいたいよね。


なんか何を書こうとしてたのか忘れちゃったけど、まぁ今日はこの辺で。