行方不明の象を探して。その59。

カフカは審判を夜行列車の中で一晩で書いたという。マジか?ところでタイトルは審判であっているか?あー腹いてぇー。12時間寝たから体調良いか?っていうと良いんだけど寝すぎで眠いのもあるしそれを誤魔化すためにカフェイン取るからお腹ユルユルになってプリプリって感じでうんこが出るからお腹はスッキリするんだけどね、意識は一向にスッキリしないんだぁ。

 

その後、キャッフェーでピルスナービールを飲んだり、立派な軽機関銃を作ったり。その2年前、全く無名のフランツ・カフカが世を去っていた。あーあ、無名のままだった。しかし、これまで一枚も原稿が見つからず、失敗するたびに、孤独な漂流者のような気分になっていた。この大海原で。おおかいはら?読み方分からないシリーズ。おおうなばらと読むようです。日本語って意味分からない。

書くを主体にして生活を消すとオナニーしか残らないので一日があっという間に過ぎます。これはいいことなんじゃないか!って今更気づいたんですよね。ってことは彼女は自分の生活について、ずーっと誤解をしてきたのだろうか?いや、誤解じゃないんだろうね。気づくのが遅かった。でもそれは蓄積によるものだから今しか気づけないことでしょう。

 

彼女はフロントガラスを必死に覗き込み、その先にある暇を見つけた。それと同時に倦怠という呪いも背負うことになった。ムッチリとした栄養満点の脚に纏われたナチュストの上から履かれているそのために死んでもいいぐらいのロングブーツヒールが、カチカチと音をたてて歩く。コートのすそが風になびく。計算してるのかしてないのかコートとブーツの間に黄金比がある。黄金比じゃなくてなんだっけ?あのミニスカとブーツの黄金比みたいなやつあるじゃん?

 

暇が爆発した結果、セックスより激しいオナニーをして果てた。絞殺される男の最後の断末魔みたいな音を出しながらイッたようだ。暖房をつけているのに部屋が寒いのでセーターの上に来ている人民服を脱いだ。というのもオナニーで身体が温まっていたからセーターの上の人民服はちょっちトゥーマッチだった。

 

でもちょっちね。そのうちまた寒くなったら着るんでしょうよ。このように体温がまともになって身体も精神もまともに動くようになるのに8時間ぐらいかかる。でも寝てしまうと12時間は起きない。だから活動時間が限られている。だからその間にシコシコしながら書くしかない。

 

オナニーの秘訣は例えば麺を啜るときに麺を口に入れるのではなくて頭の動作だけで麺を食べるようにするような感覚を得るといいでしょう。オナニーで言えば手を固定して腰を動かす感じですね。でもセックスってそういうものでしょう?麺もご飯もそういう感じで食べなさい。

 

一時期「食べなさい」とか何々なさいっていうタイトルの本ばっか出てたけどああいうのを見るたびに本屋を爆破しようと思ったもんだ。原題と関係ないしそもそもなんであんな上目目線で「しなさい」って言われなきゃいけないんだ。こっちは金払って本買ってやってるんだぞ!そんな本買わないけどな!

 

明日はデートだ。どの服を着て行けばいいのか。アメリカ帰りのあいつ、凄い恰好で現れやがったことがあった。上だけスーツで下短パン。コントか。変だと思わないのか。冷た貝売りが「つめたがーい、つめたがーい」って売ってた日だったからその短パンの日のことはよく覚えてる。短パン姿に唖然としたのもあったけど今時冷た貝を売っているというのにも驚いて半世紀ぶりぐらいに冷た貝を買った。

 

噛み切れない最初だけ磯臭いテンガを噛んでいる感じかな。まだガムとかが無い時代だったから。ゲームは射鵰英雄傳っていうカンフーRPGで戦いのときに「えいやー」って感じでいちいち戦うんでやたら長いんだよね。戦闘が。「無表情なまま指を上げた」みたいな話出てこないかな。無理にやっても出てこないんだよね。だからスーツに短パンで来たんだと思う。

 

磯臭いテンガを噛みながらやる射鵰英雄傳があたしの青春だったわ。今でも「はいやー」って掛け声を聞くと磯臭いテンガの味がするもの。あたしにとってこうやって色々と物事を思い出すのも何もかもがね、チャネリングの訓練なのよ。

 

短パンとこの部屋にいるけど、階段が暗い。あぶない。慣れた階段ならいいんだけど歩幅とかが分からない階段を暗がりで上がるのはね、下がるよりマシだけど、でもこの廊下は見覚えがない。鍵は持ってません。いや、短パンがくれたんだ。あたしが持ってる。どうしたんですか?ここがその部屋か?見覚えがないのですが。服を脱いで。もちろんです。娼婦はどうするのか知ってるか?そうだ。セックスしてる。あたしとヤリたい?服を脱いで。

 

短パンの望みを言ってやろうか?いいだろう。残念ですが。怖いんです。いつになったら教えてくれるんですか?誰が知っていたんですか?今、何時ですか?実はね、秘密があるんだ。今日も電話がない。誰かの声が聞こえる。もう長くはないでしょう。何か探しているんですか?そうです。入る気があるのか?はい。隙間を探すんだ。分かったか?はい、分かりました。わかった?隙あらば・・・ですか?そうです。完全に理解しています。よかった理解できてよかったです。それでいい!分かってくれたんですね!


道からは見えにくいですが、道路からは見えません。ドアを開けると短パンは世界を見た。エクスキューズミー、それは何ですか?カードにしか見えないだろアホが。ここは現金のみの支払いとなっております。カード出したぐらいでジロジロ見るなよアホが。いや、昔話です。そしてそのバリエーション。小さな女の子。半ば強制的に産み落とされたようなもの。忘却の彼方。誰にでもあることです。

 

あれ、どこまで読んだっけ?殺人は・・・ありますか?殺人事件が?ええと、ありません。それは。ストーリーの一部ではありません。違うの?それは違うんじゃないですか?違いますよ。残虐なクソッタレ殺人という感じでしょうか。真夜中過ぎのね。

 

コーヒーのおかわりは?ああ。コーヒーが来たぞ。なぜこの小説が完成しなかったのか。さて、あなたはいくつかの物語を知っていますね。でも、ストーリーはストーリーだ。想像力から生まれた物語です。クソが!いい感じで全部しゃべってるやん。あの事について。あの時のこと?昨日あった話です。でも、明日になればわかるんです。それじゃ意味ないじゃん。

 

そうでもないよ。またお前の好きそうなブーツを履いている女が男を欲しがるようにこっちを見ているぜ。ブーツが?女が?脚が?凄くスタイルがいいから似合ってる。エロいだけのと似合ってる人もいるけど似合ってるよ。マジで。どうだろう、若い友人たちよ?逆に聞こう、若い友人たちよ、どう思う?憂鬱な気分にもならず、両手を振って、反抗的に叫んでいるね、太陽の光を浴び、泳ぎ、色とりどりの蝶やトンボを捕まえながらっていいながらエロいことしか考えてないだろう。

 

オナニーのことなのかエロいことなのかの区別もついてないようだな。このアストラル書きが!お前なんて小説家の端くれですらないぜ。アストラルに接続してこうやって書いてるだけの能無しだ。足掻くだけ足掻いてみろ。くだらないぜ。本当に。これで金持ちになったか。なりたいか?10億円ってそのことだろう?どうせ。ビールという名の小便を飲むからだ。何のための金なんだ。もし、それが、何のための金なんだ?ああクソが!ドアを壊しやがった。安物のクソッタレだ。ガラスみたいに糞が飛び散る。バーン!

 

酒をおごってくれる。え?ああ、そう。ヤッてたらしい。その小説は空気中に大量の糞を撒き散らしていたそうだ。頭が働かなくなったそうだ。火と煙と血の雨。慟哭と歯ぎしり。