また新作32。


Perfume x Fumiya Tanaka - Three-Storied Edge


Perfume「 Edge (⊿-mix)」+ Fumiya Tanaka「Three-Storied Pagoda」


DJ Bold Mushroom, 2011



Perfume x Basement Jaxx - Jus 1 Love


PerfumeLove The World」+ Basement Jaxx「Jus 1 Kiss (Radio Edit)」


DJ Bold Mushroom, 2011


で、エントリーの続きね。



で、話を戻すとだな、俺が作ってるパフュームのやつって俺的に完全に独立した異様なポップスというかクラブミュージックというかさ、ポップスにしては音のバランスが悪いしクラブミュージックにしてはパフューム歌い過ぎ!っていうさ、どちらでもないってのがコンビネーションででてきてるっていうさ、まぁ相乗効果的なのもあるよ。ポリリズムとかワンルームディスコとかは良いインターセクションだと思うんだけど、俺が気に入ってるのってまぁ異化し過ぎた極端なやつばっかでさ、それが面白いんよね。


「これとこれです!」的なことを狙ってなくて全く違うものを既製品から作るっていうさ、これこそまさしくオリジナルなきオリジナルじゃん!っていうか面白いのはさ、特にパフュームがバキューム的っていうか、中田サウンドがそもそもコピペなんでさ、ハイパーリアルなんだよね。そもそも実体が無いようなものをさらにあやふやにしちゃうっていうさ、そこの倒錯っぷりっつーのかな?盗作じゃなくて倒錯なんだよね。まぁもしくは盗作を倒錯なのか。まぁいいや。


中田サウンドはソース分かる人にはバレバレなのが多いし、やっぱりまぁリスナーを下に見てるっつーか下のリスナーしか相手にしてないって感じがあるよね。玄人も受けさせるつもりならソースはあってもマイナーだったり分からないような使い方をしたりするでしょ?でも中田サウンドって露骨なぐらい分かりやすいからね。だからそういうのに一番いいのがようはあんまり音楽知らないようなリスナーなんだよね。まぁようはポップス層だよね。


別にそれはそれでいいんだけどさ、無知につけこめるっていうか、恐らく気付かないだろうなっていうところがあるじゃん?まぁ変に流行っちゃって有名になっちゃったから色んなところからツッコミ入っちゃってるみたいだけどね。でもやっぱそこは所詮大衆を相手にしてる音楽ってことを忘れちゃいけないよね。ちょっと音楽性が過去のポップスより高かったりアイドルユニットにしては斬新な部分があるからっつーんで注目されはするけど主に評価はむしろそういうところだよね。普段から音楽聴いてる人ならなんら新しい事はないし「これかっこいい!」とかって思わないと思うからね。


それでも前に書いたように今までのポップスとかアイドルの音楽に比べると全然いいんだよね。J-POPなんて聞けたもんじゃないし耳を塞ぎたくなるぐらい不快になるもんだけどパフュームはそういう歌謡臭さが無いっつーかさ、まぁ歌謡臭さもテイストであるけど型だけのクラブミュージックってのでいい感じで中和されてるっていうのかな?そこがファン層の広さの理由だと思うんだよね。割と音楽ファンとかでも聞けなくもないっていうさ、そこがやっぱ凄いんだよねっていうかそこに尽きるよね。


それでもあくまでやっぱり「聞けなくもない」ってレベルなんであってさ、卓球とかと比べるのは大間違いだよね。あくまでやっぱり小室系っつーか歌謡系の人だろうって思うわけ。最初はまぁ第二の小西か?って思ったけどダフトパンクになってから小室感が露呈し始めたけど、それでもやっぱ小室サウンドに比べるとグルーヴの無さは同じだけど酷く劣化はしてないじゃん?だから全然マシっつーかむしろ良いよねっていうぐらい過去の酷さという相対的な観点から見ると言えるわけだ。そこは全然好意的に見ていいんだと思うんだよね。音楽好きはやっぱりパクりだ!とか邪道だ!って批判したくなるとは思うけどさ、でもまぁ昔から比べれば全然いいじゃん!っていうところだよね。そういう良いところがあるわけだからそこを積極的に評価していいんじゃないかと思うんだよね。


なんつーかさ、打ち込んだからオリジナルですとかって関係ないじゃん?何々風っていうリファレンスっつーかソースがある時点ですでにオリジナルじゃないしさ、オリジナル過ぎたら独創的過ぎて評価できないわけよ。評価できるってことはやっぱり既存のものの組み合わせなんだよね。それとプラスアルファか。まぁそれ言い出したら何も作れないんだけどさ、前に書いたようなネオポップアートの話になるけどネオポップアートみたいな世界観だとそもそもオリジナリティなんて問題にならないんだよね。とにかく出た音勝負っていうか出た音が良ければいいじゃん!っていうそういうところね。こういう良い意味で短絡的なところはシカゴハウスとかに通じるような単純さがあるよね。「ゲッヘッヘー!ファンキーだぜー!」とかって思いつつダンスマニアとかからレコード出しちゃうみたいな感じね。シカゴハウスのそういうところが好きだった俺としては短絡的という意味でやっぱりカプセルってすげー評価できたんだよねっつーか2005年までね。LDKまでね。


あそこまでは本当にハイブリッドな音っていうか、モンド系のイメージみたいなさ、宇宙とか宇宙ステーションとか架空の空港とかさ、90年代の渋谷系がやってきたようなことを全部混ぜてなおかつそれをハイファイなデジタルで再現しました!みたいなある種のシミュレーショニズムによる音楽っつーのかな?凄まじいシミュラークルだと思うんだけどね。結局何かと似てはいるし聞いた事あるフレーズばっかだしモチーフも既存のものばっかなんだけど、あそこまで色んなものがごった煮になった音ってのはありそうで無かったっつーかあとは2000年以降のサウンドの特徴っつーかまぁ中田サウンドの特徴でもあるテカテカしたようなソフトシンセの音だよね。


渋谷系はアナログだったと思うんだよね。逆にムーグとか探して使ってきたりみたいなさ、まぁ90年代ってビンテージシンセの時代でもあると思うんだけど、そういうのは一切無いじゃん?アナログサウンドへの愛っつーかシンセ愛みたいなのが無いじゃん?卓球とかまりんのやつとか聞いてると本当にシンセ好きなんだなーって思うけど中田サウンドって本当に機能的にしかシンセサウンドを使ってないんだよね。音へのフェティシズムがないからこそTPOに応じたカメレオンサウンドみたいなのが作れるわけだ。そこが彼の才能なんだよね。そこは比類無き才能だと思うんだよね。


俺がカプセル好きになったのもそこなんだよね。全然オリジナリティとかへのこだわりが無いし音へのこだわりもないっていうさ、そのドライな感じっつーのかな?で、すげーハードコアなピチカートみたいな音やってるっていう強烈さだよね。かなりのハードコアだと思うんだよね。やりすぎピチカートっつーか渋谷系っつっても色々あると思うけど特定の部分だけ切りとってきてエンハンスしたような感じね。そのハイブリッド感がすげー良かったわけだ。


で、ダフトパンクになってからは本当にただのコピーになっちゃったんだよね。コピーアートだとかシミュレーショニズム的な音楽っつー趣も無いただの時代の中ででてくるような必然的なつまらないサウンドっつーかさ、別にダフトパンク好きだったらそっち聞くでしょっていうような音になっちゃったんだよね。そうなってからパフュームがブレイクしたんでダフトパンク後なんだよね。俺的に最高だった中田ヤスタカ渋谷系エンハンス音楽ってのが完全に無くなっちゃったっつーかLDKぐらいで頂点を極めてさ、んでもうやっちゃったから次!って感じになってからのブレイクなんだよね。逆にパフュームの今後であのサウンドに退行してもいいと思うんだけどね。中田サウンド的に逆流しちゃうみたいなさ、彼が過去に作っていた音をパフュームでやっちゃうみたいなさ、まぁこれもマッシュアップ的だよね。マッシュアップっつーかまぁ組み合わせ的ってことね。


んでもパフュームのファーストアルバムとかはかなりカプセルだよねっつーかカプセルのコピーって感じだもんね。そこから段々ダフトパンク系の下品なエレポップみたいになってきて、んでかなり歌謡曲っぽくなってきたんだよね。2010年にでたやつとかは本当に歌謡度が高いと思うんだけどかといってそこまでダメではないんだよね。で、新曲のレーザービームがいいんだ!これが!完全にディスってるとしか思えない俺が地で評価しちゃうのがレーザービームだね。これまでの彼のピコピコ音とかパフュームの所謂テクノポップとかって呼ばれちゃうような本当はテクノではないテクノな部分と歌謡曲的なメロディラインっていうかさ、それがモロに融合していてさ、まぁパフュームを聞いて2週間ぐらいにしかならない俺が言うのもなんだけど、俺的にポリリズム以来の名曲だと思うんだよね。俺の好みもあるだろうけどね。


今日作ったGameみたいなああいうシンセの音とか曲調大嫌いなんだよね。そういう意味でなんかブリープテクノみたいなさ、初期のLFOを思わせるようなスクエアサウンドっつーかさ、それと歌謡曲っぽい感じっつーかその融合がいいよね。凄いハイブリッド感だし、例の卓球とかが十八番なディスコ系のベケベケベースっつーのかな?上下に動くベースね。まぁディスコとエレクトロの中間みたいなベースラインね。まぁそういう意味でこれまた何ら新しいことはないんだが融合感が凄くいいしこれは別にマッシュアップとかしなくても好きなんだよね。逆にあんまりないんだよ。パフィームだとそのまま聞けるってのはなくてさ、自分で聞いてるのって自分がマッシュアップしたやつばっかなんだけどレーザービームは本当にいいよね。


もっとこういうのやってほしいっつーかVOICEとか不自然なガールとか分からなくもないけどああいう歌謡路線にはいかないでほしいよね。やっぱピコピコ歌謡やってほしいっつーかあとダフトサウンドはダサいからやらないでほしいっつーか中田ヤスタカ自体が別にダフトパンク真似しなくても電子な感じの良いポップスが作れるのに下手に真似するから劣化したようなダメなサウンドが生まれちゃうんだよね。そうじゃなくて彼の持ち味をそのまま出せばレーザービームみたいな曲ができるんだからあれでいいと思うんだよねぇ。


パフュームをオワコンとか言う人も結構いるみたいだけど逆に本当に下火なんであれば下火な時にすげー良い曲出したな!ってことだよね。実際どうなのか分からんけど下火だったとしても巻き返せるっつーか俺がここまで評価してるんだから間違いないわけだ。むしろ今後は「パフューム大好き!」みたいに言ってる連中を良い意味で裏切っていかないとダメだと思うね。そこで行き過ぎると絶対ダサいJ-POPみたいになっちゃうし「パフューム最高!」なんて言ってるやつらの耳はそんぐらいのもんだから下手に迎合しないで彼のサウンドをそのままやってほしいと思うよね。


パフューム最高!みたいなファンを裏切ることになっても音楽的に絶対評価されると思うんだよね。むしろ歌謡的なファンを裏切ってほしいと思うんだよねぇ。ちなみにレーザービームはパフュームの楽曲の中でダントツ一位だね。マッシュアップはもうアイデアはあるんだけど新曲をいきなりマッシュアップしてアップするっつーのもどうかな?って思うしどうせブロックされるだろうしアカウント停止とかになったら嫌だからやらないけどね。まぁマッシュアップはそのうち作るけどアップはしませんってことだね。


なんかね、あと思ったのがさ、やっぱりネットとか調べても俺みたいな中田ファンっているんだよね。2005年ぐらいまでを高く評価するっていう人達ね。で、流行った後の音っつーか2006年以降の音はほとんど全滅とする人達っていうかさ、まぁそれによって流行ることができたのかもしれないけど、所詮流行はやはりで長持ちさせるなら当初の中田サウンドにしたほうが音楽的に良いわけだからそっちにしたほうがいいよね。あのデジタルテクノ歌謡みたいな感じってすげーいいと思うんだよね。あ、レーザービームね。そういう意味だとやっぱポリリズムもそういう意味で良い曲だよね。ダフト感ゼロだしまぁTwo Months Offの話とかは置いておいてもなんつーかサウンド的にデジタルだけど爽やかでポップで可愛い音っつーのかな?これこそが彼の持ち味だと思うんだよね。


変にグルーヴ出そうとしてダフトパンクみたいなことをやると全然グルーヴ無いからやめたほうがいいんだよね。むしろYMOの過激な淑女ぐらいの極端なレトロな歌謡曲とかやっていいと思うんだよね。YMO的なアイロニーとしての歌謡曲でもいいしさ、とりあえず2010年のJ-POP寄りな感じはもうやめたほうがいいと思うね。まぁあれはあれで悪くないとは思うけど。


なんかもっとシミュラークルの話をしようと思ってたんだけどレーザービーム絶賛!みたいなエントリーになっちゃったね。いや、全然回し者とかじゃないし宣伝のつもりでマッシュアップやってるわけじゃないし逆にこういう宣伝をすることがマッシュアップのエクスキューズになるということでもなくて、まぁただ普通に良いと思ったから書いてるだけなんだけどね。まぁ普段あんま興味無い人も聞いてみてほしいね。