ニート、パラサイト、プロレタリア。そのいち。

mimisemi2008-11-27

いやね、これなんだけどね。


http://www.jiji.com/jc/zc?k=200810/2008101500757&rel=y&g=pol


これって相当マズいことなんだよ。つまりは前に書いたようにね、例えば100円ショップとかさ、良く言えばエコノミカルなものが増えて、んでそういうものに依存して暮らすような人が出てくるというのはね、社会が貧困層を間接的に容認していることになるんだよ。つまりね、最低限、人並みの暮らしをしようと思ったらこのぐらいの収入が必要でしょっていうような当たり前の話が当たり前じゃなくなっちゃうんだよね。今なら100円ショップとかもあるんだから、月収10万ちょいでも死にはしないみたいなさ、得に非正規雇用を好むような企業とかには最強のツールなんだよね。それと同じことがこのパラサイトの主婦化にも言えてね、そういうような勝手な世の中の理由で自立できなくなった人達が立ち上がること無く現状に妥協して、んでさっき書いた100円ショップに依存する貧困層みたいに親に依存するのが当たり前という生活モデルが出来ちゃうんだよ。まぁ親に依存している俺が何を言うんだって話だけど、ちょっと最後まで聞いてほしいのはね、「家事手伝い」なんていう分けの分からない生活が生活として認知されちゃうとさ、それが選択肢になっちゃうんだよね。正規雇用は無理だからバイトしながら実家で暮らすというのが一つの選択肢になって、結局、自立できないという根本的な問題に対する認知が薄れちゃうんだよね。それでもやっていけるし、やっている人も大勢いるっていうような状況が一番ヤバい。


それはまさしく俺が普段から左翼的なパラダイムアジテーションしまくっている飼いならしのアーキテクチャなんだよね。構造そのものが服従を強いるようなシステムを持っていて、市民は得に気がつくことなく茹でカエル状態になっちゃうっていうね、非正規雇用が当たり前になる背景というのは、それでもなんとか食っていける人が大勢いるからだろう。親元で暮らすなんていう基盤が無いカルチャーだったらホームレスはもっと増えると思うんだよ。その点で言うと日本は俺を含めて恵まれている。ただこっちでも似たような状況は起こっててね、結局、大学卒業しても職がないっつーんで親元で暮らしながらプラプラしてるニートみたいなのって結構いるらしいんだよ。まぁイギリスなんかでもそうだけど、ようはこれってのはさ、まぁ全てを社会のせいにはできないけど、やっぱニートを生み出すような傾向性を社会が持っているということだよね。だから根本的に甘え倒しているニートとそうじゃない社会的な構造からきているニートというのを識別するためにはね、まずは職の確保が必要なんだよね。今はニートにとって絶好の時期なんだよ。雇用がグラグラで社会がダメなんで、ガリクソンがネタにするような、「俺が働かないのは社会のせいだって言ったら一万円もらえましたー」みたいなね、一万円っつーのはギャグにしても、ある程度エクスキューズが通っちゃうような社会なんだよ。これは不誠実の連鎖だよね。雇用問題を考えない勝手な政府と企業と、それに甘んじるニートね。だからそういう意味でニート新自由主義っつーか市場主義みたいなのって敵同士に見えて実は仲がいいんだよね。ラクラウが言うような、抑圧的な力が無いと、そこに解放という概念は生まれないみたいな関係性なんだよね。雇用がグラグラにならないとニートってのは生まれない。雇用がそれなりに確保されたときに初めて、ガリクソンがキャラでやっているような、どうしようもないニート達ってのが明らかになるんだよね。今は色んな要素が絡まってニートやパラサイトにならざるを得ない人が多いんで、見分けがつかない。もちろん社会学的な調査ってのも必要なんだけどさ、とりあえずあれだよね、ニートとかパラサイトっつって一言で済む問題じゃない
っつーのは明らかだよね。要素が複合的過ぎるんで、そんな単純な話じゃ済まないってことね。


ようは目の前に明らかにオイシイ仕事があるのに面倒っつってそれをやらないのがニートだと思うんだよ。俺が思うにニートの半分ぐらいは条件が良い仕事があればやると思うんだよね。もちろんスキルが無くて頭も無くてっていうような前提のニートは、ようは中流階級育ちのプロレタリアみたいな話でね、いや、プロレタリアが馬鹿とは言わないけど、やっぱプロレタリアの中には単純労働ぐらいしか務まらないような人がいるわけだけどさ、そういう人達には元々条件の良い仕事なんてのは無いんだよってのははじめから自明とも言えなくもないんだよね。つまりはスキルも頭も無いようなやつは社会のバッテリーとして搾取され続けろというような話なんだよね。そこに階級闘争も陣地戦も無いような話で絶望的なんだけど。こういう問題も分けて考えないといけないね。ニート問題ってプロレタリア問題とか引き蘢りとかさ、色んなのが混ざりすぎて分けが分からなくなってるんだよね。全部分子革命しなきゃダメよ。分けて考えないと。


俺が思うに単純にプロレタリアの問題を言うなら、やっぱり能力が無い人にはそれ相応の仕事しかないんだよ。つまりドッグヴィルにいるような人間にとっては、ああいう人間がやれるような仕事しかない。それは必然的に資本家からの搾取やら低賃金やら単純労働を要するものになってくると思うんだよね。ただね、元々、人間ってのは不平等なんだからさ、俺みたいにまぁ将来は分からないけど、親の同意を得て仕送りをもらってコスモポリタンな亡命を成功させようとしてるようなやつもいる。自惚れるわけじゃないけど、こっちでやっていくというのはさすがに馬鹿では無理だから、それなりの脳もあるということになる。日本語でも大変なことを母国語以外の言語でやるなんて楽じゃないからね。まぁ慣れればどうってことないんだけど。あとはやっぱ経済的なバックグラウンドね。ひつこいようだけど、うちはブルジョワじゃなくて中流というか、元はブルジョワっぽかったけど親父の仕事の関係で見事に没落したので、今は中流なんだよ。だからかなりキツいわけだ。元々はブルジョワモデルで留学というか亡命を計画していたから、下手すれば頓挫するんだよ。まぁそんな恐ろしい現実はともかくだな、仮に俺がドッグヴィルに生まれたら留学も無理だし、仮に経済的なバッググラウンドがあっても、ドッグヴィル程度の脳じゃ仮にゴミカレだろうが留学は無理だろう。英語学校で終わるのは目に見えてね。そういえば英語学校っつーのは色んな国から知能的に大学に行くのが無理なブルジョワが居座ってる率が高いんだよね。頑張ってる人もいるけど、中には英語力というよりかはもうオツムの限界で英語学校でお遊戯みたいな授業をこなすぐらいしか出来ないっていう無駄な金持ちの息子とか娘がいる。これが俺の言いたいドッグヴィル程度の人間の留学ね。


そういう意味で留学なんてのは経済的にも地頭的にもそこそこじゃないと務まらないことなんであって、ある意味で特権の象徴みたいなもんなんだよね。それは経済的な面でも知能的な面でもね。地頭がたいしたことなかったら経済的なもんでなんとかなることはあるねっていうのは何年も大学にいながらゆっくりとクラスをこなしていくというような優雅なやり方が可能ならそこまで脳が対したこと無くても可能ってことね。だから留学を成功させるには経済力と語学力が必須なんだよ。どちらかが欠けてもダメ。バランスが取れてないと成功しない。まぁ俺は成功しているかは分からないけどね。結果が出てないんで。まぁ正直、金さえなんとかなればもうこっちのもんだけどね。亡命は成功したようなもんだよ。


そういった能力差の不平等ってタブーというか、下手すると優生学みたいなナチ的な発想になるんで好まれないんだけど、でもやっぱそれは社会を考える上での大前提として考えないとダメよね。それはあるんだよってのを前提にしてから話を進めないと。そこでロールズ風に言うならね、無知のベールを被って、どんな人でも一から「よーいドン」できるような社会を目指そうってことになるんだけど、平等の機会の配布というのは実は古典的自由主義の発想なんだよね。それが布置された上での格差はしょうがないよねっていう。そこで左翼になると「いんや、能力格差による所得格差なんて認められない」っつって極端な再配分とかを要求するんだけど、それはまぁ無理な話だ。俺ははっきり言うとそういう意味では古典的自由主義者だね。機会の平等というのが完全に布置されていれば、その上で起こる結果の不平等というのはしょうがない。なぜならそれは人間の生態系がそうだからなんだよね。元々人々は不平等なんだから。人々が平等なら、例えば見た目の格差なんてのは生まれないだろう。一方でファッションモデルとかムービースターみたいになるようなね、まぁ見た目だけでっていう意味でまぁ薄っぺらい意味なんだけどね、見た目が無いと成立しないような特権的な仕事に就ける人がいるわけじゃない?その一方で歌や演技やらがその辺の俳優なんかよりよっぽど上手い人でも容姿に恵まれていないと成功しづらいよね。見た目がダメ過ぎると、そういう役回りしか回ってこない。こりゃ不平等だよね。でも世の中ってそういうもんだよね。それは中身についても同じだね。見た目が良くても中身が良くないとってのはよく言われることだけど、見た目っつーのは努力しても無理だね。ただ中身は磨けるよね。ただ前のルームメイトみたいに両方ともどうしようもないみたいなのもいるから困ったもんだけど、例えばこの前のルームメイトみたいな人に足りないのはやっぱ脳なんだよね。見た目はともかくあれで脳があれば見た目なんかを超越して好かれるようになるような人格作りに没頭するはずなんだよ。もしくは努力するはずなんだけど、下手に経済的に恵まれてたりしたもんだから、あれでやれてきちゃったんだよね。だから内面を磨くきっかけなんてのが全然無かった。その結果があの大惨事だ。元々遺伝的にダメな見た目とメタボな体格に最低の性格。最悪の人間の出来上がりってわけです。ただ彼女の場合、経済的に恵まれてたんで留学できたわけだよね。留学をこなすぐらいの俗流の知性ぐらいなら持っている人間だったわけだね。年間300万近い学費を払うことができたわけだ。これが意味するのは中身も見た目もダメでも、それは経済的なバックグラウンドでなんとかなることがあるってことね。逆に見た目が相当良ければ仮に貧乏でもなんとかなることがある。それはアイドルになったりだとか水商売だとか風俗だとか、見た目で格が上がるような商売にはもってこいってことで、その経済的不全を外見で補える。


はい。分けます。次回に続きます。

Spinoza and Politics (Radical Thinkers)

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