快楽としての音楽制作。

ブラックメタルなんだけどSurgical Mental Klinikがブラックメタルに移行!みたいな感じで名前をSatanic Mental Klinikにして新プロジェクト開始!みたいな感じでいいかもねーとかって思ったけど思いついたアイデアを全部放り込んで何もできなくなるまでやり込んでる感じだから一発プロジェクトみたいな感じで終わるかもねー(笑)現代音楽のやつもまぁそんな感じだったからね。ただまぁ例によってブラックメタルっつーよりかはブラックメタルをモチーフにしたダークアンビエントとかダークインダストリアルとかまぁぶっちゃけ音響ノイズ的な側面も多いんだけどってまぁ俺が作るからそうなるのは必然として素材といっていいのかわからんけどまぁ使ってる音ってのがブラックメタルとかギターとかさ、ドゥームメタルのやつとかだから俺的には新しい試みなんだよね。今まではその素材が具体音だったりしたんだけど現代音楽のやつでアコースティックな楽器を使ったりなんかしてっていうかまぁ使うっつーよりコピペなんだけどさ、まぁだからやってることは同じだよね。基本的にまぁエレクトロアコースティックだよね。


でもまぁノイズでもうやりたいことないしエレアコでも特にやりたいことなくなっちゃったから作りたいのがなかったんだけどブラックメタルはありだなって思ったね。作っててすんげー楽しいのよ。ブラックメタルやろう!なんてまず思わなかったからね(笑)で、佐村河内スタイルがあるわけだからまぁやろうと思えばなんでもできちゃうんだよね。だったら遠慮せずにやりたい放題やっちゃったほうがよくね?ってことでやってる感じだよね。でもまぁ誰でもネットにアップできて普通の音源すらもフリーで配布してるプロがいるなかでアマチュアが音源を発表するってすんげー敷居高いよね。競争原理で言えばTPPみたいなもんだもんなー。別に競争じゃないんだけど基本的にプロもフリーでミックスとか音源すらも配布してたりするから同じフィールドで戦うことになっちゃうんだよね。だからこそ誰がアマチュアの音源なんて聞くんだ?って昔ですらそうだったのに今なんてもっと顕著でしょ。誰でも発表できるんだ!みたいなことを俺は前に書いてたけど単純に考えてプロもフリーで発表してるとかミックスとかにしても聞きたい放題ってことになるとあえてアマチュアとか無名の人の聞こうと思わないもんね。


まぁでも競争っつーか自由化ってそういうことだもんねー。結局今回のブラックメタルにしても結果的にダークアンビエントとかダークインダストリアルっぽい音になったっつってもこういうのってすでにやってる人腐るほどいるもんね。まぁそれ言い出したら何もできないんだけどさ、ましてやこんなマイナーなやつなんて質が高いものがいくつかあれば十分じゃん?だから本当に無用だよね。まぁそういうこと考えててもしょうがないからやりたかったらやるってことなのとまぁあえてそういう世の中みたいなのを気にせずにやりたいことやるってほうがいいよね。色々と見渡すと大抵やり尽されてるのと質が高いのってのが割と早く見つかるもんね。で、「あーこんなのあるのかー」っつってやることなくなっちゃうよね。まぁでもいいんだよ。自分がやりたければやればいいわけだし。


ただまぁさ、俺が元々やってたコンクレート系とかフィールド音源系って初期のジムオルークとかがもうほとんど完璧なやつやってたりさ、あとまぁBJNilsenだよね。ドローンとかアンビエントとフィールドとかコンクレートってので完璧なのやっててもう完全に意欲無くしたよね(笑)別に誰もやってないことをやりたい!ってことじゃなくて「こんな感じのを作りたいな」って思ってるのがすでにあったり「まさにこれ!」ってのがあるともうそれでいいじゃん!ってことになっちゃうじゃん?情報が早くなるとそういう意味で行きわたりやすいから「あ、別に俺がやる必要もないな」と思う確率は高いよね。昔は情報が無かったから限られた音源とかシーンの断片的な情報とかを聞いて見よう見まねでやったり自分たちもやろうぜ!みたいな感じでやってた感があるけどネットがあると音源も情報も断片的なのではなくて完全なものが手に入るじゃん?だから結局そこで自分もやるってことはほぼやり尽されてるって中でそれが自明な中でやるってことになっちゃうんだよね。昔はそこまでわからなかったから無知といっていいかわからないけど断片的だからこそ「俺たちもやろうぜ!」ってできたんだと思うんだけどね。あとはまぁ若い人の場合初期衝動か。とりあえずバンドやりたい!みたいに思う時期ってあるからね。


話変わるけどさ、前に格ゲーとかが今は達人とかの動画が簡単に見れることでスキルの一般化が進んだ結果、アヴェレージのレベルがすげー上がってるってのがあるわけじゃん?まぁもうそうなってからだいぶ経つけどね。まぁでもこれって何にしても同じだよね。音楽にしても同じじゃんって今更思いましたね。逆に気が付いてなかったのか?って感じだけどね(笑)ただでもあれだよね、昔はメディア主導でプロモートしたバンドが売れてたみたいな時代があったけど今は分散してるっていうよね。それはいいことだよね。個々が勝手に好きなの見つけて流行りとか関係なく聞いてるっていうさ、でもこれって一昔前だと音楽通しかできなかったことだよね。誰も知らないような中古盤を掘り当てて何年代のどこどこのなんたら系の音みたいなさ、そういうピンポイントで聞く感じっつーのかな?今は情報が並列化されてるから音楽通しか知らなかったようなもんがディスクガイドとかに載ってるからね。まぁだからEDMが流行ってても昔のファンクばっか聞いてるって人もいればニューウェーブばっか聞いてるって人もいればさ、流行がないんだよね。これは良いことだよね。


まぁあとそもそも自分が聞きたいと思うものだけにフォーカスできるってことになったから何が流行ってるか?ってのがわからないってのもあるよね。EDMが流行ってるらしいけど俺は全然知らないし知ろうとも思わないしね。で、勝手に俺の中で今はブラックメタルが流行ってるから完全に流行りって意味だとブラックメタルなんだよね。まさにそういうマイブームの世界に生きてるってことだよね。昔は一部のマニアックな人の特権だったけど今はそれが誰でもできるっていうね、でもまぁそう思うとあれなんだよな、レーベルの役割って何なのかな?って気はするよね。あとまぁあれなんだよな、特にノイズ系は昔からそうなんだけど最近になってよりコモディティ化してるよね。アングラであればあるほど限定のレコード出したりえげつないアートワークのCD作ったりしてさ、まぁ逆にそういうところでしか勝負できないからなんだよね。音で言えば特にマニアックなやつだとプロも玄人も差がわからないからね。まぁそれでも一部の超凄い人たちってのはいてやっぱりそれはもう確固たる地位を築いてるよね。明らかにクオリティが違うっていうね。


でもさ、アングラ系の音源って特に80年代のノイズとかだとアートワークとかも含めた世界観じゃん?でもデジタル化っつーかデータ化しちゃうと本当にただのノイズだもんね(笑)それが歴然としちゃうんだよね。えげつないデザインのカセットなりCDをセットして聞くって意味だとそのたびにえげつないジャケットを見ることになるしそれがまぁアンカリングっつーのかね?別にノイズ自体に属性ってないじゃん?だからまぁそこに猟奇的なイメージとかネオナチだとかそういうイメージをつけてデザイン化するっていうかさ、でも中身みんなほぼ一緒だからね(笑)あとまぁ昔色々と買ってた時期に思ってたのはジャケがえげつない割に中身はそうでもないなーってのが多かったよね。結構ポップだったりインダストリアル風のリズムとか入ると一気にポップになるじゃん?なんでこんなリズム入れるかなー?っていつも思ってたよね(笑)だから本当に見掛け倒しだなっていうかさ、中身がないんだよね。だから本当にノイズは嫌いになったね。まぁそんな中で本当に良いのもあるんだけどね。それで言うとブラックメタルもそうなんだよね。すんげーダークそうな雰囲気で中身はパワーメタルみたいなさ、フェスとかに出れそうな音だったりしてげんなりするのが大半だよね。そんな中で本当に好みのを探すのは大変だったんだけど今は楽だよね。ただまぁ一瞬で情報が集まっちゃうから昔みたいに時間をかけてだんだんと知っていく楽しみみたいなのは無くなってるよね。集中的に聞いて調べて買って大体好みのが揃って終わっちゃうよね。まぁそれでいいんだけどね。それ言い出すと懐古趣味になるからな。昔はレコード屋はしごしてどうの・・・っていうノスタルジーになっちゃうからね(笑)


まぁそんな感じなんですけどね、ただまぁ作業に没頭してるとそん時って最高の気分だもんね。アドレナリン出まくりでそれ自体に依存しちゃうんだよね。だからだんだん完成してくると寂しくなってきちゃってよりいじってその作業を楽しむためにやるみたいな感じになるんだよね。そういう意味でこれって本当に快楽依存なんだと思うわ。音楽を作るってこと自体がね。こんなに楽しいこと滅多にないもんな。だから今やってるのってもう大体できたもんをもうほぼ差が出ないようなレベルのところを微調整したり音を足したり引いたりしてる感じだよね。別に大枠で見ればそんな大差ないしただ「ゴー!」とか「ウォー!」って言ってるだけじゃん!的なのは変わらないわけで(笑)まぁでもなにやってもどれと似ちゃうわけだし同じような音になっちゃうからこそそういう無駄なこだわりとかこだわってもしょうがないところにこだわるとかってのでしか違いは出せないんだと思うよね。8割ぐらい同じで残りの2割で異様な細部の作り込みがあるとか音のこだわりがあるとかっていうそういうところしかないもんね。まぁそれ言い出すと同じ8割を変えちゃえば?ってことになるんだけどそうなるともうブラックメタルである必要もないしその究極系がノイズか音響なんだよね。でも究極に言ったところでそれもまぁ別に音響ノイズっつージャンルあるし聞いたことあるような音なんだよね。だから何やっても無駄と言えば無駄なんだよね(笑)


で、エフェクトとかにこだわりだしたりするんだけどここはもういいかなって感じだね。もうそれ自体がただのエフェクトの音になっちゃうからそこはもうなんつーのかな?音そのまま出したほうがいいと思うんだよね。あといじりすぎるとカットアップの暴力性みたいなのがなくなっちゃうからね。変な調和が生まれてつまらなくなっちゃう。この辺も難しいよね。上手くやろうとするとすんげー優等生的なつまんねー音響作品になっちゃうんだよね。まぁぶっちゃけ今もそうかもしれない。まぁ優等生っつってもアヴェレージの凡庸な音響作品ですよ。そこにいかに自分が思うブラックメタルな要素とか「一人ブラックメタルやってます!」っつー要素を出すか?だよね。ここが凄い面白くてさ、普通に作ってると俺のは全部大体音響ノイズみたいになるけどブラックメタルってところにこだわるところでフォーマリズムが生まれるんだよね。ブラックメタルお約束の音とか定番の質感とかさ、そういうのをフォーマリズムとして取り入れつつ自分の感じでやるってところがすげー面白いんだよね。悪く言えばベタなんだけど別に独創性なんていらないからブラックメタルっぽいほうがいいんだよねっつってもまぁ誰が聞いても「メタルじゃないじゃん」って言うものであるのには変わりないけどね(笑)まぁでもそれは俺のブラックメタルなんだからそれでいいのよね。


まぁ作業が終わればまたシュトラウスとかネグリをちゃんと読むって生活に戻るんだけどさ、ただやっぱ楽しいから終わらせたくないなーって感じだわね。でもまぁ終わりは来るからなー。そこはまぁゲームとかと同じだよね。やってれば必ず終わりは来ちゃうわけで。だからそんときは潔く完成にしてアップしちゃおうかなって思ってるけどね。まぁ誰も聞かないのは分かってるけどね(笑)


まぁそんな感じですわ。でも本当に何をもって完成とするのか?って本当にわからないよね。まぁそれがわからなくていいんだと思うけどね。そうやって永遠とやってれば楽しいわけだし。まぁでも前の現代音楽のやつとか一か月半ぐらいずーっとやってたんだけど楽しかったよねー。あとまぁマッシュアップ一年半ぐらい永遠と作ってた時とかも毎日楽しかったもんな。だからこそやり尽すと終わりが来ちゃってそのあとが寂しいんだよね。だからなんか見つけてまたやるしかないわけで。そんな中でブラックメタルやっちゃおう!ってのはすげー良いアイデアだったんですよね。我ながら感心ですね。


そんな感じで作業に戻りますね。んじゃまた。