島村スカム音楽。

色々とギター関係で動画見てるとサジェストでたまに面白いの出てきたりするじゃん?んでなんで行きついたのか分からないんだけどすげーの見つけたんだよね。

 

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あ、Shaggsのアルバム見つけたときにサジェストで出てきたんだと思うんだけど

 

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所謂、なんつーかモンドというかスカムというかさ、スカム音楽って良い意味で体系化されてなくてそれ自体がミラクルとしてしか存在できないっつーか意図的にスカムをやろうとすると玄人感が出ちゃうんだよね。計算されたスカムも面白いんだけどやっぱり天然にかなうものはないというかさ、そんでこの島村楽器のHOTLINEっつーオーディションがスカムの巣窟みたいでHOTLINE自体がジャンルじゃん!って思ったんだけどそれを発掘したブログがあってFXとかについて書いてるブログなんだけど冒頭の金魚草を恐らく最初に言及した人でブレイク元でもあるブログなんだけども

 

https://blog.fxmessi.com/2014/02/20/2981/

 

結局天然のスカムってスカムっつー意識が当然無いんだよね。ぐっへっへーえげつないサウンドだろー!って言う音作りには理性があってあんま俺も詳しいわけじゃないんだけどCock ESPなんかはやっぱスカムキングという感じがするし

 

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あとまぁMegoからのリリースがあるFuckheadとかね。

 

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でもやっぱり思ったのがえげつないとか下品とか下世話って言うこと自体を意識している時点ですでに理性的でまぁ逆説的に理性的な人はスカムができないんだよね。別にまぁ理性的なスカムにも良さはあるんだけどやっぱり天然のスカムの恐ろしいところはスカムやってるのに本人たちは真摯なバンド活動とかって思ってたりそれこそオーディションに出てなんとかしようとしてるみたいな意気込みがあるところだよね。そこが怖いよね。いや、冒頭の金魚草ならまだ分かるんだよね。高校生ぐらいだろうしまぁ若い時なんてイタイことやっちゃうだろうって意味でまぁそれにしても卓越したオルタナ性だとは思うんだけどそういう意味でShaggsなんかもオウムみたいなカルトがバンドやってるみたいなヤバさがあるって意味でまだ理解できるんだよね。そのようはその異様さができる土壌というのが天然で作られてる。

 

でも島村楽器系リアルスカム音楽の凄さは絶妙なバランスなんだよね。音楽知らないで音楽初めてまだ数か月しか経ってません的なものではなくてそれこそ単独で見れば楽器がそこそこできてる人が異様な演奏のままその演奏を続けてるっていうね、まともだったらあまりに酷くてバンド辞めたり無理だって思うようなところをやり続けるっていうその感覚に全く理性を感じないっつーか狂気しか感じないんだよね。

 

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楽器できている人がいるからこそ感じる狂気っつーのかな。死体ビデオとかスナッフとかえげつないアングラ音楽とかあらゆるものを摂取してきた俺でもまだ衝撃を感じるものがあるんだなって思って感動してるんだよね。そのなんつーか下手な初心者を嘲るとかじゃなくて昨日書いたような音楽の真の良さである革新のところだよね。論理とかじゃないファジーな部分っつーのかな。こいつらバカでしょーって楽しみ方は見世物的で見方が下品だけどスカムという楽しみ方をするとまぁあれですよね、C級ホラー映画とかを見て楽しむ感じだよね。HGルイス的なね。

 

でも過去に腐るほどクソホラー映画見てきたけどやっぱテイストが面白いのって滅多にないんだよね。本当にただつまらないだけっていうかね、これをバンドで置き換えると下手でただつまらないとかあとうまくても普通過ぎて何も面白くないとかね、ようは「おお!」って感じるようなヴァイヴスを発するのって並大抵のことじゃないってことだよね。

 

あ、あと今ギター関係調べててラリーズとか引っ張り出して聴いてるんだけど音小さいからPCの出力いじってイコライザー全部フルテンにして聞いてるんだけどこの設定のまま島村スカムに行ったからセッティングが良かったんだと思うんだよね。是非、爆音で聞いてみてほしいんだよね。恐らく小さい音だとただの下手な演奏になると思うけどっつーかまぁそうでもないか。

 

小さい音でもインパクトはあるけど爆音で聞くとヤバいんだよね。ただでもこういうスカムがゴロゴロしてるかというとそうでもなくて大抵はつまらないただの下手なバンドばっかなんだけど中毒性があるやつがあって例えばこれがもうさっきからハマっちゃって聴きまくってるんだけど衝撃的なペンペケペケサウンドでなんかギターって基本下手なの誤魔化すのに増幅させてノイジーにするとか逃げ道いくらでもあるのに恐ろしいぐらいのアウトチューニングなクリーントーンでとんでもない音を出してるんだよね。

 

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音像が凄いよね。ドラムは割と普通でまわりもスカムレベルにしてはまともなんだけど例のペンペケギターの音色とかなんかもうそれだけ取り出してコラージュしたようなギターの音が本当にヤバいと思うんだよね。上手いんだか下手なんだか明らかに調整不足なヴォーカルとバンド全体の冴えない感じもさることながらあらゆる意味においてあーダメだな・・・っていう中でのペンペケギターがあることで凄まじいコントラストを出しているっていうそれが異様なグルーヴになってドライヴ感があるんだよね。異様にグルーヴィーだよね。

 

演奏がヘタというのもあるんだけど音に対する執着のなさだよね。なんでその音を出すのか?という必然性が全く分からないっつーか逆にギターをアンプに繋いじゃったらかっこいい音しか出ないんだよね。勝手にギターがじゃーん!ってかっこいい音を出しちゃうんだよね。だから変な音とか笑える音を出そうと思うとかなり大変なんだよね。そこで計算したかのようなこのクリーントーンのペンペケ音色ってのはもう天然のなせる業としか言いようがないよね。ある意味出しようがない音だよね。それを出してるってのが凄すぎる。

 

まぁ極めつけはこれだよね。ニコ動のコメントがうざいけど必見ですね。

 

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んでそういうリアルスカムを見た後にスカムではないが例えばアナルカントとかを見てもちゃんとしたバンドに見えるから驚きですよね。

 

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ゲロゲリとかですらもちゃんと音を出しているという意味で普通に見える。もうセンスが出ちゃうんだよね。轟音にせよマイクのリバーヴにせよある程度ちゃんとしたアウトプットにしようとするから音楽性が入っちゃう。

 

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でも天然スカムはそれをやらないんだよね。不作為の音楽性の不在というかでもやってる本人たちのベクトルが音楽というところにより狂気を感じるよね。

 

んでさっきの孤独の鳥居を上回る孤独の鳥居のギタリストの兄さん。血は争えぬ・・・。

 

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そう思うと友船は癒されるよな。

 

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結局、音楽ってある意味個人の力じゃどうにもならないものがあるよね。天然スカム方面を見ると特にそう思うわ。笑える音楽をやるバンドとか謎の音楽をやるバンドとか色々あるだろうけど天然スカムにかなうものはないってことになると人間の作為性の限界を感じるよね。思うにデレク・ベイリーとか阿部薫なんかはその作為性の限界を超えようとしてたって気がするんだよね。ベイリーは理論的に構造的にって感じで阿部薫は情動的にって感じなんだけど同じベクトルを感じるんだよね。でもそういうのを引き出すのってすごく難しくて、んでもそんな中で何の技術的理論的苦労もなく不作為性の彼方にデフォでいるような人たちを見ると天然にはかなわんよなと思うんだけどでもそんな天然でありたくはないって思うようなアンビバレンツだよね。羨ましくない才能とでもいうのか。

 

人間って努力とか磨いた末にマスターレベルに行きついて極められるんだっていうようなヘーゲルの絶対精神のプロセスみたいなさ、まぁそれ言い出すと修養全般そうなんだけどそう思いたがるんだよね。もしくはそうなのだから修錬しなさいっていうようなイデオロギーがあるんだけど実際はもうデフォで限界があるんだよね。その先にさらに何かがあるんだっていうのは一種のオカルトみたいなもんで技術や技巧なんかを磨いたところで何もないところからは何も出てこないからね。技巧を磨いて見えるのは己の限界でしょう。まさに。だから技巧なんて意味ないから最初からやりたいことをやればいいんだ・・・っつーのはやっぱ違くてある程度の技巧が無いとそもそも話にならないし最低限扱うっていうことができないとどうにもならないからね。

 

やっぱりこの辺は技巧が無いのと捨てるのとの大きな違いっつーかね、別にそれってギターに関わらず他の非楽器的な楽器にしてもそうだよね。タンテとかにしたってミキサーの操作も含めた楽器によるターンテーブリズムなわけで触ることに慣れてない人がめちゃめちゃやるっつーのでは非音楽的な即興にしても違いがあるよね。声にしてもそうじゃん?ヴォイスパフォーマンスっつって変声出してると誰でもできそうってこれまた誰にでもできそうってなんでも言う人がそういうけどヴォイスパフォーマーの声量とか喉のコントロールとかブレスとか凄いからね。メレディスモンクとかジョアン・ラ・バーバラとかね、それに比べてオノ・ヨーコの素人さ加減といったらとんでもなくてこの辺もある種のロック的な権威のうさん臭さなんだよね。

 

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イコン的存在であるオノヨーコの圧倒的な偽物感。

 

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あとまぁデレク・ベイリーなんかもバカなやつは誰にでもできるとかこれまた言いそうだけど

 

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恐ろしい技術力だよね。

 

あと最近ギター触っててよく聞いているのがEugene Chadbourneね。

 

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Henry Kaiserもかっこよすぎる。こんなギター弾きたいわ。

 

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んで灰野さん

 

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灰野さんの何がインチキなんですか?っていうね。

 

んで島村音楽に戻ると島村=スカムなのではないっていう良いのもあるんだよね。ドラムのグルーヴ感ヤバいでしょう。

 

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まぁそれがアート系であれアングラであれ島村であれ良いのは良いし音楽は本来はコンテキストから独立しているっていうことなんだよね。そこをコンテキストとかでごちゃごちゃにしてるからわけがわからなくなるわけで。まぁでも音楽って必ずコンテキストがついてくるから音楽だけ聴くってのが逆に難しいんだよね。だからこそ音楽が成立していると言えなくもないんだけど。

 

まぁでもなんつーか今回貼ったのって全部面白いでしょ?音楽の9割ぐらいはつまらないけど残りの1割にこういうのがあるんだけどそれは別にレジェンドだろうが無名だろうが関係ないっていうことだよね。

 

あとBrandon Seabrookって人がかなりアツいぜ。

 

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アマゾンで早速ポチりましたね。

 

 

まぁそんな感じでんじゃまた。

 

あ、んで録音第二弾あるんでよろしく。

 

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