インチキ音楽とそうじゃない音楽。

「ギター弾けない頃こんなんやって友達と遊んでたー、くだらねぇー」

 

「即興で適当にギター弾いてこれは芸術だって言ってんのかよwwwwwww」

 

「あ、これ俺でも出来るやつや」

 

「弦ばいーんて乱暴に引っ張ってギターがかわいそう」

 

「勘違いミュージシャン気取りの馬鹿が楽器持つとこうなりますって映像だよな。最早パフォーマンスにすらなってない。」

 

灰野さんとククナッケのギターのデュオの演奏についてるコメントなんだけどなかなかエピックなんだよね。あーこういう批判が多いんだなーっつーか、こういうの知らない世代が普通に見たりしてこういうコメント残していくんだなとかって思ったんだけど、確かにこういうパフォーマンスをいや、誰でもできるもんじゃないんだよって言ってもしょうがないっつーのはあってさ、でもそれで言うとデレク・ベイリーとかも誰でもできるとかって思ったやつが80年代ぐらいにライブハウスでなんちゃってベイリーをやったりもしたわけで、まぁ歴史は長いですよね。

 

まぁこれってまず普通にしてたら灰野さんなんて聞かない連中がたまたまYoutubeで結果的にディスの嵐みたいになった動画を見るみたいな過去にはなかったようなことが起こっている結果っつーかまぁ動画自体は2009年ぐらいにアップされてるからまぁ長い時間を経てディスの嵐になったと思われるんだけど、色々と考えちゃいますよね。灰野さんへの批判って大げさな動きがインチキ臭いみたいなのもあるんだけど、これっておかしくてさ、ロックスターとかのほうがよっぽどインチキ臭いんだよね。まぁそのロックスターにもよるんだけど大したことない人もいるわけじゃん?でも見た目のカリスマ性から人気あるんだけど実際は簡単なコードを弾いてるだけでんでもアクションがかっこいい!みたいなまぁそれがステージングになってたりするわけでしょ?フォークとかも本当に単純なのだといくつかのコード進行繰り返してるだけだったりするからね。

 

でもまぁアウトプットとしてそれが音楽的だから許されるみたいなね、灰野さんの演奏を誰にでもできるとは思わないけど仮に誰にでもできたとしても誰にでもできるようなそれでもプロとしてステージに立ってるような人っていっぱいいるわけじゃんね?そこでなんで灰野さんがインチキになるのか?ってことだよね。音が音楽の体をなしてないとか適当にやってるようにしか見えないっつーのだとやっぱりまぁ見てる人の教養レベルに依存しちゃうんだけど適当にやってるようにしか聞こえないっていう意味だとじゃあデレク・ベイリーはどうなのか?ってことだよね。デレク・ベイリーは超絶的な技巧派のギタリストでなんでも弾けちゃうような人なんだけどその人が行きついた先が脱音楽的なインプロってことになるとそこで情報として技巧に裏付けされたっていうところが出てくるよね。これはテクニックありきでやってるんだっていう情報が先行しているがゆえに捉え方が変わるっていうね、学歴みたいなもんだよね。

 

まぁんで灰野さんもそりゃ当然色々と弾ける人なわけで下手くそがインプロっぽくやってるわけじゃないのは当然なんだけどでもなんだろうね、それが現代音楽とかのアカデミックな音楽ってことになると難解な音楽って扱いされるんだけど灰野さんみたいな見た目だとインチキ扱いされる場合もあるっていうね、たとえがアレだけどヴォーカルが美形かどうか?みたいなところだよね。灰野さんはまぁ佇まいもめちゃめちゃかっこいいんだけど俺が言いたいのはまぁその理解されづらいような音楽をやっているときにそれがアカデミックな場とか認められた場でやっているっていうのか場とか関係なくやっているのかっていうところでコンテキスト付けされないとこうやって批判の的になったりするんだよね。

 

でもまぁそれ言うとロックなんつって見た目だけだろうみたいな見た目がロックだから存在感ってところで評価されてるだけで不細工だったり様にならなかったら評価されないっつーのだともはや音楽ファクターほぼゼロだよね。いや、色々調べててハーディーガーディーを演奏する可愛めの女の子がいてすげーアクセス数になってたりするんだけど別に音楽的に凡庸でValentin Clastrierについて調べてたら出てきたんだけどまぁValentin Clastrierみたいなのやってたらすげーなって思うけど見た目が可愛いのとマイナーな楽器やってるっていうだけで評価されるってなんかさ、いや、前にネット時代だから見た目とか関係なく評価されるようになるみたいに書いたことあったと思うけど全然変わらないよね。この辺は。中の人がどういう人なのか?ってのがすげー重要なんだよね。声優とかにしてもその辺のアイドルより可愛かったりするのもまぁそういうことなんだよね。

 

音楽ってでも声とか演技はめちゃめちゃいいけど別に見た目が可愛いとかではない声優みたいであるべきでさ、評価されるべきは声の演技じゃないですか?あとまぁ声の質とかバリエーションとかね。んでまぁ可愛いってことで二次的にその見た目もあって評価されるってのならともかく見た目が先行するって本当にどうなのかねって気がするよね。逆にまぁでも俳優とか女優だったら分かるんだよね。見た目も大事だからね。演技下手でも独特の雰囲気がある人とかいるからそこはなんとも言えないんだけど音楽においてその人の雰囲気とかどうでもいいと思うんだよね。

 

ようは灰野さんが山師とされるのって言い方悪く言っちゃえばああいう胡散臭い見た目だからでしょう。まぁでもあの見た目だから灰野さん的な音楽が成り立っているっていうところもあったりしてそういう意味で灰野さんって見た目と音楽性がマッチしててどっちが先行してるとかじゃなくて両方強烈なんだよね。強烈な音出してる割にステージ出てくるとただのジャージ着たおっさんとかだとバランス悪いと思うんだけど灰野さんはそういう意味で徹底してるよね。そう思うとまぁ阿部薫とか高柳とかにしてもまぁやっぱ佇まいってあるよね。エッセンシャルではないにしてもね。

 

なんかまぁギターやるにあたってさ、なんかやっぱかっこよくやろうみたいな下心が出てきたりもするけど俺は別にステージ立つわけじゃないし音響装置としてのギターを研究したいわけで見た目なんてどうでもいいわけでさ、かっこよさなんかもどうでもいいんだよね。でもそこでギターって佇まいとか弾いてるときの動作とかも含めてギターだったりする場合もあるんだけどさ、でもなんか灰野さんのアクションとかってあれってめっちゃ音に入ってるからああいう感じになるんだよね。動きで誤魔化そうとしてるんじゃなくてやってるうちにああいう動きになるっていうことなわけで、だから動きとかって結果として出てくるもんなんであってさ、これまたエッセンシャルではないですよね。

 

まぁこれについてはもうちょっとちゃんと書こうかな。なんか色々と考えてたり調べてる最中なんであんま筆が進まないんだけどでもまぁなんかね、メジャー音楽全般のディスになっちゃうけどロックスターのそれっぽいアクションとかさ、やってることはあんま大したことないんだけどカリスマ性があるとかステージングが凄いとかさ、これって灰野さんの動きがインチキだとかって言われるならロックスターのそれもインチキでしょう。

 

ましてやほとんどのオケがPAから流れてて肝心のロックスターがやるのはエアギターとボーカルだけとかさ、EDMのDJとかにしてもそうだよね。ミックス自体がもうあらかじめレコーディングされててそれを流しつつたまにエフェクトかけてるだけとかさ、んでまぁ大げさなDJっぽいアクションとかなんとかまぁ全部インチキですよね。それに比べて灰野さんの誠実さといったらないでしょう。音に入り込み過ぎちゃってるからすげー体の動きが入っちゃってるんだけど別に大げさに見せようとしてるんじゃなくて音に入ってるからそうなってるわけでインチキ要素ゼロですよね。

 

ましてや過去から名だたるプレイヤーとセッションとかもしてきている人なわけでインチキだったらセッションは成り立たないですよね。中にはいると思うのよね。派手な動きだけでなんかやってるように見せてるだけで実際は大したことしてないアングラミュージシャンとかね、でもまぁ灰野さんに至っては違うでしょうっていう、まぁでもここまで考えて批判してるわけじゃないだろうからね。ただまぁyoutubeで動画見て批判書いてるっつー低能だと思うからどうでもいいんだけどただでもさ、本当にそういう意味で騙されてるんだなって思うんだよね。そういう低能ってのは他のインチキに気がついてないわけでしょ。音楽なんてインチキだらけですよ。

 

なんかだからさっていうとアレだけど俺はインチキは嫌だし何でもかんでもエフェクターで誤魔化すみたいなのやりたくないから結果的に轟音でもちゃんとギターやろうって思ったんですよね。まぁ早速ギター教本とかギター理論の本とか買って読んでますけどね。楽しいですよね。モンハン悶々とやり続けている生活からは逃れられそうで精神の健全性が音楽によってもたらされるといいなっていうかそんぐらいギターに熱中できればいいなと思ってましてね。

 

まぁそんな感じですわ。んじゃまた。


あ、あとね、音源整理してたらニューヨークのフィールド音源を色々と繋げてフィールド作品風にしたやつが出てきたんでアップしたのとあとsoundcloudに上げてて長いんで削除したやつをmixcloudにアップしたんで良かったら聞いてみてください。

 

www.mixcloud.com

 

www.mixcloud.com

 

んじゃまた。