2024-01-01から1年間の記事一覧

行方不明の象を探して。その251。

結局、1時間あたりの間にそれが3回続いた。ダラダラとバーにいて、文学ごっこをしている大概だが、この女も相当なあれだな。マスターが前にやってきて、うんざりした顔で「よろしくお願いします。お客様」と言った。女は三度目の便所から戻ると、あたりを見…

行方不明の象を探して。その250。

アシッドで頭がおかしくなったら、まぁすでにおかしいけど、その頃にリルウェインのハイプのように700曲ぐらいアシッド曲のストックがあったら未発表になっちゃうから家族に頭がおかしくなったあとはちゃんと音源をリリースするようにアシッド遺書みたいなの…

行方不明の象を探して。その249。

ケヴィン・サンダーソンの何の曲かは忘れましたが「この曲はただ15分でできたもので何かをやろうとかどんなものを作ろうとかそんなことを考える前にできた曲だ」なんてコメントがありましてこれこそまさにテクノなんですね。 ギターウルフのセイジさんの美学…

行方不明の象を探して。その248。

前に書いたように母親のあだ名を猿顔にするだなんて名家だったら「一家の恥だ」などと言われて切り捨て御免だったように思いますね。なんて息子だ!と。一族の恥だ!と。一家じゃなかった。一族だった。書き間違えた。 10年以上前のハードフロアの動画でアル…

行方不明の象を探して。その247。

彼女はじっと……しかし、かすかな尿の音が部屋を飾っている。かすかな尿の音が静寂を破り、すべてが雲の平坦な色になり宙に浮いている。昼間の窒息と赤褐色の汗で平坦になった地面と僕の局部全体と、地面も、僕の足元も、巨大な塊のような森の風景も、彼女は…

行方不明の象を探して。その246。

ここ一週間ぐらい去年ぐらいに貼ってたやつを永遠に作業的に貼っていたようでマジですみません。全部直しました。今貼ってるやつがもう3年前ぐらいなんで自分でも覚えてないんですというエクスキューズ。去年の12月ぐらいまで書いてたやつはまだまだ先です。…

行方不明の象を探して。その245。

あなたの生活の細部にまで一貫して対応し、夜に落ちていくのは、深さそのものなのである。僕はここにいると知ってほしい。未来への追求は好奇心から来るようで、線となる真紅の探索、鴨に串を刺す色の探索が行われる。彼女は、まるで何かが喉から飛び出しそ…

行方不明の象を探して。その244。

その恐ろしさの源泉は彼が感じている虚空とは別の存在自体の虚空をハンバーグセットに感じていたからだった。ハンバーグの現前性の凄まじさは一瞬の認識であって、慣れてしまえばどうってことないし、それ自体が彼を圧倒することはなかったのだが、彼がハン…

行方不明の象を探して。その243。

彼はその男に笑いかけその男は手をあげて挨拶し背を向けて向こうへ去っていった。なにか特に見物するものがあると思うかい?いや別にと彼は言った、きっとありきたりの風景とありきたりの川があるだけのことだよ、さっきの川で言えばおっさんの屍があるはず…

久々にエントリーを。

久々になんか書くけど完全に引きこもりですね。アシッド三昧。起きてレコード聴きながら積ゲーになったゲーム消化しつつテンション上がってきたら曲作るっていうそれがもう3か月ぐらい続いておる。一気に文学熱が冷めちゃって全く本読まなくなってひたすらア…

新しいの出たので。

新しいの出たので。 open.spotify.com

行方不明の象を探して。その242。

こうしてすべてを疑問に投じたあの大激動の突発にうながされてこの本を書き始めたのだった。泥沼のように足を取るさまざまな障害からこの激動は解放してくれたのだ。乱脈はこの本の持ち前のものだ。あらゆる方向へ向かってこの乱脈さは限度を知らぬ。それら…

行方不明の象を探して。その241。

JC優美が持っている籠の中にあるのは電球と魚肉ソーセージだった。脚フェチとしては学校の制服に紺の靴下にハイカットのジョーダンというアンバランスさがたまらなく美しく愛おしく思える。中学生の頃なんてすぐ履けなくなるからといってまともなスニーカー…

行方不明の象を探して。その240。

「何を待っているのですか?」 「象だよ」 「ここは何階ですか?」 「3階」 「身分証明書をお持ちですか?」 「免許書ならある」 「これに記入し、内容を読んでください。説明は裏面にあります」 「全てはその時の気分で」 「あなたは監視されています。気を…

行方不明の象を探して。その239。

沈黙と沈黙の間にも、言葉を通して、また沈黙と沈黙の間にも、彼の積極的な参加を疑う理由はなかったし、私は彼の献身を実際的で明白なもの、しかも義務的なものだと認識していた。そして、私たちの診察の枠内での沈黙の性質と、診察の枠外での沈黙の性質は…

行方不明の象を探して。その238。

「文化差別?」 敏夫の言葉は、筆を走らせるように現状に疑問を投げかけた。 真実の声は確信に満ちた筆致で、偏見と理解の間に立った。二人の周りでは、都市が息づき、二人の談話を反響させる生きた存在となっていた。話し言葉が歴史の重みを背負い、言葉に…

行方不明の象を探して。その237。

ドアがバタンと閉まった。私はどこにいたのだろう?私はどこにいたのだろう?パートナーが出かけた隙に誰かが入ってきたのだろうか?彼は出かけたのだろうか?私が聞いたのは静寂だったのだろうか、この喧騒、きしみ、軋み、擦れ、ゴボゴボ、モフモフ。お茶…

行方不明の象を探して。その236。

彼は彼女の言葉を繰り返した。 「どういう意味ですか?」 彼はパーソナル・コムピュータ、マイコンなどから彼女にメールを送り、夕食に誘った。そういえば私は子供の頃、息子たちと同じようなことをした覚えはない。彼らの控えめさは際立っている。何の情熱…

行方不明の象を探して。その235。

彼女がグラスを傾けるたびに、ドジョウを肴にして酒を飲むなんていうことをしなければよかったと後悔した。彼女に親身になった結果がドジョウだった。でも柳川鍋はあまりおいしくない。高級料理になってしまったのは現代であえてドジョウを食べる場合、泥抜…

行方不明の象を探して。その234。

大丈夫、一度決めたら問題ないさ。へへ、さあ、もっと理解しよう、この目尻を掘り下げよう。そう、色だ。すみません、おばさん、もう一度お願いします。名前、悩んだんですよ、かわいいじゃないですか。彼女はただのいい子じゃない。彼女はユニークで、場を…

行方不明の象を探して。その233。

男の子: ねぇ、恵子ちゃん、ぼくが手紙書いたんだよ。ぼく、泥ん中の顔して、ギター弾く藤枝くんだよ。へんな話だけど、ときどきぼく、彼のこと考えてたんだ。お隣の女の子、うるさかったね。 女の子: うん、へんだよね。救急車って何分かかるの?赤い虎みた…

新しいの出たので。

新しいの出たのでよろしく。 open.spotify.com

行方不明の象を探して。その232。

光に包まれた庭の中でテカテカジョイスについて、 「あーテカテカしてたなぁー」 っていう、ジョイスの顔がテカテカしていて、日本には脂取り紙ってのがあるから、それでテカテカを取ってあげようっていうところの話の本質はジョイスの顔が特に光に包まれた…

行方不明の象を探して。その231。

彼は利己的だと思ったこともありました。感情はほんの一部の人にしか持たず、彼はほとんど無感覚でした。でも、その少数の人々に対しては、彼は優しくも厳しくもありました。 「私はたくさんの本を読んできた」 と彼は自慢していましたが、AI時代にそういう…

行方不明の象を探して。その230。

恵子、何してるの?満月?見えない。消えた読書灯、書類の詰まったブリーフケース。しょうがないでしょう?もう決まったことだから、うん。桜のつぼみが膨らみ、こちらはもうすぐ春だ。話題は桜の木の人に埋もれている。桜と春の気配、どうしよう。恵子はド…

行方不明の象を探して。その229。

彼はまぶたを大きく開いたままじっとしていて、眼球をぐるぐると回転させた。人間の認識の限界のために象徴的に限定されてはいるが、とらえどころのない「存在」を示しているものは、青黒いコンクリートの壁に囲まれた二間四方の部屋だった。壁の三方には、…

行方不明の象を探して。その228。

かつては取るに足らないと思われていたチェアマンがドアを閉め、階段は暗闇に包まれた。健三はこの突然の夜の中、その日一日の印象を思い出すのに苦労しながらも、唯一はっきりと覚えているのは、店にいた女性のことで、彼女の穏やかな顔は背を向けていた。…

行方不明の象を探して。その227。

豆知識、一番ヤバいというか、消される可能性がある表現というのは「お金」を粗末に扱ったり、お金に関する価値観を無くしてしまうようなものは「消される」んだそうだ。誰もが疑わないお金の価値。それを疑い始めたら社会が崩壊する。簡単なことだね。スワ…

行方不明の象を探して。その226。

その声は今、急速に消え入り、必死に耐えていた。孤独の最後の告白。地理的な目印であり、はかない瞬間に根拠を与えようとする試み。繰り返し、認めてほしいという願い。最後の主張、必然の前の宣言。人生の終わりを告げる地図上の一点。未完成の思考、不完…

行方不明の象を探して。その225。

そしてその海からモンスターが現れたと同時に海が森に変わり、自分の認識は混乱を極めていると同時に、その意味不明の変化と同化してしまいと思っていた。そして視界がフェードアウトしていった。森と化した公園の砂場に太陽が昇り、お天道様の顔が現れた。…