行方不明の象を探して。その225。

そしてその海からモンスターが現れたと同時に海が森に変わり、自分の認識は混乱を極めていると同時に、その意味不明の変化と同化してしまいと思っていた。そして視界がフェードアウトしていった。森と化した公園の砂場に太陽が昇り、お天道様の顔が現れた。そこで自分が思ったのは「お天道様に顔なんてあったんだ!」という発見だった。
 
そのお天道様の光に照らされながら、セロリになった自分が気が付いたのは、彼女のアソコにモザイクがかかっているということだった。いや、普通、モザイクって画像編集でかけるもんなんであってね、直にっていうか現実世界でモザイクがかかるなんてことがあるの?っていうね、しかもそれがお天道様の光の中でそうなったもんだから、これは神の修正なのか?なんて思ったりして。

 

で、気が付いたらまたどっかにワープしたのか森が変化したのか分からなかったんだけど、部屋の一室にいたんですよね。ミリタリーマニアっぽい感じのオタクが住んでそうな感じの部屋で、部屋には所狭しとミリタリーグッズが並べられているんだけど、ここで思ったのは、次は野菜じゃなくてミリタリーグッズをいかに女性器に指すのか?みたいなことだったんだよね。んでさっきみたいにミリタリーグッズがミリタリーグッズモンスターみたいになって彼女のアソコに入っていって・・・・・・って思ってたら部屋中が変な色のカーテンに覆われた大広間になってたんだよね。

 
で、その奥にはまたその変な色のカーテンがあって、カーテンを開いてみるとっていうか、ここで言わなきゃいけないんだけど、開くというより開いたシーンを見ているというのかな?セロリになった自分がカーテンを開いているというよりそのシーンを見ているという感じなんだよね。でも確実に自分はその大広間にいるっていう。
 
部屋に不穏な空気が漂ってきた。ドアの解体を任されたルーシーは、言葉にならない緊張感をもって動き回った。ケータリングのルンペルマイヤーも混沌とした雰囲気に拍車をかけ、彼らの存在が早朝の空気に漂う不穏な空気を高めていた。クラリッサが花の話をしたのは無害に思えたが、水面下には不吉な底流があった。
 
この無限の広がりの中で、神聖なるもの、母なる魂は、存在の底知れぬ神秘を隠す衣に包まれ、永遠の不可視の中で眠っている。その無量なるものから、スピリチュアルなもの、すなわち意識のカスケードが発せられ、それが三、四、五を生み出す。第一の主のマインド生まれの息子たち、シャイニング・セブンが、展開する宇宙を見守る。

 
憂鬱の層は増殖し、より小さな光線を生み出し、生命は形に先行する。生命線である「一」は、ビーズを通す糸のように、無数の顕現を織り成す。一」が「二」になると、「三」が現れ、「三」は「一」となる。この宇宙の糸は、サプタパルナと呼ばれる人間-植物のハートであり、現実の織物と絡み合っている。
 
「くそったれ!」
 
冒涜的な言葉の響きが荒涼とした空気に反響し、絶望的な響きが不吉な橋に垂れ流された。その声は、今や緊張し、摩耗し、その後の沈黙を刻んだ。疲れ果てた懇願の声が、降伏感に満ちて響いた。絶望の囁きが、呪われたメロディーのように宙に浮いた。孤独を打破しようとする無駄な試みが繰り返され、その光景を憂鬱なタッチで描いた。その罵声は、今は柔らかくなり、消えゆくエコーのように余韻を残した。

 

「あはははは」

 

差し迫った運命を苦々しく認めるような、喜びのない笑いが生まれた。その告白は空気に漂い、無視できない重い真実だった。その声は緊張して弱々しく、切迫感を伝えていた。それは肉体の弱さの告白であり、人体の限界への降伏である。衰えていく力とは対照的に、その実感は響いた。

 

不思議な力、人間の精神の回復力の最後の証。彼の声が消え入りそうな光の中に響くと、影がささやいた。紳士と淑女は、使い古されたシートに座って彼の話に耳を傾けていた。
 
「影が落ちるとき、あなたは、淫らな思いに駆られる」
 
彼の目が、不吉な詩の行間をかすめた。空気は言葉にならない緊張に包まれ、そよ風はまるで不穏な詩に呼応するかのように木の葉を揺らした。彼女はまだ小泉と出歩いているのだろうか?

 

以前と同じように彼女のスカートの中を彼の手が動くのか?女性は不快そうに体を動かし、視線を彼のほうにちらつかせた。その男も動揺しているように見えたが、詩の内容によるものか、それともこの夜のドラマの展開によるものかは、判別がつかない。
 
僕が尋ねると、エコーが答えた
 
「そうだね。元気です!そうだ!あたしのおっぱいよ」
 
その言葉は不吉な霊のように宙を舞った。彼は続けた。それぞれのセリフは忍び寄る影となり、座席に座る3人を包み込んだ。このような無邪気な喜びを嘲笑うために。燃えろ、バーンと燃えろ、木村は何も隠さない、女性は目を見開き、男は肘掛けを強く握った。詩人の言葉がねじれた物語を刻むにつれ、不穏な空気が濃くなっていく。
 
「やつのものを救え。然るべきものから隠れ、バーン!って感じでは燃えない。言葉では燃える感じが言い表せない。乙女の比類なきゲージ!」
 
席に緊張が走り、女性は好奇心と不安の入り混じった目で彼を見た。彼は表向きは落ち着いていたが、微妙に動揺していた。もっと僕の心に確信があればいいのだが・・・。

 

「キューピッドの流れに身を任せ、ヘイ、ノニー・オー!」
 
彼が最後の一節を口にしたとき、不吉な予感のような空気が漂った。水路の反射板が震え、トリオの間に漂う不安を映し出した。ダイアナの赤ら顔の蕾は、現状維持のままだ。その時、僕の魂は暗く燃え上がった。
 
石油ライターが落とす影が彼の顔に不気味に踊り、詩の結末の重々しさを強調している。彼女と彼は不安げな視線を交わし、その不快感が薄明かりの中でも感じられた。ざわめきがエピサラミウムになる、そしてザーメンは僕の感覚を覆い、結婚のベッドの露のような前祝いの言葉を流す。別名、早漏。最後の言葉は精子のように空中に漂い、呪術的な物語のフィナーレを飾った。かつては緑と黄色が鮮やかだった夏の夕べが、今は不穏な静けさに包まれている。
 
彼女は沈黙を破り、慎重に声を震わせた。
 
「どういう意味ですか?」
 
彼は座席の背もたれに寄りかかりながら、運河の影を見つめた。
 
「それは、愛しい人よ、時には影は光よりも多くを明らかにするという意味です」
 
詩の最後の響きが残る中、3人は瞑想的な沈黙の中に座り、迫り来る闇と語られなかった秘密の重みに包まれた。
 
「ハハハハハ」

 

不気味なドラマのサウンドトラックのような笑い声が戻った。差し迫った破滅に伴う孤独への内省、嘆き。見知らぬ聞き手に手を差し伸べる、弱々しい呼びかけ。仲間を求める声、虚空に響くエコー。繰り返し、まるで繰り返しが孤独とつながりのギャップを埋められるかのように。そして湧き上がる認められたい、理解されたいという渇望。世界に足跡を残そうとする最後の試み。その声はたどたどしかった。名前、過去の断片が空中に残った。記憶の断片、時間の止まった瞬間のスナップショット。