心のある数学書。

kitakami 2013/06/18 17:56


質問に丁寧に答えてくださってありがとうございます。この記事を読んでから嫌いな数学に興味がでてきて中学数学からやり直しはじめたんですけど、やっぱりいままで数学にまともに触れてないので頭が数学での頭の使い方がわからず唸りながらやってます。目標は数学が見える所までいくことでそこまでゆっくり歩いていく計画です。記事にもでている数学の肝心な所をつかめると理解が早くなると思うんですけど、あとは慣れですかね、あの数学者ノイマンも「数学は慣れ」と言ったみたいですからでも天才ですからね私にもそれがあてはまるかはわかりませんが。それと英語ができないので英語もやりはじめました。


質問なんですが小説のように読める数学書,心のある数学書をいくつか紹介していただけるでしょうか?よろしかったお願いします。余談が多くてすいません。


というkitakamiさんからのリクエストがあったので、入門書から中級ぐらいの範囲で小説のように読める数学書や心のある数学書ってのをリストアップしてみた。ちなみに入門から中級ぐらいでのフォーマルテキストは松坂の集合・位相入門のみだね。いや、松坂の本は名著だらけなんだけど、集合・位相入門が凄いのは初学者でもいきなり始められるってことだっつーか、まぁあれじゃないですか?俺が集合論で数学に目覚めたっつー「あの感じ」ってのを感じさせてくれる本なんですよね。あとこれは何回も書いたけど数学における語りってすげー重要なんよね。だって人間が書いてるわけだから人間らしく書くべきじゃん?読むのは人間なわけだし。あと数学ガールシリーズは好みが分かれそうなんでリストにはあげなかったね。良い本だけど日本的なアニメのサブカル耐性が無い人には結構辛いものがあると思うんだよね。俺はそれを差し引いても偉大なるシリーズだと思ってるんだけど、まぁその価値観の押しつけはできないなと思って絶対的に薦められる本のみを選んだんですね。で、オーム社のマンガで分かるシリーズはサブカル云々というよりかはマンガというフォーマットを利用したデカイ図解が魅力なので紹介せずにはいられないって感じだったんでっつっても本屋で買うのは勇気がいりますよね。俺は買いましたけどね(笑)特にフーリエ解析のやつはビジュアルとかイメージでしか数学を理解できないカタワな俺にとっては凄まじい名著なんですよね。ちなみに微積分のやつはあんま良くない。んでもまぁ同じビジュアル系数学書で言うと絶品のメダカカレッジの本があるんで問題なし!


んでもやっぱりあれだよね、解析とか微積分系は結構くだけたやつとか面白い入門書とかがあるし、集合論は言わずもがなだけど、代数とか数論はなかなか無いよね。まぁ代数は集合論を入り口にしてトポロジーの感覚を掴んでからのほうが分かりやすいと思うし、数論は代数的感覚を身につけてから代数的整数論を通して学ぶほうがいいと思うし、そもそも代数って集合っつーか体の概念が無いと分かり辛いと思うのよね。現代数学のアチーブメントじゃん?こういう抽象的な概念って。だからまぁ数論入門なんつってハーディ&ライトのやつとか読んでも俺は全然ダメだったね。でも代数的に整数論を攻めていくと凄く頭に馴染んでくるんだよね。で、結果的にあれだけ苦手だった数論が得意になったわけでっつーかまぁ別にあれじゃん?体とか集合とかカテゴリーで考えるわけだから全部同じっつっちゃー同じですよね。代数的感覚って代数的整数論とかをやればさらに磨かれるし、あとはAlgebraic Topologyなんかでもそうだし、あと整数論で言えば解析的に攻めるのも有効でこれはAnalytic Number Theoryなんて言うけど結局、解析も慣れだからね。で、これを進めていくと必然的にリーマン予想に行き着くんだよねっつっても量子カオスとかの世界はさすがにアレだけども・・・(笑)


まぁリーマン予想っつーかゼータ関数ですね。あとはディリクレなんかをやったほうが微積が分かるようになるなんてこともあるよね。まぁだってこれもAnalytic Number Theoryでしょ?でも微積分の急所みたいなのがあるわけで。なんつーかようは現代数学によって数学ってのが工夫次第ですげー分かりやすくなってるってことなんだよね。ごちゃごちゃしたのがスッキリとまとまるのが数学的抽象の力ですよね。スッキリしたように見えなくても実際はスッキリしてるのがブルバキなんだよね。まぁこれも好みが分かれるからこれはいいんだけど。あとやっぱり積分ルベーグだよね。集合論積分とでも言うべきか。あれだけ集合論的直感が働くっつーのも凄いよね。結果的にこれによって解析的な感性が磨かれることになる。こういった感じで色んなものが相互干渉し合って数学の色んな感性が磨かれるんだよね。まぁあとあれか、組み合わせ論とか確率論なんてのがあるけど、まぁ利点はこれも始めるにあたっては数学的知識が無くてもできなくもないってところだよね。ただやっぱり進んでいくにつれて解析的手法とかが必須になるしかなりエグくなったりもするのでやっぱり解析をやってないと途中で詰むよね。あ、んで確率論とか組み合わせ論が中心になってるような本は貼ってないね。あんま熱心にやってないし今のところあんま興味ないからなんとも言えないんだよね。あとまぁあれか、組み合わせ論で言うとグラフ理論なんてのもあるね。


というわけで今日はそんな感じで。



↓あとちょいアドバンスだけどイメージが掴める良書ということで一応これも貼っておきます。



↓あとこれなんだけど、微積分は物理を通して学んだ方が分かりやすいっていう人もいると思うのでこれも貼っておきます。特にこの本は俺が前に書いたような「概念」を中心に解説している良書で、ただ計算式と証明のみが載ってるようなゴミ本とは大違いの内容なんですよ。いや、なんでゴミ本の例を出すのか?っつーと本の見た目がゴミ本系か?って思っちゃうような感じだからなんだよね。ブックオフとかにありそうな感じの本っつーかなんつーか(笑)んでも秀和システムは良書が多いので侮れないんだよね。



追加。