行方不明の象を探して。その14。

まあ、巡航してたんだけどね、フレンチフライでブログ更新してこい。隣の車のボスの連中と話をした。ちょっとだけ緊張感があるけど、何も気にすることはない。こいつは俺の妹と結婚したがっていたから、何度もすれ違った。一本道でタバコを吸いながら上へ下へ、大物の話とかね、そんな感じ。僕はいつもそこだけではないんです。僕はいつもなんとなく怖いので、んで時間はいつも2分くらいです。

 

小町通りへ行きフライドポテトを食べる、何が起こるか分からない。間違ったことをする奴もいるが、俺は喧嘩が嫌いなんだ。でも、友達のこの人はいつも勝つんだ。彼はイケメンで、何事もなかったかのような態度で彼の空を打ちのめし、それから俺の世話をしに来る。

 

このころには、俺は泣きながらダンスして演技してる。態度が悪いから、俺はこいつのことが本当に好きになれないんだ。特に態度がダメなんだよ、何なんだよ。侮辱した奴はどうせ死ぬんだから、ここでボコボコにしてやればいいじゃないか。実は、僕の友人もいい奴で、しかも、頭がいいという噂だ。

 

あまり知り合いはいない。象とよく飲んでたバーに通い詰めた連中だ。ビールを飲みながら女とヤル話をしたり、冗談を言ったり、親の話をしたり、成功するための話をしたり、 ただね、タフな奴らはそんな話はしないものさ。その態度はね、ルール違反なんだよ。女の話はするな、女の冗談も言うな。女の子は特別だ。好きか?

 

「それはあたしがいけないんです」

 

「君だけじゃなくて僕らがいけないんですね」

 

「そうね。そうよ」

 

「いつ彼はそのことをあなたに言ったんです?」

 

「彼がそのことをあたしに言ったということ?」

 

「彼はあなたのそばにいると気分がいいってちゃんと言ったでしょう?」

 

「変な言い方。彼は一度もそんな風には言わなかったわ。彼はあたしのそばにいると気分がいいなんてことはなかった、彼は誰のそばでも気分がいいなんてことはなかったわ」

 

「それは言い過ぎじゃないかな?彼は一人だけ離れて生きていたということ?人に会うのがあまり好きじゃなかった?それじゃあなぜ彼はほとんどしょっちゅうあなたと一緒にいたんです?」

 

「ええ、彼はしょっちゅうあたしと一緒にいたわ」

 

彼はしょっちゅう彼女と一緒にいたのだった。

 

「僕たちはここでは孤独じゃない」

 

「ええ、あたしたちは本当に孤独というわけじゃないな。あたしたちはそうなることを受け入れられるかしら?」

 

「なんかさー小説を書くことをさ、有名になるとか金稼ぐとか賞をもらうためとか、そんなためにしか書いてないっていう人いっぱいいるじゃん?」

 

申し訳ございません、閉店でございます。いらっしゃいませ、ネイルケアですか、あとカラーリングをどうぞ。こちらへ。どういった感じにいたします。初めてなんですけど、指や爪の形がかっこ悪いんで自分じゃなく塗れないんです。

 

すいません。どうぞお手に取ってご覧ください。ふうん。心がドキドキする。心がドキドキする。まるで初めてのキスのときの目を閉じた瞬間のように初めて彼氏の裸を見たときの、緊張のように心がドキドキする。

 

酒飲みというのはいつまでも酒が飲んでいたいものなので、終電の時間だからやめるとか、原稿を書かなければならないからやめるなどというのは決して本心ではない。理想は朝から飲み始めて翌朝まで飲み続けることなのだ、というのが常識で自分の生活の営みを含めた世界の動きはその間どうなるかと心配するものがあるならば世界の動きだの生活の営みはその間止まっていればいいのである。

 

神様に何をお願いするんですか。わかんなかった。っていうのはいつも考えるんだけど、でもわかんねんだよな。白いやつがついてるやろ。なんかひだひだみたいなところも隙間についてるやつ。俺あれ嫌いだからさ。多いよ。言うこと聞けない。この人はしないか言うこと聞けよ。はい。覚えてない。別に小さくないじゃん。

 

声は取ったのか? 平気で裸になったりしちゃ駄目だよ。誰だってよ、自分のこと必要としてる人間が1人はいるんだよ。そいつがさ、死ぬ話思いしてよ、死ぬほど苦しいんだよな。つらい思いしてよ。そいつがお前を大切にしてる男は他のとこまで裸になったらお前、どんな気持ちになると思ってんだよ、おいなどんな気持ちになると思うんだよ。

 

現実逃避のタイピングを中断してから2ヶ月近くが経過し、その間にバランスと刷新の感覚が訪れたようだ。この間、ある種のバランス感覚と再生がもたらされたようだ。初雪が降った後、「あの古い失われた9フィートのキャンバス」を思い出す。緑色の草に覆われ、最後に倒れた場所に星を突き出している丘。そして、ショールを着た妹と一緒に、イル・シックスティーの向こう側、その不透明な四つの白いジェッソを塗った、古い失われた9フィートのキャンバス。

 

お前全然わかってねよ。自分をまとめて言われたのよ。誰も考えてねって思ってたのは、なあ。とんでもね。おめえが裸でいる間にもよ。死ぬほど話もしてる奴がいるんだ。なあ。わかってる。変えましたよ。多分ね。はい。メモや、これや週末前だったんで、審査指定をした上でやるような感じでさ。金取って逃げるつもりだったんだ。お前でも許してやるよ。話しててもあいつは、音も直してくれるからさ。

 

汚いわねぇ米粒飛ばさないで食べなさいよ!大丈夫だよ。もうなにも怖くないからな。焦らなくていい。ゆっくりでいいよ。その手には乗りませんよ。たとえ今夜がハロウィンであっても。この子は誰ですか?もう我慢できない。

 

彼はこのようによく鏡に眺め入る。自分の眼差しにはなにか悲壮なものを見つけ出すのがいつも彼の最大の望みだったりのだから。彼を引き留めるものはなにもない。全てに飽きている人間だ。しかしニヒリストだとは認めない。近いところにいるから恐ろしいのだろう。認めるということが。ニヒルに近いところにいる人間は彼のように生きるための何かを求めて必死に足掻こうとする。そしてそれに生の根拠を求めて、仮にそれが一時的なシェルターだったとしても、そこに避難しようとする。

 

「卵巣から卵子が一つ落下した際、子宮と呼ばれる運河に男根が入ると、男根は何百万という精子を置いていく。この中のたったひとつの精子でも落下する卵子に出会ってしまうと女性は多くの問題に悩まされることになる。女性が使える避妊方法は様々あるが、どれも効力を発揮しないし、身体に悪影響を及ぼす。アキラちゃん、全ては君次第だよ。強くならなくちゃ。シェイプアップして。ほらほら、どうするつもり?誰も助けちゃくれないよ。自分だけが頼りなんだよ」

 

おちんちんが見えてるから何か下に履いてから寝て!母はそう言った。フィクションの中にしか存在できない人間だったらそんなことは関係ないのかもしれない。作者の采配でどうにでもなってしまうからだ。しかし現実はそうはいかない。俺は生きている人間で文字の中にだけ存在する人間ではない。

 

若い人間にとっての認識における勝利はなんだろうか。人生の戦略で悩んでいるなら?でも人生は戦略を立てて攻略できるほどシンプルではない。緊張し過ぎて気が散ってしまった、というのも先ほどのコメント撮影で「あなたはラッキーだったと思います」と質問されたからだ。質問の意図がよく分からなかったので適当に答えておいた。

 

可能な限り象になりきるべきだ。もし何かが来て、あなたが何かをするように頼んだら、あなたはどこからともなく彼らにしてほしい。象になるべきだと。それはそれをしない場合でも、落胆したり、拒否したりしないでほしい、それはあなたの頭が回転し始め、どんどんオープンマインドになっていく証拠なのだから。

 

考えすぎ。あなたがやりたいときにやればいい。象の欲望に乗るんだ。書かせる?なぜそれをあなたが書いているときに知っているのですか?しかし認識はなぜその瞬間を捉えるのか。選びたい、頼みたいという欲求は象を待っているようなものだ。

 

頑固な不眠症を持病のように持っているので、どちらかといえば深夜、闇に包まれた寝床のなかで息をひそめたまま言いしれぬ不快を噛みしめている時間が多い。手をのばして微かな不安の闇に弄ってみる僅かな前方も想像しえる限り離れた数億年彼方の宇宙のはてもまた同質の闇にどっぷりと包まれている。芸術家然としてむつかしい顔を作りタイプライターを見つめなきゃいけないのに書けないのがもどかしくて目がちぐはぐになりそうだ。なんだっけ、なんだっけ、あ、わかったあれだ。インランド・エンパイア。