つまらぬ近状報告。

mimisemi2008-08-04

最近全然書いてないけど実際ね、書くことが無いのよ。こっちの生活はいたって平和で、世の中で殺戮やら戦争が起きているとは思えないぐらい平和なんだけど、でもまぁーなんつーか家族の経済的萎縮を目の当たりにするとなんというか微妙な気分になるよね。だってただですら親父の仕事の関係で収入が激減したのにそれに追い討ちをかけるかの如く俺の留学生活があるわけでさ、サルトルのジレンマじゃないけどさ、なんだったっけあの反戦運動にコミットするか故郷の母親の面倒を見るかじゃないけどさ、アメリカに残って頑張って成功するって程でもないけど亡命を成功させるか、それか戻って家族の経済的負担を軽減させるかってさ、どっちが親孝行か?って今更言うまでもないんだけど、ここまで俺も無理を言ってやってきているわけだから亡命の成功が最高の親孝行なのは分かるんだけどなんつーか悲壮感漂うよね。正直、親父が今みたいになるまではうちははっきりいってプチブルっつーかまぁ平均よりかは明らかに年収が高い家だったしね、この計算で行ってたからまぁなんとかなるだろうっていう想定だったってのは前にも書いたけど、まぁこの話はいいか。今はリアルに年収が減って尚且つその前の経済状況で留学を計画してたから経済的に破綻してるっつーのは散々書いたからいいよね。そう。普段から書いてることってリアルなことばっかなのよ。「そんなこと言ってなんとかなるんでしょ?」とかっていうそういうレベルではなく下手すればマジで無理っていうレベル。だから俺はなんとかなるけど経済的になんとかならなくなるとどうしようもないんだよね。


とかいいつつホントニートだよ俺。今の家ではずーっと親に金をねだりつつあっちで日本語の本を買うと高いからこっちで買っておきたいだのなんだのっつって金が無いのに金を貰って本を買ったりしてるんだけどね、普通だったらバイトしろとかって言われそうだよね。でも俺もそうだけど親もそんなのは無理だって分かってるんだけど、それに寄りかかってる俺もいるわけで、すげー経済的な甘えの実態というのが露骨に出てる感じね。基本的に学生ってそういうもんだよね。家がヤバいから学歴を取って仕事を得るみたいな悲壮感漂う学生ならともかくとして俺みたいな中島義道みたいなタイプのニートはホントダメね。中島義道みたいにインテリジェンスや変人力を生かして社会から認められるっつーか面白がられたりしないと本当にただのパラサイトだよね。


でもさ、インテリジェンスっつっても俺ぐらいのインテリジェンスなやつっていっぱいいるじゃない?だからインテリジェンスじゃ勝負できないんだよね。もっと上の人がいるのは当然として、俺ぐらいのやつは多すぎるから競争力がありすぎて、内緒だけど俺が密かになりたいと思っている職業とかを得るのが大変なんだよね。変人力だったら誰にも負けない自信があるけどインテリジェンスだと微妙なんだよね。だから今は後天的なインテリジェンスを得るのに必死なのね。まさしく凡人のルサンチマン丸出しなんだけど、表面的にはそう見えても俺は変人なんだよね。だから我を出していれば大丈夫なの。やってることは凡人の悪あがきなんだけど、パーソナリティは変人だからむしろその凡人的な動機よりも変人的なパーソナリティーに依拠して物事を進めたほうが将来的に良い気がするんだよね。失敗したらただの変人で終わっちゃうんだけどね。よくさ、リア二千とかにも言われたんだけど「哲学が好きだったらユニークなやり方でやっていけば人は注目すると思うわよ」とかさ、音楽とかでもそうだけど、俺ってユニークと言えば聞こえはいいけど、ただ変なだけで妹にも最近半ば皮肉的に言われたんだけど、やっかいな変人なんだよね。役に立たない変人っつーか、ユニークすぎて誰にも分からないとかさ、だからあれなのね、ありふれた文章の書き方とか言語とか基礎的な知識ってのを身につけてちょっとは普通の基礎を作って変人をやろうと思ってるのね。それがホント今って感じ。何かを伝達するための基礎作りをするってのは悪くないでしょ?いや、俺はそれをやるべきなんだよな。あとはやっぱあれね、社会的なサンクションっつーかさ、学歴でもなんでもいいんだけど、そういうのに寄りかかりつつダメ人間でもやっていけるような場所に寄生しつつやっていくっつーサバイバルの方法ね。インディーズで変人をやっていくのはもう無理なんだよな。俺。だから社会的に認証された変人にならないとダメって感じなんだよね。


なんか前にも散々書いたことばっかでつまらないね。今の生活もね、あっちがあるからいいなって思えるんであって、これが俺の普段の生活ってなると平和が途端に地獄に変わっちゃうんだよね。それはもちろん留学生じゃなかったら前の生活と一緒になるわけで、例えばそりゃーバイトもしなきゃいけなくなるだろうし、何より前が見えないという生活に耐えられなくなると思うんだよね。だから今の平和っつーのもあっちの留学生活があっての平和なんだよね。それはまたありふれた言い方になるかもしれないけど、やっぱり日本での実家パラサイトフリーター生活には強度が無いんだと思うんだよね。もちろん普段の生活単位で言えば実家のほうがいいことはいっぱいある。はっきりいって家事なんてやらなくていいし、買い物も行かなくていいし、飯も旨いし、キッチンとかを他人とシェアする必要も無いしさ、そりゃ今のほうがいいんだよ。生活では。ただ日常となると途端にダメなんだよな。それは帰ってきたばっかりの時に散々批判したように、こっちの人間が大嫌いというのがあるんだよね。どこ行ってもジロジロ見られるし、みんな死にそうな顔をしてるし、電車は満員だし、何よりつまらない。それに比べてあっちは普段の生活でもなんともなくても楽しいと思えることがいっぱいあるっつーのは普段も散々書いてるからいいよね。それは学生だからとかそんなんじゃなくてそれこそ実生活単位でつまらない日常にちょっとの変化を与えてくれるような何かがあるってことね。それは人だったり物事だったりあとはちょっとしたストレスかもしれないね。学校に行かなきゃいけないだとかさ、まぁこれがストレスっつーと変だけど、まぁ生活のバランスね。そういうのが混ざりあってバランスの取れた日常を送れるっつーような下地があっちにはある気がするんだけど、少なくとも俺の周りではっつーか俺の経験でもすげーつまらないんだよね。生活が。それこそモノトーンの連続が日常で別な言い方をすれば何事も起こらない平和な生活なんだけど優雅とは程遠いみたいな、まぁほとんどの人が感じてるであろう日常のつまらなさね。それが生活を圧殺してるんだよね。


なんでこんなことを感じるのかっつーと前に書いたような昔の俺と今の俺との隙間がなくなったってーのもあるんだけど、あとは二週間いて感じる日常の感覚だよね。いや、働かなくていいしずーっと家にいればいいだけだから楽は楽なんだけど、でもあっちで学校行ってるほうがよっぽど楽しいんだよね。それが楽しいものじゃなくてもそっちのほうがいい。だから今みたいな生活が仮に労働の義務が無かったとしても物凄くこれは苦痛だなって思うのね。んじゃあこれで手元にお金があってしょっちゅう遊べればいいかっつーとそうでもない。基本的に俺は「遊ぶ」ってことがいまだに何を意味するのかが分からない人間だし、金があったら恐らく本を買ったりレコードを買ったり洋服を買ったりするだけなんで、別に遊びにはならないんだよね。ということでお金があってもどうせ消費に走るだけなので、お金が無いからつまらないとは言い切れないんだよ。もちろんJRが高すぎて気楽に電車に乗れないっつー電車へのハードルの高さもあってか家にいるしかない感じなんだけど、だからといってそれじゃあ都内とかに行けば楽しいかっつーとそうでもないのはこないだ渋谷とか新宿をブラブラしたときに感じたことだよね。ホント、あれなんだけど街行く日本人が俺は大嫌いなんだよね。本当に。まぁ友達に会ったりするのは当然楽しいけど、これと日本とは別だよね。これは別に俺の友達が日本に住んでいるというだけで、日本という場所そのものとは切り離して考えないといけないと思うわけ。だって友達と会うということだけで言えば友達が逆にあっちに来てもそれは友達と会うということになるわけでさ、んじゃあ日本にいて何が良いか?っていうと俺にとっては何も良くないんだよね。友達に会えるのと家族が近くにいるということが良いだけで、はっきりいって他は全然良くない。地元には過去からの嫌な思い出の蓄積しかないし、「あー懐かしいなぁー」って思うような場所の大半が嫌な思い出と結びつくものなんで、久々に色々なところに行く気にもなれない。だからこっちにいてもいつまで経っても外人気分なんだよね。外人っつーかビジターっていう感じなのね。それがさっき書いた自分にはあっちがあるっていうベースがあっての今の休暇生活ってことね。いや、アメリカ人になったとかっていうそういうことじゃなくて、日本とか地元に対しての場所の愛着というのが全く無い俺としては、二年ぐらいいたあっちでももうあっちが自分の場所だみたいに感じちゃうのね。まぁこれも散々書いたからいいか。


ただなんつーか帰ってきて改めて思ったわけよ。「あー絶対こっちじゃ無理だな」ってね。なんかね、仮に家がお城みたいで金がいくらあってもやっぱりそれは関係ないね。だって逆に言えば今の家は下手なお城とかよりよっぽど居心地がいい場所なんだよ。それこそ家族とは考えられないぐらい仲がいいし犬達は可愛いし言うことがなさ過ぎるぐらい最高なんだけどでもやっぱりね、日本の外を考えると俺にとってはマイナス要素が多すぎて、結局計算するとあっちのほうがいいんだよね。飯がマズくて家は今ほどは居心地がいいわけじゃないのにも関わらずあっちがいいんだよね。


まぁいいや。これはワンパターン過ぎてつまらん。もっと他の話題にしよう。あ、あのツタヤ半額ってのがあったじゃん?あれでまぁ映画を色々と借りてきたんだけど、全部ツケなんだけどね、15本ほど借りてきたんだけど、浴びるように映画を見てるんだけどっつーかこれってニートの特権だよね。まぁそれはともかくね、まぁ見たやつについて簡単にちょっと書いていこうかな。まずはあれね、オドレイ目当てで借りたハッピーエンドっつー映画ね。例のマルホランドの富士額監督がこれでも映画監督の役でオドレイがフランスの辺鄙な村から来た女優を目指す女の子っつーような話で、まぁホームレス生活をしつつスターになるみたいなありふれた話なんだけど、映画自体はなんつーかテレビドラマみたいなクオリティなんだけど、何が凄いかってオドレイの可愛さに尽きるね。これははっきりいってアイドル映画だね。オドレイの可愛さというのが前提で成り立っているという感じで、オドレイがやるファニーな動きやら意図的にやるドイツ語だかスウェーデン訛りの英語だとかさ、それがまぁたぶん俺みたいな気持ち悪いファンにはたまらないと思うんだけど、興味ない人にとっては普通のありふれたテレビドラマだね。ただ話っつーか映画自体は悪くなかったんだよ。ただ最後の詰めがイマイチなんだよね。オドレイがスターになるまでのプロセスはいいんだけど、スターになるきっかけになる映画に出てからがさ、「手を抜いたのか?」ってぐらいトントン拍子で進んじゃうっつーか、一瞬のナレーションで語れてて終わりなのね。「その後彼女の映画は大ヒットし、彼女はスターになった」みたいな感じの簡単なナレーションで全てが語られちゃって、んでまぁ映画のエンドっぽい話があって終わりなのね。なんつーか映画自体がホームレスからスターになるまでを描いたというよりかはホームレスが映画に出るチャンスを掴むまでが描かれてるだけで、後は端折られちゃってるのね。だから惜しいわけ。あと20分でもいいから大雑把にチャンスを掴んでからのプロセスを描けば割と良い映画になったのに本当に勿体無い。オドレイの演技がちょー可愛いだけに本当に惜しいね。まぁ予算が無かったのかな。


次はね、デーモンラヴァーって映画ね。日本のポルノの利権争いを軸に美人達がスパイをしたり争ったりっつーのを期待してみたんだけど、まぁエロさへの期待は満たされたけど話はふつーだったな。日本のエロアニメとか残虐サイトとかの利権を争うっつーのに期待してた部分があるんだけど、ただ単に舞台が東京だとか材料が日本のエロアニメとかってだけで全然この素材が生かされてないのね。話自体はふつーのハリウッド映画みたいなサスペンス映画なんだよね。酷く言えばショーガールを別のフォーマットでやってる感じね。ただ主演のコニー・ニールセンは凄く良かった。


あとはあれだ、アイズ・ワイド・シャットね。これはマジで良かった。ニコールが良さ過ぎだ。これは言わずもがなな感じだね。夫婦の嫉妬を描いたっつーとジェネラルになるけど、まぁあれだと思うね、愛への不安っつーかさ、Renata Saleclっていう人のOn AnxietyっつーRoutledgeのThinking in Actionってシリーズのやつの一つの本があるんだけど、それに書いてあったんだけどさ、愛ってのは基本的に不安を惹起するものなんだよね。その愛が深ければ深いほどそれを失うのが怖くなるっつーまぁありがちといえばありがちなんだが、この映画ほどこういった普遍的なテーマを扱いながら尚且つ完成度が高いっつーのは滅多に無いんじゃない?ってぐらい良かったな。夫婦の絆を確かめるためにファックが必要だっつーのは本当にいいね。感情とか関係というのは観念的には成立しないし伝わらないものだから物理的に表出させるしかないっていうさ、観念的なことと物理的なことの関係というか、観念的なことを成立させるためには物理的なことを成立させるしかないっていうさ、感情の表出のプロセスというのが凄まじくナレイティブに効果的に使われているのがいいね。


あ、今ね、NHKヒロシマナガサキってアメリカのドキュメンタリー映画を見てて遅くなっちゃったから続きは今度にするわ。このドキュメンタリーの感想なんかも含めつつ。


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「アメリの」ってオドレイの形容詞で使われるのは、マイケルジェイフォックスが「バックトゥーザフューチャーのやつ」とかって呼ばれるのと同じことなわけだけど、出演している作品の質はともかくとして、俺がゾッコンということを念頭に置かなくても女優として普通にアリだと思うんだよね。いつもアメリなキャラで映画に出ているのならアレだけど、そうじゃないのよね。「アメリの」現象はアメリカでも同じだそうで、それだったら世界でそうなんだろうな。