King of Dickkin’ Vol.37が完成したので。その2。

ミックスなんだけどさ、昨日作りなおしたバージョンなんだけど最後の曲がさ、デフォで割れてるんだよね。でも流れ的にもつなぎもバッチリだったからあれで良かったと思ってたんだけど全体で聞いてみるとすげー違和感があるんだよねっていうか流れという意味ではなくて音割れね。特に今回のやつはスムースっつーかスッキリした曲が多いから異様に目立つんだよね。俺が持ってるやつが悪いのか?と思ってその曲を検索したらyou tubeに上がってて、んでそれ聞いたらそれも割れてたし、なぜか途中でパンがおかしくなってたりして、特にヘッドフォンで聞くと凄まじい違和感があるんでダメだなと思って変えたわけね。2:40以降あたりから。アルバムとして聞くと別に気にならないんだが自分のミックスとなると超気になるわけで。



んでその変えたやつもまたアップしたんだけど、それは逆に展開が変っていうか繋ぎに違和感があって困ったなぁーと思ってまぁ色々と曲を物色したり考えたりしていて、んでまぁ今のバージョンに収まったというわけですよ。ここ数日そればっかりだった気がする。ようやくスッキリした感じがあるかも。最終バージョンとかって言っておきながら最終じゃねーじゃん!っていう。24の時以来だな。こんなに完成後に色々と変えたのは。また変わるかもね。その時はまた言うけど、でも多分もう無いと思う。ジャケの子が可愛いからまた画像を貼っておくです。ダウンロードしてくれた人ホントにすみませんね。今はジョージ接続で速いからいいけど昔ぐらいの速度で電話代かかってたら洒落にならないっすよね。ホントに。まぁそんな速度の時代にミックスをネットにアップするなんてことも無さそうな気もするんだけどまぁそれはいいや。



http://mushroom.cage.to/mix/dick37.mp3


いや、正直こういうラウンジっつーかビートでミックスしないやつってすげームズいんだよね。ミックスという意味で言うとフェードインフェードアウトとかさ、あとはまぁ曲が終わった後にすぐ入れるっていうまぁラウンジDJ的な繋ぎだから楽そうに見えるかもしれないけど全然そうでもなくてさ、色んなBPMのやつを違和感無く混ぜるって凄まじく難しいんだよね。ちなみにテクノとかハウスとかドラムンベースは相当楽だよ。とりあえずBPMあってれば聞けるっていうかちょっとおかしくてもゴリ押しできるじゃん?あとはもう元々DJ用に作られてるやつばっかだから混ぜても大抵違和感が無いんだよね。


DJってホントテクニックじゃないんですよ。はっきり言って繋ぎなんてどうでもいいと思うわけ。いや、すげーこだわる人いるでしょ?まぁ俺も作る時はこだわるけど、でも本質的にそこじゃないよね。やっぱ展開と曲だよ。混ぜるのが若干雑だったりしても展開が良ければいいっつーかやっぱDJって選曲だよね。選曲と流れね。あと逆にジャズ系っつーとアレだけどそこまでゴリゴリじゃないクラブトラックを無理に合わせようとすると汚くなったりするから、そこはラウンジ系の繋ぎかフェ ードインフェードアウトで繋いだほうが綺麗に聞こえるんだよね。そこをやっぱ違和感無く繋ぐのがDJの技術だよね。それは手先の技術なんじゃなくて選曲と展開の技術ね。BPM合わせなんてはっきりいってそのうちっつーか今でもソフトとかで出来るでしょ?


そのうち全自動クラブ用シャッフルマシーンみたいなのができて無人DJとかが可能になると思うね。それこそなんつーか曲をタイプ別にカテゴリ分けして、んでジャンルとか細かい音色とかっていう色んなパラメーターみたいな途方に暮れてしまうような細かいパラメーターで分別された曲をシャッフルするっていうさ、んでもそれってアルゴリズムで組めるよね。完全なランダムシャッフルってわけじゃなくてDJのノウハウ的なものを凝縮した流れのアルゴリズムっていうかさ、まぁもちろんね、DJって場を見て展開とか考えるまぁ客とのcall and responceではあるんだけどさ、んでまぁ鉄板の流れってあると思うんだよね。逆に人為的なものが介在してないっつーか完全にアルゴリズム化されていることで出てくるまた違ったグルーヴ感とかってのが出てくると思うんだよね。


で、たまにバグっつーかミスで変な混ぜ方しちゃったりするんだけど逆にそれがかっこいいみたいな。それはまぁあると思うよねぇ。俺ってホントDJって機械で良いと思ってるんだよね。Oval的な感じね。ただひたすら良い曲を選曲して流すマシーンっつーかさ、俺がDJカルチャー嫌いなのはDJの自己顕示欲なんだよね。回してるときに自分に酔ってたりするのを見るとゾッとするんだよね。テクノとかムンベのDJがノリまくってるってのはいいと思うんだけど酔ってるのは本当にいただけない。いかにかっこいいタイミングでタバコをつけるか?みたいな余計な技術とかいっぱいあるじゃん?ああいうのが凄く嫌。まぁ全部のDJがそうじゃないと思うんだけど10代の後半とかにクラブとかに行ってたころはそういうのを見て凄く嫌だなって思ってたんだよね。あとはまぁ又聞きだけどそういう業界にいる知り合いから聞くDJ界の縦関係な感じとかさ、ああいうのもすげー苦手だね。もう本当にやる気なくしたもん。


だからまぁ俺はなんつーかハイフェデリティ的なさ、クラブで回すDJっつーよりかはひたすら良いミックステープを作りまくる職人みたいになりたいっつーかまぁそうなってるよね。まぁやる場が無いってのもあるけど、前にも散々書いたけど別に俺がかけたい曲って大抵ミックスに入ってるし、どういう展開で聞かせたいか?とかってのも全部ミックスに凝縮されてるからあえて人力でやる必要がないんだよね。DJ Little DickのDJ聞きたかったらスタジオとか箱で俺のミックス流してくれればオッケーですっていうさ、あとDJっていっぱいいるからそれこそ今の労働市場みたいに過剰だよね。no more dating DJってNick Holderの曲があったけどさ、まぁDJ多過ぎるよね。ちょっと変な言い方になるけどなんつーかDJってそれこそ選民的に優れた人しかいらない世界だと思うんだよね。ようはすげーヤバいDJしかいらなくてさ、そういう人達だけでももう一杯っつーかそんな凄い人達ですらも多過ぎるぐらいなんだよね。


俺も一時期すげーんでもDJになりたいっつーか箱で回したい!って時期があってさ、色々と頼んでみたりテープ渡したりしてた時期があったけど、あるDJから言われたのがさ、なんかね、その人はまぁ本職は別にあるんだけどね、DJっつってもまぁたまにクラブでもやるけど大抵がなんつーか知り合いのパーティーとか結婚式とかさ、なんかの記念パーティーとかそういうので回してるらしくてさ、「どんな場所でもいいからやらせてください!」ってすげーお願いしてたんだけどなんつーか逆にそんなDJやりたかったらそんな場でやるようなやつにだけはなるなって言われたんだよね。なるほど!ってすげー思っちゃったね。まぁ別に結婚式でDJやることがダサいとか悪いってことじゃないんだけど、やっぱなんつーかクラブベースでやるっていうかさ、やっぱちゃんとしたイベントで回すDJになったほうがいいとかって言われたんだけどまぁそれはそうだよね。


あとはDJっつってもなんつーか馴れ合いみたいなところが多々あってさ、選曲が良いから呼ばれるとかっつーよりかは誰の知り合いでとかなんとかっていうコネっていうとアレだけど「何々さんが回すから行く」みたいなそういう付き合いになるんだよね。で、イベントとかも知り合いのDJをブッキングすることになるっつーかさ、ミックステープとか聞いて「この人すげー!」っつってブッキングする感じじゃなくてすげー内輪になるっていうかさ、んでそこだけで結構まぁ人が来たりするからそれ以上なんつーか輪が広がらないんだよね。だから誰も知り合いがいない中で「DJやりたい!」っつって飛び込んでも大抵無理って気がするっていうかさ、まぁ相当テクニックが凄いとかならまぁ別としてもなんつーかんでもそういうのよりかはコネクションなんだなってのを凄く感じたよね。


ようは自分が自分を売り込む営業マンみたいになって色んなところを行脚して色んな人と知り合いになって「んじゃ今度やらせてやるよ」みたいな感じになったら御の字みたいなそういう世界なんだよねってまぁ俺の印象だけどね。しかもだいぶ前の話だから今はどうなのか分からんけど、でもああいう世界ってまぁ大抵そんな感じがするよね。あとはまぁネームバリューね。クリエイターとして名が売れている人のイベントには人がいっぱい来るからっつーんであたかもそのDJが凄い!みたいになるけど集客力と実力って違う気がするんだよね。実力で言えば恐らく普段から書くようにレギューラで色んな所でやってる職人DJみたいな人のほうが凄いと思うんだよね。まぁクリエイターでもDJもプロ並みたいな人もいるけどさ、んでもなんつーかクリエイターなんでDJやる機会があって、んでそれでDJが上達したっていう人が結構いるよね。ケン・イシイとか最初はすげー下手だったもんね。EXTRAフルでかけちゃってどん引きみたいなのとか。


んでも場数踏むとすげー上手くなるんよね。あとやっぱテクノ系の人はEQのいじり方とかフィルターの使い方とかがすんげー上手いんだよね。元々そういう感覚に長けているんでやっぱDJの上達も早いっていうかさ、だからまぁクリエイター兼DJみたいに結果的になるんだよね。ちなみに元はDJじゃないのにすんげーDJになった人ってやっぱ卓球だよな。あの人は本当に凄いね。クリエイター経由のDJといってもあそこまでになるとなんつーかもう別にそんなことどうでもいいって感じになるよね。あとはまぁあの人は百戦錬磨だよね。プレイしている時間がすんげー長いからそれこそ一万時間の法則じゃないけど場数踏んでる強さってのがあってまぁそれが凄いんだよな。


ミックス聞いて真似しただけでは到底無理っつーかまぁミュージシャンと一緒だよね。現場っつーかライブハウスなりなんなりバンドで演奏してテクニックを磨くみたいなさ、んでもまぁ俺が言いたいテクニックって全てにおいてのテクニックね。EQテクとか場による音量調整とかさ、場によって全然音の出が違うから音の出し方とか変えなきゃいけないし狭い箱では最高に鳴る曲とかでも広くなると音が拡散しちゃってイマイチかっこよくないみたいな感じとかもやっぱその場でやらないと分からないもんね。


かといってもなんつーか現場でやっていくところって嫌なところもあってさ、良い意味でも情報が入ってくるけど悪い意味でも情報が入ってくるじゃん?ようは流行のキラートラックとかさ、そういう情報がバンバン入ってくるし、あとは誰々のレーベルから出た何たらっていうさ、何たらさんがくれたレコードっつーのでかけたりとかさ、ようはまぁ政治だよね。あとは身内プッシュのDJチャートとかね、ああいうのに惑わされずに自分を基準にしてやっていくって何気に強靭な精神力が必要なんだよね。


それこそ哲学者並の我道っぷりが必要っつーのかな?思想にも流行とかがあるように音楽にもそういうのってあるからさ、結局それでなんつーかフロアコントロールとかに快楽を見出しちゃうと結局はDJってマーケティングになっちゃうんだよね。いかに踊らせるか?は重要だけど、んでもそれってやっぱニーズってのもあってさ、需要と供給のサイクルになるんだったら最初に書いたようにそんなの機械がやればいいんだよね。やっぱ人間がやるからにはなんつーか人間味のあるDJプレイが必要だろうって思うんだけどね。なんか大御所とかすげー冷めるんだよね。ピークの時に自分の曲とか周辺の人の曲とか自分がやったリミックスとかそんなのばっかかける人ね。ああいうのってDJって言っていいものか分からんよね。クリエイター経由の人はそういう人が多いよね。で、大御所だとやたら入場料が高くて自分の曲しかかけないんで知ってる曲ばっかみたいな。なんつーかポピュリズムなんだよね。結局はそこか!っていう。


クラブが当たり前のように存在している場所ならまぁゴリゴリのテクノばっかかかってるようなイベントとかでも客が来るっていうかさ、なんつーかバーに行くような感覚でクラブに行くわけだからまぁなんつーか敷居が低いよね。でも日本ってやたら高いんだよね。クラブに行くのがちょっと特別な事みたいな感じなんだよね。居酒屋に行く感じでクラブ行く感じじゃないもんね。だからまぁなんつーか成立するイベントってやっぱまぁネームバリューのある人がやる大衆的なパーティーっつーかさ、そういうのがメインになっちゃうよね。ネームバリューが無い人がやっても誰もこないし箱代高いから赤字になって誰もやれないっつーか参入できないっつーかさ、まぁだから結局身内でやるしかなくなるんだよね。界隈の人を呼ぶしかなくなるっつーかまぁ音楽系って全般そうだよね。


ようは俺が言いたいのはジャズクラブ的な感じなのよ。知らないやつだけどとりあえず一杯飲みたいし演奏が聞きたいからっつってジャズクラブに入るみたいなさ、昔のアメリカってそうだったんでしょ?日本とかでも一時期そうだったのかもしれないけどさ、そういうカジュアルな感じだよね。だからそういう意味でDJってスターである必要は無くて本当に良いDJであることのみが必要とされるんだよね。そういう意味で俺の中でDJってすんげー敷居が高いことでさ、中途半端な志じゃできないものだって勝手に思ってるんだよね。あとなんか適当に音源持ってきてブースでかけてるだけで「DJやった」とかって言うやついるけどこういうのはDJとは言わないよね。


ただ曲を流しただけでさ、DJっつーのはそれこそジャズのプレイヤーみたいな職人的なものなんだよね。だからなんつーかディスコ時代からやってた人とかもう熟練なんだよね。達人っつーか。そういう世界なんよね。適当にipod持っていって曲かけましたでDJなんて言っちゃいけないと思うんだよね。せいぜいまぁそんなのBGMぐらいだろうっていう。そういうDJってなんかとりあえずトランペットらしきものを吹いてそれらしく演奏してるだけっていうさ、それってプレイヤーじゃないじゃん?まぁDJの敷居が下がることはいい面もあるかもしれないけど、でもなんか90年代ぐらいのDJに憧れていた俺としてはなんかあの頃の厳しさってのが染み付いちゃってるんだよね。


なんかすげープロオンリーの世界だなっていう印象があったわけ。今は誰でもできるもんね。んでもそれはDJの定義によると思うんだよね。とりあえずブースで曲かけるだけでDJって言えるならそれはDJだけど俺の中のDJってまぁなんつーか昔の俺が感じていたようなすんげープロフェッショナルな厳しい世界なんだよね。だからなんか中途半端にやるもんじゃないっていう印象があって。結婚式とか知り合いのパーティーとかでやるようなDJになるな!って言ってくれたとあるDJの言いたいことってつまりはこういうことだったんだろうなって思うよね。で、それは凄く正鵠を得ているなと思うわけね。


なんかさ、なんつーのかな?DJもできます的なDJってイヤなんだよね。本職DJみたいなプロフェッショナルなDJじゃないと嫌なのね。なんか俺はある意味でそういうプロフェッショナルDJワナビーであり続けているのでだからまぁずーっとミックスとか作り続けちゃうんだろうなって思うよね。なれないけど永遠と憧れている存在がDJみたいな。プラトン哲学のエロスに相当近いと思うね。これは。


まぁそんな感じですね。今日は。