聴き倒れ方丈記。その9。

あ、あのメモ的に。Ingmar BergmanのBoxSetなんだけどアマゾン経由で注文したら後になってFedEXから関税払えやこらっつー請求書が来ててそりゃないぜってことでアマゾンに聞いたら基本アマゾンでは表示されている価格以上の金額の請求はできないというのがポリシーらしくて結構そういうのあるんだって。あ、その後で関税払えって請求来るパターンとかってのが。

 

んでまぁアマゾンが対応してくれたんだけどまぁその来た分をコンビニなりなんなりで払って後日その分がちゃんと返金されるってことでした。

 

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っつーかあとDVDで言うとソラリスとかも買ったんだけど睡魔の映画と言われるけど(笑)最近風邪になってから日中眠いっていうパターンがすんげー増えてて見るとまた眠くなるっつーんで全然見てないんだよね(笑)んで園子温のネトフリの新作とか見るとやっぱり面白い映画が面白いよな!っていうのを再発見するっていうね(笑)

 

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椎名桔平って小悪党とか詐欺師みたいな役やると最高だよね。んで絶妙にかっこいいんだよね。そこがまたシビれるわー。

 

ってことでいつもの最初の雑談ですけどね、レコードと読書の日々っていいんだけどレコードには限りがあるしこないだ戻って整理したレコード見たんだけど思ったより量無いんだよね(笑)1000枚ぐらいあると思ってたんだけど500あるかないかぐらいなんだよね。まぁ量じゃないんだけどさ、ただなんか今欲しいのはあれだわ、仲間内だけどDJやってたときに必ず持って行ってたようなPlasticとかIrmaとかのイタリアのレーベルのライブラリーのコンピのレコードだわな。いや、時々思い出してはCDで買ったりして当時を懐古してたりしてたんだけどレコードで欲しいなっていうかいつもの売らなきゃ良かった!なんだけどあの辺の音って今聞いてもヤバいよね。

 

B級映画とかのサントラなんだけど主張がないっていうか主体性がないんだけど当時のグルーヴ感とかそこまで上手くないアマチュアっぽい独特の感じってのがあってそこが面白いんだよね。んでまぁDJ用っていうか90年代のラウンジコアとかのリバイバル用にちゃんとグルーヴ感があるのだけ選んだっていうようなコンピよね。

 

もはや懐メロなのか(笑)当時ですらも30年前の音の再評価!っていう目線なのに今聞いたら半世紀近い前の音じゃん!って言うある意味もっと凄いよね。なんかまぁ類似したものがないってのがやっぱり凄いよね。当時のあの時代の音にしかない空気感ってのがあるんだよね。

 

あ、んで病院だったんでね、貧乏くさいヴァイヴスが半端ないから近寄りたくないハードオフに行って来たんだけど(笑)まぁレコードあるじゃん?んでまぁネットで見てたらすんげー強気な価格で出してんだなとかって思ったんだけどあれだね、ハードオフでお宝発見!とかって十年以上も前の話なのね。今ではちゃんと値段がついちゃってんのね。だから全然面白くないのね。当然探してるような変なモンドっぽいやつとかないし。

 

そう思うと俺が探してるのって膨大にあるレコードの中でもほんの一部のものなんだよなーって思うとそこをまた量を期待するっていうのはなかなか厳しいよね。店側も需要が無いようなの置かないしムード音楽とかその他って金にならないだろうしね、なんかまぁサステイナブルなパターンを模索するっつってもレコハンに限界があるんだなって思うと今さらだけど店舗縮小しまくってるレコード屋とかつまらなくなった街とかってのを改めて感じるよね。

 

なんか居場所がないっつーのかな。どっか行きたいし掘りたいんだけど場所が無いんだよね。本当に寂しいわ。ただ今さら知ったんだけどHMV渋谷店って中古オンリーでノアの近くでやってんのね。驚きだわ。そこで昔のHMV渋谷で買ってたようなレコードの中古を買えたらなかなか感動だよね。

 

あ、んでこないだ買ったやつだけどっつーか聴いてるとまたレコード欲しくなるよね(笑)金使い過ぎだからしばらく待たないといけないんだけどモンドでは有名なレコードっすねこれ。

 

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昔一回だけ見たことあるときの値段の3分の1で買えましたね。んでまぁ内容は最高ですねっていうか自分のイマ・スマックコレクション見たらほぼコンプリートなんだよね(笑)そんなに大ファンじゃないんだけど腐れ縁みたいな感じで見つけると買うってのをやってるとコンプリートしちゃったりするんだけど恐らくの最難関がこのMiraclesなんで自分とイマ・スマックとの腐れ縁を改めて感じずにはいられないよね。

 

内容は例のあの独特のヴォーカリーズっつーか「ヴワーヴワーオーオー」ってのを色んな音域で声出してるだけで(笑)んでモノによってはリバーブがかかってたりするとテルミンか?みたいな感じになるのがいいんだけどグルーヴ感もなかなかでさ、Les Baxterのやっつけ仕事でのグルーヴ感と言えばHells Bellesが定番ですけど

 

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レアグルーヴって金かかるしキリないんだけどモンドの中でグルーヴがある!ってのは自分的になかなか最高なんだよね。ジャズとかソウルとかになると泥沼なのはジャズに手を出してたからよく分かるしそういうの後追いしてもしょうがないからね。コンピとかで十分ですわ。ただモンドはオリジナルで欲しいんだよね。あとまぁコンピとか出てないのが多いしまぁコンピなんて作らないよな。需要無いだろうから。

 

V.ValeのIncredibly Strange Musicなんかはやっぱりバイブルだろうなとか思いつつ何気にこれとモンド本でほぼ網羅されてるんだよね。これはほんの一部でまだ色々変なものがありますよ!ってことでもなくて散々掘り尽くされた中で珠玉のものがこれ!っていう感じなんだよね。

 

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貼るの面倒だからこの辺でいいか。まぁUltra Loungeのコンピとかはめっちゃいいっすよね。アナログ無いと思うけど。

 

あとまぁVol.2ね。

 

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ロバート・クラムがドキュメンタリーで言ってたようなヒューマニティだよね。

 

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思うにDJ Shadowの1stとかもそういうヒューマニティのコラージュって感じだったんだけど機材変えてからっつーかまぁある意味宿命だけどどんどん音楽的につまらなくなっていくっていう初期がピークっていうね。

 

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コメントにもあるように

 

"just being in here is a humbling experience to me because you're looking through all these records and it's sort of like a big pile of broken dreams in a way."

 

GOD DAMN. what a statement.

 

だよね。俺が回顧する90年代的感覚ってたまたま俺が渋谷で掘ってたっつーだけで世界でも同時多発的に過去のものを再評価してサンプルするっつーのがある種ピークでそういうヒューマニズムに溢れた音っていうのをかき集めてたっつー感じがするんだけどそれが終わるとデジタルの時代になってどんどん音がクソになっていくよね。さすがにテクノとかでも909とか使い続けるわけにもいかないだろうって感じなんだけど音がソフトウェア化するとみんな同じ音になるんだよね。

 

でもなんだろう、それで言うとテクノだってみんな909使ってたり808とか303とかってて同じなはずなのにそっちのほうがヒューマニズムがあるってのは不思議よね。デジタル音源のソフトってことになると一気につまらなくなるのはなんなんだろうな?とは思うよね。

 

これ死ぬほど聴いたミックスだけど

 

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Loneみたいにアナログ回帰っつーことをやってるアーティストは増えてるよね。増えてるか分からんけどこういう音だと永遠に聴いてられるよね。まぁソフトウェア音源だとしても909使うとかデジタル臭すぎる音は使わないとかね。それにしても本当にテクノの神!みたいだった人とかもデジタルになってクソみたいな作品を連発するようになるのを見るとインターフェースとか機材が音を規定するっていう要素は多いんだけどそれだけじゃなくてなんかまぁもってかれちゃうんだなと思うんだよね。本人がそれに気づいてない感じか。

 

まぁでもダメになってない人もいるから別に死んでるわけじゃないんだけどね。

 

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リピートで永遠と聞ける音って滅多にないよね。まぁ音の快楽ですな。でもなんでそれがアナログ的な音なんだろう?って思うんだよね。デジタルでもアナログをエミュレートした音のほうが気持ちいいのはなぜ?的なね。

 

まぁそんな感じで続き貼るわ。

 

 

ただまぁあれだ、猟奇系とかインダストリアル系とあと病理ジャケとかを全部包括しててなおかつクオリティがぶっ飛んでるのはこういう話をするといつも貼ってると思うんだけどGnaw Their Tonguesだよね。

 

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佐川君EPとか宮崎勉を題材にした作品を出してたりとか、ただ勘違いされやすいのがこういうのを出しているからっつって猟奇系が大好きなキチガイっていうことではないんだよね。表現の方法とかテーマとしてそれを選んでいるというだけで本人が猟奇マニアとは限らないわけだしガチのサイコパスってのはいつも書くけど普通人を装ってその辺にいる普通に見える人だからね。そこが究極の世の中のホラーなんですよね。何しろ猟奇なんて実際の被害者がいるわけでそれを楽しむなんてのはモラル的にないでしょう。AKBの前田なんたらだったかが忘れたけど園子温の映画を見てこんなに人命を軽く扱っているモラルのない映画なんてひどいと思いました!みたいな感想言っててガチでバカなんだなって思ったんだよね。

 

いや、そういう題材のを撮っているからといって園子温が猟奇好きであったり殺人好きというわけではないんですよ。そりゃネトフリで見れる最新作を見てもそうだよね。おぞましい題材だけどあの事件に心酔して作品を撮っているというわけじゃないでしょう。それ言い出したら羊たちの沈黙の監督はカニバリズムが大好きでああいう映画を撮ったってことになるでしょう。本当にこういうリテラシー不足には辟易するよね。

 

んでGnaw Their Tonguesの中の人のモーリス君があまりに普段使ってる題材が鬱っぽ過ぎてもっと光にフォーカスしたものをやろうっつって始めたのがSeiromなんだけどアンビエントシューゲイザーみたいな感じで正反対に振り切り過ぎてる感じが面白いんだよね。

 

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本当に病んでたらこんなの作れないですよ。だからあくまで題材をチョイスしてるってことですよね。まぁ80年代とかのノイズとかの場合、ガチで病んでたりするのもあるしあとまぁ最終的に自殺したりとかね、この記事とか面白いけど書いてるのはタモリ倶楽部とかでおなじみのハマザキカク氏です。

 

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ただまぁデプレッシヴ・メタルと言われる辺境中の辺境みたいなジャンルのやつをやってる中の人は病んでる率高い印象があるかな。まぁ音源が病み過ぎてて全く聴く気しないんだけどね(笑)Depressive Suicidal Black Metalなんて呼ばれてますな。

 

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やっぱXasthurの病みっぷりといったらまぁこのViceの番組を見れば分かるけど完全に鬱病で通院してて普段何してんのか?っていう質問には答えなかったりとか(笑)完全なるアウトサイダーなんだけど個人的には好きではないけどやっぱり音源のクオリティは高いよね。そういう病みを芸術まで昇華させるっていうところが凄いし評価されるべきだと思うんだよね。そこがなんか病みとかを表面的なビジュアルとかテーマで使っているのとガチのやつとの違いだよね。

 

やっぱXasthurの病みっぷりといったらまぁこのViceの番組を見れば分かるけど完全に鬱病で通院してて普段何してんのか?っていう質問には答えなかったりとか(笑)完全なるアウトサイダーなんだけど個人的には好きではないけどやっぱり音源のクオリティは高いよね。そういう病みを芸術まで昇華させるっていうところが凄いし評価されるべきだと思うんだよね。そこがなんか病みとかを表面的なビジュアルとかテーマで使っているのとガチのやつとの違いだよね。

 

ただなんか今書いてて思ったのが俺が好きなのってオーバーグラウンドではない辺境音楽への文字通りの偏愛があるなっていうところなんだよね。っつーかインダストリアルとモンドの距離ってなぜか近いんだよね。ジェネPがなぜかエキゾ好きでTGのコンピアルバムのジャケがマーティン・デニーへのオマージュだったりして

 

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これ買ったの16とか17ぐらいの時だったと思うんだけど渋谷HMVのロックとかのコーナーだったかな。インダストリアルみたいなコーナーは当然ないんだけどなぜかホワイトハウスとかTGとかノイズ系が異様に充実しててそこで買ったんだけど中身を聴いて愕然としましたよね。え?普通のシンセポップやん!っていう(笑)ただまぁ途中にエキゾなフレーバーが出てくるあたり今聞くと味わいがあるというかむしろ味わいしかないんだけどね。

 

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ノイズウォーとかを読んで全く聴く機会が無いマイナーなノイズバンドの音に思いをはせていた俺としてはすさまじい肩透かしを食らった感じだったよね。すんげーノイジーかと思ってたらエレポップというかニューウェイブというかさ、ただまぁ同じく渋谷HMVで買ったホワイトハウスの例のやつはノイズだなーとは思ったけど高円寺とかでやってたノイズのライブとか行ってたから全然ノイジーに感じなかったけどね。

 

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ただ後に分かるんだけどジェネP然りベネット然りだけどノイズ寄りというか音響寄りの現代音楽の造詣があってちゃんと踏まえてやってんだよね。Peter KurtenにしてもRobert AshleyのPurposeful Lady Slow Afternoonがサンプルされてたりとかまぁ声ってのを楽器にするというか電子音楽に布置させてボーカルというよりかはヴォイスという楽器にするというようなまぁ音=ソニックという概念よね。

 

まぁPurposeful Lady Slow Afternoonって当時は分からんかったけどレイプ被害者のインタビューを語らせてるんだよね。当時は英語分からんかったからわけがわからなかったけど観念的なノイズよね。

 

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んでまぁすんげー失敗してる作品だって言ってるブログとかがあったりして

 

www.waggish.org

 

内容には同意なんだけどホワイトハウスへ恐らくインスピレーションを与えたっていう意味だと作品の歴史的意義は大きいよね。まぁようはこれをそのまんま猟奇剥き出しにしてノイズにして放出するという観念でしょう。まぁそれを踏襲したのがアメリカのSlogunだよね。

 

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ノイズっつってもコンテキスト的にハイパー化されたRobert Ashleyとかの現代音楽なわけでノイズと現代音楽の関係性って何も表層的な音の類似だけじゃないんだよね。まぁ声とノイズの元祖と言えばAshleyのWolfmanだけどこれが1964っつーのがヤバいよね。

 

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音的にもホワイトハウスとかより煩いし(笑)なんかで読んだけど初演の時は凄くcontroversialだったみたいなんだよね。まぁそりゃそうだよね。内容がこれだもの。でもまぁ元祖ハーシュノイズって言っちゃうとまぁそれ以外にあった可能性もあるから言い切れないけどここまで煩いのって無かったと思うんだよね。ジミヘンがノイズ化してたのも1967年とかだから早いんよね。Ashleyさん(笑)

 

 

ってことで続きますんでんじゃまた。