「ハンマーの音、聞こえます?」 俺が言うと、ベイリーは窓の外を見た。 「トン、トン、トン……」 その音は夜にもする。夜にする音は信用できない。夜にする音は、木を切る音かもしれない。あるいは、誰かが勝手に俺の人生の“証明書”を作ってる音かもしれない…
FMP、ICP、Incus、Companyの亡霊、名前はどうでもいいが、あの“世界が紙に回収されない瞬間”だけを求めて、針を落とす。レコードを買いすぎて北京で金を使いまくっていた時と同じような出費になってる。ヤバい。一旦止めようか。ヨーロッパのオリジナル盤だ…
そもそも北京に行く前の記憶が曖昧だ。武術留学のつもりはないんですがそういうことで。帰国後の話をするとすれば全く家業をやっているときに自家製詰所みたいになっている場所が片づけられていてまずはその場所を作ることからだったかラリーズとか高柳をア…
「何もするな。ただ透明に苦しめ。そうすれば、何かが勝手に全部やる」みたいな文章が急に出てくる。俺はそれが嫌だ。何もするな、は嫌だ。俺はやる。やることがある。毎日、触る。毎日、聴く。毎日、手を動かす。透明に苦しむって、なんだそれ。透明に苦し…
完全が来たら部分を捨てる、と言う。じゃあ、部分を捨てたら完全が来るのか。順序が逆だろ、と反射で思う。順序を逆にした瞬間、全部が宗教臭くなる。俺は宗教が嫌いだ。嫌いなのに、祈りたい。祈りたいのに、祈りたくない。願うのは贅沢じゃない、と自分に…
「あなたの笑顔について教えて」と彼は言った。 俺は少し考えてから答えた。 「笑顔は、今は遠くにある」 それは、事実だった。遠さは、紙の上の見栄えでは測れない。音が良いか、耳が悦ぶか、情動が動くか、それだけが目的だと誰かは言う。なのに世界は、紙…
SNS時代の演奏偽装、身体性、そして楽器への倫理について この言葉は、単なる精神論ではない。楽器に対する浪漫的な敬意を語っているのでもない。むしろこれは、SNS以後の演奏文化、編集技術、速度加工、当て振り、生成AI的な作品形式の氾濫を考えるうえで、…
出力の解放、作者性の錯覚、そして倫理的混乱の構造 生成AIの登場は、当初「創作の民主化」として語られた。絵を描けない者が画像を作り、楽器を弾けない者が音楽を作り、文章を書けない者が文章を生成し、映像制作の経験を持たない者が映像的な出力を得る。…
近年の生成AI音楽をめぐる議論において、しばしば「過去にも無断サンプリング、マッシュアップ、ブートレグ・リミックスは存在した」という反論がなされる。たしかに、音楽文化は常に清潔な権利処理のみによって発展してきたわけではない。ヒップホップ、ク…
ところで俺が北京に行った後ぐらいにモンハンの新作が出る。中国からSTEAM経由でモンハンは買えるのだろうか?それにしてもファイファンがあまりにつまらなさすぎて相当ファイファンをやるのだなと思っていたのにね、部屋の片づけのおかげでまた書くことの楽…
あんなに酒を飲まなければよかった。母に酒を飲んだ原因を言った。節約しなければいけないのは俺の浪費のせいで母のせいではない。でも渡航前なのに全く非日常的な感覚がなく日常的過ぎる倦怠感に悩まされている俺が禿予防薬すらも飲み続けることに考慮しな…
部屋を清めるお神酒なのだがこれが凄く美味しい日本酒でただ酒を飲みだすとアル中まっしぐらの俺としては普段は飲まないようにしているのにあまりにグルーミー過ぎて酒を飲んでしまった。弱いわりに泥酔したりはしないので酒を飲みながらMOBAをやっていたら…
例えば今なんかは禿予防薬を注文して今は節約の時期だし留学してからも節約というか所謂普通の学生の生活をすればいいわけだが母親に北京に行っても薬を飲み続けるの?とか言われるともう本当に限界になってくる。そもそも俺は年齢的にはおっさんだ。若く見…
第四部 批判と反批判――エリート主義・AI依存・新権威主義という誤射を超えて 23. 序論――なぜ反批判が必要なのか どのような秩序論も、現代においては即座に二つの疑念を呼ぶ。一つは、それは結局エリート主義ではないかという疑念である。もう一つは、それは…
第三部 実装編――個人、表現者、コミュニティ、プラットフォーム、法制度 15. 実装の原理――全体革命ではなく多層的浸透としての実装 AI補助型ノード秩序は、単一の「導入イベント」によって成立するものではない。それは一つの政府が採択して終わるものでもな…
AI補助型ノード秩序論 第二部 ネット暴力、誤読増幅、ポピュリズム以後の持続可能な社会インフラ 7. 問題設定――なぜ「秩序」がサステイナブル社会の中核なのか 持続可能性という語は、環境問題や資源問題の文脈において語られることが多い。しかし本来、持続…
第一部 ポスト民主政・ポスト大衆空間における分散的知性秩序の試論 0. 導入――なぜいま「秩序」が問題になるのか 現代の危機は、単純な権威の不在ではない。むしろ逆で、あらゆる人間が発話し、反応し、断罪し、拡散し、動員できる状況そのものが、秩序の危…
というかお上手ですねーというレベルではなくて中国人と言われなければ分からないレベルなのと声質が美人でいつの間にか俺は緊張していた。でも多分彼氏がいるんだろうし俺は年齢をごまかしていたからそういうのもアレだからな、でも彼女曰く理系ならともか…
「君は毎回それだね」 ジェイムズは笑った。 「毎回それって自分が考えていることしか書けないって意味?」 「そうじゃなくて。怒るなって。そうカッカするなって」 「カッカって?」 「ベーコネッグのことだよ」 「あらそう?」 「でも、アメリカに来たんだ…
根っこが太いのでそれで支えられているしそうではないかもしれないしその上には布の切れ端が掛けられておりその布は濡れている。特に意味はない。濡れた原因は分からないが布から滴り落ちる水が椅子の脚の周りに小さな水たまりを作っている。こういった意味…
私は立ち上がり、再びチェックリストを作り始める。この戦いは終わらない。それでいい。終わりなき準備の果てに、私はきっと自分自身を見つけるのだ。しかし自分自身などというものは見つからなかった。今見つからないしここまで自分をディグって見つからな…
確かニートみたいな少ブルジョワの画家青年が倦怠に悩まされながらもある女に入れ込んで肉欲に溺れていくというような話だったと思う。顔のない作家にしても他の作家にしても大体何かを書く連中というのはこの倦怠に敏感だ。倦怠があるから書くのだろう。書…
床に積もった本の山はもう地層のようだった。最下層には黄ばんでカピカピのオナティッシュ、めくればキノコの胞子が舞い上がる。綿矢りさのバッキバキ北京を買ってしまった。バッキバキじゃなくてパッキパキだった。凍っている北京っていうようなニュアンス…
今日、ママンから片づけを褒められた。膨大な量のごみとモノが下に置いてあるので現場を見ていなくても「ずいぶんとやっているな」と評価してもらえた。俺は片付けをするだけでゴミ出しとか分別はしない。いるものいらないものの分別しかしないわけで、とこ…
俺にあるのは退屈への不安だ。いつまで中国生活を楽しめるのか?どうせまたアメリカにいた頃のように非日常が日常と化してつまらなくなるんでしょ?でも中国は広い。飯も美味い。全土を観光しようと思ったら大変なことだ。アメリカにはそれがなかった。例え…
そこまで完璧に片づける必要などないのだろう。でもそうしなければいけないというのが強迫観念のように押し寄せてくる。しかし病的なレベルではない。俺は自己の最果てで呟いた。 「片づけ……片づけ……」 エロ同人誌などで犯される女が犯されるときだけバリバ…
「私はこの狂気を知っている。でも、だからこそ続ける」 そんな大げさなことではないでしょう。片づけるしかないから続けるしかないんでしょう。数日前とかは荷造りとか色んなものの最終チェックの段階で数日前まで今ぐらいの追い詰められた気分で片づけを続…
「書くべきか、片づけるべきか?」という疑問が空間に漂うが、答えはどこにもない。氷の結晶が夜の闇を切り裂き、シャロンストーンは氷の微笑だったよね?ヤッてから殺すのはジェイソンだ。ジェイソン童貞説というのがある。なんで激しいファックをしている…
相変わらず音楽も聴かずにイアマフをしてこれを書いていると神経音とFF7リバースのゴールドソーサーのテーマとPhutureのSpank SpankだったかSpank Spank名義のやつだったか「ポポンポポンポンペイペイ」ってずーっとループしてるやつがただですらループして…
「私はここで終わるのか?」 墓の底から、己とそっくりな男が彼を見上げていた。その男は、彼と寸分違わぬ顔をしていた。彼はすでに死んでいるのか、それとも今、死にゆくのか。夜はその問いに答えず、ただ彼を包み込んだ。彼は闇の奥へと沈み、地の中へと閉…