数学はもう完全に生活に組み込まれました。

最近の近状を。いや、まずブルバキはどうなったのか?っつーと意外なことに読み続けてるわけよ。そんなに凄まじく集中してるわけじゃないけど常に枕元にあって読んでる感じ。んでもAlgebraが犬のオシッコまみれになって消毒とかしたんだけどカビとか生えてきちゃってもう無理だなぁーってことで買いなおすことにしたんだけどまぁまだ買ってないねっつーかAlgebra自体が特にブルバキの中でも大著で辞書をアタマから読むようなもんなわけで、んだからまぁ割と俺の前髪並にボリュームがそんなに多くないGeneral Topologyとかを読んでるんだよね。これはもう300ページぐらい読んだんだよねっつーかまぁ全体で言えば1/3ぐらいは読んだってことかな。


まぁでも結局、ブルバキって本質が定義されててあとはもう凄く細かい定義とか公理によって展開される感じだからミミズが這うように熟読しなくても読んでれば自明になってくることがあるから一個一個にそんなに時間をかけなくてもいいんだよね。まぁようはこれはセンサーみたいなもんか。どこが重要でどこがトリビアルか?っていうのを見極めないといけない。で、これはやっぱり感覚的なもんなんだろうなぁーとは思うね。経験もあるけど感覚もあると思う。ようは数学って学習の時点ですでにセンスを必要とされるんだよね。センスが無いやつは勉強の仕方が凄く下手で結果的に実力も上がらないし一向に前に進めなくなっちゃうっていう。


いや、自画自賛になっちゃうけど自分で言えばやっぱここ1年は凄いよね。店って去年オープンしたけど前にも書いたけどオープン前に読んでた本が解析序説でさっぱり分からなかったわけでさ、いや、なんか色々と掴んだ後の成長の速さが凄いんだよね。凄まじいポテンシャルだなと。今はブルバキだし今の所の目標はグロタンティーク系のAlgebraic Geometryを極めることだよね。とりあえずスキーム理論と圏論と層をじっくりやるつもりだね。でも実際はブルバキに組み込まれてるんだよね。だからブルバキ通読しちゃえば恐らく大抵のことは自明なことになると思う。でも通読には時間がかかり過ぎるんでもうフライングで代数幾何の本は買ったんだよね。


Hartshorneとかの本がスタンダードらしいけどそもそもサブジェクト自体が難解なんでなかなか良いテキストが無いらしいんだわ。まぁこれはマシかなっていう程度らしいんだよね。そんな中で今後のスタンダードになりうるとされる本があってっつーかamazonのレビューを基準にしてるだけだけど、Ulrich GortzとTorsten WedhornのAlgebraic Geometryってやつね。600ページぐらいの大著でしかもこれがVol.1っつーんだから結構な量だけど、そもそもブルバキ通読をやってる身としては全然いいよね。むしろ薄い本で解説がちゃんとされてない本というのが一番ある意味で「難解」な数学書なわけで、expositionがしっかりしてる本はサブジェクトの難解さはあるとしても絶対読みやすいんだよね。あとは相性だよね。相性が良い本でやれば大抵は大丈夫だと思うね。


あ、んで圏論と層はマックレーン先生の本だよね。当然。まだ買ってないけど。んでももうフライングで買おうと思ってるんだよね。別にブルバキと同時進行でいいわけだし。あとあれなんだよね、多様体ってのが面白くてさ、まぁ結局あれって位相体みたいなもんじゃん?ブルバキ的なものの塊みたいなのが多様体だよね。しかも代数・幾何・解析・ベクトル・位相だのっつー色んなジャンルのものが相関的に理論の上に存在してるっていう一種のmathematical unified theoryみたいなもんだよね。それが故にprerequisitは多いんだけど逆を言えばprerequisitを満たしていれば余裕で理解可能どころか物理数学とか確率みたいなごちゃごちゃした理論に比べるとシンプルさと美しさが半端じゃないわけでさ、存在するべくして存在するみたいな凄い面白いサブジェクトなんだよね。


で、和書の数学書は良いものが少ない!とかって散々ディスってきた俺だけど松本幸夫の多様体の基礎って本はmilestone的な名著なんだよね。基本的にこんぐらいのクオリティで数学書を書いてほしい!っていうようなお手本みたいな本なわけで。で、これで感覚を慣らしておいて松島与三の多様体入門に行くといいんだよね。松島のほうはハードコアと言われるけどある意味でのブルバキスタイルなので構造をフォロー出来ればこれほど良い本はない!ってぐらい詳しい良い本だよね。これも難解な名著とされてるらしいけど難解ではないね。ただ名著であることは明らかだね。


結局なんつーか難しい数学書ってのは結局不親切なものってことなんだよね。well writtenではない本が一番難しいわけだ。あまりにも理解不能の場合はその本を疑ったほうがいいんだよね。数学って公理をフォローしていけば絶対理解出来るようになるものなわけで。あと和書で良い本と言えば伊藤清三のルベーグ積分入門だね。冒頭でも述べられてるように結局は確率論ってのはルベーグ測度のことなんだってのが序盤の精密な測度論によって手に取るように分かるんだよね。精密過ぎるが故に初学者には向かないし所謂入門書ではないと思うんだけど、1から学べる入門書に一応はなっていながらも研究書並の精度を誇っているってことで凄く希有な良書だと思うんだよね。


多分もっと現代的で親切な本はあるんだろうけどそういうのは初学者にとって親切な類書がもっとあるってだけでそれが良書かどうかはまた別の話だよね。少なくとも今挙げた本はクラシックな名著なわけだ。クラシックだけどout datedな本ってあるじゃん?っつーか高木貞治の本が過大評価され過ぎだと思うんだけど、所謂、今挙げたのはそういう類のものではないってことね。


あ、んでUlrich GortzとTorsten WedhornのAlgebraic Geometryをもう読んでるんだけどさ、まぁ結局、可視感があるよねっつーか俺が求めていたものにようやく辿り着いたっつーかまぁこういうやつだよね。ようは数学に目覚めた時に感じたものってのに凄く近いものだよね。まぁ今回はある意味で初めてAlgebraic Geometryと名前がついている本を買ったわけだけど、別にブルバキ全体で見ればself-containedなんだよねっつーかブルバキって言い方がアレだな。ようはなんつーか現代数学そのものだよね。結局、抽象されて残るものなんであって、そこにman made感は無いんだよね。言わば構造そのものについての学というかなんというか、作用とその成り立ちっつーのかな。そういった相互的な作用なり機能ってのが生み出す構造だよね。だからまぁーなんつーかnumbersではないよね。数を扱っているというよりかは数学が抽象化していったものっていうかなんていうか。


で、相変わらず俺は数については興味無いし、そもそも才能が無いと思うんだよね。数に対するセンスっていうかそういうのが無い。でも哲学によって養われたのか元々だったのか、まぁ両方だと思うけど構造ってのを考えるというか、それがどうなってこうなってこれが作用してこうなる・・・的な函数的な感覚とかさ、あとは空間的な感覚っつーのかな?かといっても幾何的というわけではなくて、数が作用する場に関する感覚だよね。それを知覚するまぁ言わばperceptionだよね。


まぁネガティブな言い方をすればそれしかないっていう。でもまぁそれでいいと思ってるけどね。むしろそれにしか興味無いし。数学は体系的にやらなければダメだ!っていう思い込みから解放されたのが凄く大きいよね。ようは俺にとって「これだな!」っていうのがあるからあとはもうそれをやるだけじゃん?そこがやっぱりデュドネから始まったまぁマイブルバキブームなんだけどさ、その流れからなんか一気に凄まじく進んだ気がするね。ブルバキが本当に心底合ってたんだと思うんだよね。RPGで言えばもう最強装備揃えちゃったみたいな。


んー本当にあとは考えるだけなんだなぁーって感じだよね。グロタンティークに至るまでどのくらい時間がかかるのか?って思ってたけど予想以上に早かった!っつーかやっぱ日々の積み重ねが最強だね。「今日はやるぞ!」とかそういう気合いの入れ方ではなくて、毎日ゲームやお笑いを見るのと同じ感覚で楽しいことの一環としてやるっていうさ、力を入れ過ぎていないからこそ休む必要がないじゃん?ゲームやるのに休みはいらないよね?っつーかゲームやるために休みが必要なわけで。数学然り。凄まじくtime consumingなので気合いを入れてやるのではなくて飯を食うぐらいの当たり前のこととしてやるんだよね。それはもやるっつーよりかは自然体だよね。生活の中に組み込まれる感じっつーかなんつーか。


でもやっぱりゲームとかお笑いを見るのとは違って自分にとってのmissionじゃん?だからモチベーションは高いわけだ。ただの趣味とか娯楽でやっているわけではないわけで。んーでもおかげでもう哲学のほうは全然だね。こないだフッサールの本買ったんだけど全然読んでないんだよねっつーかなにかを読む時間は全て数学に割かれてるから時間が無いってことか。いや、あるけどさ、1日に集中できる時間って限られてるから一番効率の良いときはやっぱ数学に使いたいわけよ。


だから哲学書が積読になるわけだけどまぁこれはしょうがないよな。両方できると思ってたけど数学で手一杯だねっつーかとにっかく時間かかるからね。気がついたら2時間経ってるとか3時間経ってるってのがデフォだからね。で、読んだページ数ではないんだけどさ、いや、でも全然進んでないなぁーとかっていつも思うんだよね。精読するつもりはないんだけど知りたいから恐らく結構精読っぽくなってるんじゃないかな。多分ねっつーかもう眠くなったから寝るね。


んじゃまた。