レコハン記。その1。

 ってことでそんな待望させるほどでもないんだけどレコハン記なんですけどね、あ、まずあれだわ、新作アップしたんでよろしく。あ、んで二つ目は轟音なんで音量注意で。

 

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今年はキリスト教に開眼してからのそういう内面変化のフィードバックの音源を大量に作った気がするんだけどおかげさまでもうネタが尽きたっていうか(笑)大方やりたいとか思いつくようなのは作っちゃいましたね。まぁそれはSMK再始動の時もそうだったんだけどね。まぁだから今後は単発的に出来たらアップみたいな感じで。

 

というわけでまずはディスクレビューからね。

 

というわけで今日はLeo Arnaud And His Orchestra – Spectra Sonic Soundsなんですけどね。

 

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一見っつーか一聴すると普通のイージーリスニングっぽいんだけどSpectraとかSonicとかっつーワードが入ってると基本棚から抜きますよねってのとあとまぁ曲がいきなり一曲目Tabooだしね、まぁその肝心のTabooの音がないんだけどツベになんとか音源あったんで良かったっす。

 

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ただのイージーリスニングかな?と思って聴いたら大正解!ってタイプの盤ですよね。パーカッションの質感が最高で楽団系エキゾだとツベのサンプルはStereo ActionシリーズのやつだけどMarty Goldとかがエキゾっぽいの出してるんだけどっつーかDiscogs探してもないからタイトル微妙に違ったのかな?とか思いつつあれだまぁそれはいいんだわ、まぁストリングスとかが勝っちゃう感じなんだよね。

 

エキゾ感よりも西洋的ストリングスが勝っちゃうと中途半端になっちゃうんだけど先ほどのLeo Arnaudの盤は見事にフォーカスがパーカッションになってて素晴らしい出来なんすよね。んで恐らく別に名盤!なんつってプレ値がつくようなものでもないと思うしね、あくまでやっぱり何百円のやつ買ったら大正解だった!っていうバイト代全部注ぎ込んでた頃の金銭感覚よね(笑)

 

あ、んでMarty Goldのも良いんですけどね。ただ盤によってはジャケはヒップなのにダサい感じのイージーリスニングトラックとかもあったりして当たり外れが激しい感じがある人だけどまぁイージーリスニングの盤を掘るってのはそういうことですからね。ダメ曲があって当たり前っつーかプレイヤーはやはり手許にあってしなやかな手つきですぐ飛ばすべし!だよね(笑)

 

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まぁこのStereo Actionシリーズはエスキベルのやつとかも出てて色々あるから一回でやっちゃうのが勿体ないからまた今度ね。

 

あとまぁこれは高円寺時代のマニュエラで買ったすんげー昔に掘ったブツなんだけどRichard Hayman And His Orchestra – Voodoo!っすね。

 

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PC(ポリティカル・コレクトネスね。一応)ガン無視なオリエンタリズム満載のエキゾで(笑)西洋人が考えるブードゥー的イメージがそのまま音になったような感じよねっつっても当時の楽団系サウンドで当たり前だけどプロダクションレベルがめっちゃ高いんだよね。こういう時代のなんたら楽団の楽団長とかって一流音楽大学出てるエリートばっかだから基本的に楽曲がすんげーしっかりしてんのよね。逆にしっかりし過ぎてるからつまらないのもあるんだけどこのvoodoo!はいい感じにモンドなエキゾ盤になってますわね。

 

あと持ってないんだけど文脈的に紹介したいんで紹介したいのがあるんだけど晩年っつーかエキゾとかやらなくなって落ち目になったレス・バクスターがやってた仕事ってのが前に書いたHell's Bellesだったりして、あ、これは再発盤のクソ安いやつだけど持ってますよ(笑)

 

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カルト映画のサントラがレアグルーヴとして評価されるみたいな典型なんだけどレス・バクスターは何層にも渡るモンドさがあってこのバイカー映画のサントラもそうなんだけどX線の目を持つ男だったか邦題忘れたけどまぁ糞みたいなホラー映画のサントラとかを落ち目になって仕事無くなったからやってたりしてたんだけど内容がこれまたモンド中のモンドって感じで最高なんだよね。

 

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分からんけど正規のサントラ盤とか出てないレベルのものを「モンドやなー」っつってLa-La Land Recordsっつーアメリカのレーベルがサルベージした感じなんだよね。

 

これとかもやっつけ感半端なくてマッド過ぎるけど突き抜けててかっこいいっていうね(笑)

 

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まんま抜いてブレイクビーツじゃん!っていうね(笑)Hell's BellesなんかはエムネムやらDJ Krushやら大人気ブレイクビーツなんすよね。

 

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Les Baxter御大は96年にお亡くなりになってるからまさか低迷期のやっつけ仕事の作品がB-Boy達にサンプリングされまくるなんて思ってもみなかっただろう。音楽のミラクルってこういうところが面白いよね。モンドとかエキゾとしてLes Baxterが好き!ってのが大体のレスバクの入門だとすればモンド上級になると晩年の低迷期の仕事・・・みたいなテイストのレベルになってきてそんな中でHell's Bellesはモンドというよりレアグルーヴ的な評価のされ方で結果的にヒップホップとかに繋がるっていうね、レスバクマジックですね。

 

ヘンリー・マンシーニなんかもそういう傾向があるけどマンシーニは映画音楽界のドンみたいなもんでモンド感はそんなに無いからやはりモンド度ではレスバクに敵うものはなかなかないだろうなっていうそれは個々の仕事というより人生自体がモンドに満ち溢れてるってことだよね。

 

ちなみにあんまり信用しないでほしいんだけどね、うろ覚えだとレスバクの初期のエキゾ作品とかはドビュッシーとかをトレスしたようなものが多いらしくてまぁ実際にドビュッシー聴いてみるとレスバクっぽかったり後のムード音楽の原型みたいな泣かせのメロディとかがあったりしてまぁそういう近代西洋音楽とスペースエイジのエキゾっつーのをマッシュアップさせたっつーレスバクのモンド的センスにはやはり脱帽ですよね。

 

例えばドビュッシーのPrélude à l'Après-midi d'un fauneなんかは幻想的な現代曲の傑作という感じだけどここからムード音楽にもサントラにもいくらでも派生できそうな可能性があるよね。まぁなんか結局当たり前だけど音楽って地続きなんだよね。初めてドビュッシーとかちょっと年代変わるけどオネゲルとか聴いたときはそりゃもう感動したよね。これがソースじゃん!みたいな感じが半端無かったよね。

 

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ちなみにオネゲルでのお気に入りはViolin Sonata No. 1, H. 17: I. Andante sostenutoなんだけどまぁ甘いのなんのって(笑)現代で甘さを追求しようとも先人でもうここまでロマンティックな曲を書いてたりするとやることねーよなってことにそりゃなるよねっていうような、まぁドビュッシー然りなんだがね。

 

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まぁ近代作家もジャンルとしてはクラシックで手に入りやすくて俺はコスパコスパよう言わんけどクラシックはコスパ半端じゃないからマジでおススメっすね。俺みたいにクラシックファン!みたいな感じじゃなくても好きなのが見つかる率は高いよね。量が膨大だからね。

 

ちなみにレスバク御大はストラヴィンスキーにも傾倒していたんですがね。

 

ってことで例のレコハン記です。

 

あまりにも日を浴びなさ過ぎるのとヴァンパイアのような生活をしているのが目に余ったのかなかなか休みが取れないんでねママンに「例えば今日、寝ないでそのまま渋谷行っちゃうとか?」って本来なら寝る時間なんだけどママンに聞いたら「いいんじゃなーい」ってことでっていうかちょっと今はワンコの頭数とか少なくて手がかからないっつってもパートの人は二人来てくれてるのだけど、そういうわけで久々の三週間ぶりぐらいの外出だー!ってことでハイテンションなわけですよ。

 

相変わらず外出の準備が女子並にかかりつついざ!外出!っつーわけで朝日が眩しすぎますよね。グラサンしてたけど(笑)まぁなんか結局これよね。どこ行くというよりある意味人間として当たり前な外出するとかシャバに出るってことですよね。別に対人恐怖症とかで外出できないわけじゃないわけで(笑)とりあえず日を浴びて自転車漕ぐとか歩くとかってことですよね。

 

まぁんで行きはエリアーデの聖と俗を読みつつなんか聴きながら本読んでると電車と言えども一瞬ですよね。まぁいかに読書って時間かかるかってのが総体的に分かるよね。「あぁもう何々駅だなってことはもう何分か経ってるってことか」ってことでまぁそりゃ毎日暗闇で本読んでれば誰でも鬱になるだろうとか思いつつ外出でヒャッハー!したい!ってテンション上がってきますよね。まぁぶっちゃけ徹夜だからそこまでのテンションじゃなかったけど(笑)

 

んでまぁ渋谷に着いて相変わらず異常なまでの綺麗さというか渋谷っぽさの皆無さだなとか思いつつセンター街を行きながらユニオンのレアグルーヴ館へ。え?っていうかそうなんですよね。レアグルーヴ館ってまぁそりゃ昔通ってましたけど今は範囲外だったんだけどなんでか?っつーとまたジャズとか集めだしたらそれこそ沼なんでやめるんだけどあれなんですよね、Partners In Crimeってご存知?The Mood Mosaicとかのコンピ出してたところでまぁ通ってた頃のHMVとかでコンピとかがフューチャーされてたんだけど時代のアレなんですかね。

 

いや、当時買ってたそういうライブラリとか匿名性が高いようなB級映画のコンピとかをレコードで聴きたいなっていうまぁ実存ですよね。あとまぁ相当買ってたけど一気に手放したときに売っちゃったからまた買い戻そうと思ってんでまぁそういうのってレアグルーヴとかジャズのVariousのコーナーにあったりするってことでレアグルーヴ館に行ったんだけど、あ、んでそのPartners In CrimeだけどリアルCrimeだったのかよ!っていう(笑)Discogsだとモノによってはようはライセンス盤じゃないってことでブートだから取引が禁止されたりしてるんだよね。マジかよ!っていうかいやーそりゃ古今東西の色んな良い音源が入ってたしオリジナルを集めるほどのパッションも無いわけですよね。

 

だからコンピで十分!ってのがありつつまぁ当時もそりゃあんだけね、マイナーどころもあるけどアストラッド・ジルベルトとか結構な有名どころの音源とかも入ってて1700円とかで採算どうやって取ってるのかな?ってビジネス感覚とか全く無かった当時の俺ですらも思ったわけなんだけど(笑)

 

ブートだったのねってことで納得って感じなんだけどまぁこの辺はゴシップだけど結構有名なDJとかも同じ手法で当時すんげー値段がついてた所謂Club Jazz扱いされるキラーが入ったような盤とかを集めた名目上はプロモ盤ってことにしてジャケ無しとかで結構な値段で発売してたりしてたんよね。別にレコ屋がそれに加担してたってわけじゃないにせよまぁなんか今ほどコンプラだなんだって煩い時期でも無かったしミックステープなんかもそれ言い出すとライセンスなんて取ってないでしょっていうのが売られてたしまぁ時代ですよね。

 

ヒップホップなんかだとミックステープ御殿とかっつってミックステープで荒稼ぎしたDJとかがすんげー稼いでたりねってアメリカの話ですけどね、ただまぁ何が言いたいのか?っていうと人々がそんだけ音源に飢えてたってことなんだよね。それもその辺のレコードを買えば聴けるようなものではなくてディープファンクみたいなものとかマイナーなユーロジャズとかそういうのを聴きたくてしょうがなかったっつー音源への飢えみたいなのがあってそれがまぁ当時の宇田川町というレコ場の磁場を形成していたっていうか飢えたハンターどもがウロウロするっていうまぁそれって一種のエネルギーじゃん?

 

日本がゾンビ大国だなーってアメリカから帰ってくると思うのもニューヨークとかってお先真っ暗とかでも陽気でいるようなヒスパニックとかとにかくまぁ街のパワーが凄いんだよね。そういうのに自分も影響されてヴァイヴスが活性化するっていうかね、和辻哲郎的な風土ですかね。

 

まぁ今のニューヨークかどうか分からんけど俺がレコハンに行ってたころってそんなにまだゾンビ化は酷くなかった気がするんだけどまぁ今のゾンビ化ってそれこそ最近書いてるような生活もさることながら色々とオワコンになっててこのままこれで行く感じ?マジで無理なんすけど?っていうような閉そく感とかもあるじゃん?なんかそれが街にも影響してるっつーかまぁそりゃ渋谷なのにファストファッションの店が立ち並んでたりとか街のオワコン感もさることながらそりゃね、レコ熱みたいなのも数年前から実際ブームなのか分からんけど一応レコードブームとか言われているブームがありつつもそりゃまぁ昔みたいな音源への熱ってそこまでないですよね。

 

レコ屋とかもいかにも音楽好きそうなおじさまとか年齢層高めで(笑)俺もその高めの部類に入ってるのかと思うと身震いする思いだけど全盛期のレアグルーヴ館に限らずレコ屋の肉食っぷりって凄かったからね。毎晩良い女とセックスしてそうなイケイケっぽい兄ちゃんとかがすんげー圧を発しながらレコ掘ってるっていうんで夜は女を掘るんだろうなとか思ってましたよね(笑)

 

ってことで続きはまた今度っていうかガンガン長文化して永遠に続いてまたレコ屋行って書く・・・みたいなのがしばらくループすればいいなとか思いつつ「いつかはまた飽きたり終わりが来るのだろうな・・・」みたいな今を台無しにするような考えをしないでまさにNow!を満喫する感じですよね。レコードでメンタルの調子良くなって何が悪い?ってな話で。ちょっとハイパーになり過ぎてる感はあるけどそれはいいじゃん?(笑)

 

まぁそんなわけで続きますんでんじゃまた。