ウクライナの殺人動画について。

mimisemi2008-12-29

史上初のスナッフビデオがネットに流出してしまった。今まではスナッフビデオなんて都市伝説か映画の題材ぐらいのものだったのに、テクノロジーの発達というとベタだけど、ネットのおかげで一瞬で流出したものが世界に配信されてしまった。


恐らくまぁ警察からの流出らしいんだが、俺がこの動画を見たサイトでは動画に対して結構な数のコメントが残されていて、大半が「こいつらは人間じゃない」とか「死刑にするべき」というものだったんだけど、超マイナーな意見で人権派臭い「加害者の立場に立つという観点も必要なんじゃないか?」という意見があった。「グロ耐性がある俺でもダメだった」という意見も目立っていたけど、俺がこれを見て感じたのは人間が本当に精神的苦痛を受けるものというのは映像の酷さというかグロさなのではなく、シンパシーなのだなと思ったわけね。ようは殺されているホームレスの爺さんのことを考えたらもう胸が引き裂かれるような思いになるってことなんだけど、これはもう映像のグロさとかは関係ない。グロさでいえばもっとグロい映像なんて簡単に見つかるわけだけど、悲惨さで言えばこれ以上のものはないと思う。


で、問題の犯人達なんだけど、かなりリッチな家出身のボンボン達で、彼らの動機と言えば「ただの娯楽」だったらしい。エキサイトメントを求めて小動物殺害から人間に至ったらしいけど、はっきり言ってこういう連中というのは本当にサイコなシリアルキラー達よりタチが悪いと思うのね。っつーのはさ、サイコなシリアルキラー達って大半が子供の頃に性的虐待を受けてたり、凄まじい環境で育ったりしてたわけで、こういう要素があると、例えば匿名のコメントにもあったような「加害者達の立場にも立ってみる」という観点が通用するわけだけど、この前代未聞のリッチキッズ達の快楽殺人ならぬゲーム殺人はどうなんだろう?そこに加害者達への同情や考慮の余地があるんだろうか?ちなみにこいつらは殺した被害者達の葬儀に出て記念撮影までしていたというからもうサイコ度100パーセントという感じなんだけど、ここで怖いのがこれがあくまで凄く無垢な殺人ってことなんだよね。所謂、有名なシリアルキラー達はジェフリー・ダーマーだったら人間の肉が食いたいとか、単純にセックスをしたいとか、ペドフィリアの殺人にしても犯してからバラバラにして、んで皮を剥いでそれを頭からかぶってみたり、骨に細工して飾りを作ったりするわけだけどっつーかアルバート・フィッシュとかね、こういうやつらってアルバート・フィッシュなんかもそうだけど、母親がすんげー異常だったりさ、フィッシュは凄いマザコンだったんだよね。で、満月の夜に殺した女性の剥いだ皮を全裸で被って満月に向かって吠えてたらしいけど、そこには母親と同化したいみたいなね、かなり昔に読んだ本に書いてあることだったんで詳細は忘れたけど、まぁ簡単に言っちゃえばこの凄まじく異常で厳格な母親がフィッシュの異常な性格を形づけてきたと言えるわけ。エドガー・ゲイシーとかもそうね。あのハンニバルのモデルになった殺人鬼ね。あのピエロで有名な。彼も子供の頃に性的虐待とか特に父親からの激しい暴力を受けてきたんで異常殺人者になったんだよね。
まぁ一概に虐待=異常殺人者と結びつけられるわけではないんだけど、性的虐待とか虐待全般がバイオレントで異常な性格を作るというのは割とありがちなことなんだよね。


フィッシュはテキサスチェーンソーのモデルになった殺人鬼なんだけど、すんげー田舎で屠殺の仕事をしてたんだよねっつーか自宅だったんだよね。屠殺っつーよりかは牧場だかを持ってたのかな?とにかくまぁテキサスチェーンソーなわけ。テキサスチェーンソーって人間の顔の皮を被ってるじゃない?あれってフィッシュがモデルなのよね。で、フィッシュってすんげー見た目はいいお爺さんでさ、子供の子守りとかの仕事もしてたんだよ。もう誰が見ても子供を任せたくなるようなお爺さんだったんだけど、まぁもう明らかなように、この子守りを頼んだ親達の子供がどんどん失踪してったのね。で、なんで長い間捕まらなかったのか覚えてないんだけど、合計で200人以上殺したんだよね。フィッシュ。動物を殺す自宅の屠場と同じ場所で主に小さい子供を殺していたらしいんだけど、こんだけ鬼畜なシリアルキラーにもさ、まだ「加害者の立場に立ってみろ」って言えなくもない要素はまだあるんだよねっつーのがフィッシュの幼少期ね。元々狂った遺伝子を持っていたのかもしれないけど、それを増幅させたのは狂った母だったし、もしかしたらこの狂った母に育てられなかったらまともな人間になってたかもしれないんだよね。ダーマーはどうだったか分からないけど、ゲイシーなんかも本当に酷かったからね。幼少期の環境。彼の片目が潰れているのは小さい頃に親父に木の棒かなんかで殴られて失明したからなんだよね。ゲイシーもフィッシュにはかなわないけど、まぁ相当な数を殺してきたんだけど、これまたゲイシーも被害者の一人と言えなくもないんだよっつーのが彼の過酷な幼少期の環境ね。フィッシュと同じく、まともな家で育っていたらあんな風にはならなかったかもしれない。


前にキュルテンの話も書いたけど、彼もまぁあれだよね、羊を犯しながら腹をかっ捌くみたいな趣味を野良犬駆除の変態のおっさんから子供の頃に教わらなかったらあんな風にはならなかったかもしれないよね。まぁそういうのを教わってさ、で、動物を犯しながら絶頂と同時に腹をかっ捌くなんて行為に興奮を覚えること自体すでにもうおかしいんだけど、こういう人間って少ないけど一定量いるんだよね。ただ一定量いてもそういう変な能力というか性的欲望を呼び起こせるような環境におかないということが重要になるよね。まぁもっとも見た目じゃ分からないから防ぎようがないんだけど、ようはまぁまともな環境で育つってことが重要ってことだよね。俺は常日頃から他者性への開かれた認証が必要だと書いているけど、やはり一線を越えちゃいけない「他者」というのもいるわけで、その他者の代表がやはり快楽殺人型のシリアルキラーだと思うんだよね。こればかりは快楽にも色々種類があるから容認しなきゃいけないとは言えない。やはりそれは彼らを排除するしかないっつーかまぁ人権派的な言い方をすれば適切なケアをして更正させてあげることが重要だって言うんだろうけど、まぁ俺に言わせれば一旦覚えてしまった快楽なんてのは忘れることが出来ないし、ようは彼らにしたらさ、俺が最近よく書くフェチの話と一緒でフェチって治らないでしょ?ブーツフェチだの脇フェチだのヘソフェチだのを治そうと思ったってそれは出来ない。まぁ時計じかけのオレンジみたいなやり方をすれば可能かもしれないけど、あそこには認識的嫌悪を生む余地は無いよね。あれはただの反射だから。


それと同じで子供を犯した後、切り刻むのが楽しくてしょうがない人達にケアと言ってもそれはもう常人には無理だし、やはりそういう人達には刑務所にいてもらうか、死んでもらうしかない。ちなみに刑務所に置いておくのは税金が勿体ないと言うけど、ある調査では死刑のほうが終身刑よりコストがかかるってことなんで、税金云々って話は死刑とかと関係ないって思っててほぼ間違いないからね。まぁ性に関してうんこを食おうが虫を性器に這わせようがそれはその人の趣味なんだから仕方が無いし、どんなに異常に見えることでも他人が口を出せる話ではない。ただやはりそれが殺人やら他人やらに迷惑をかけることであったらそれはやはり認められちゃいけないんだよね。そういった究極の他者へまでも手を差し伸べるというやり方は如何なものかと思う。世の中には明らかに生きていてはいけない人達というのがいる。


で、その代表がこのスナッフビデオを撮影していたウクライナのボンボン達ね。俺は彼らはフィッシュやゲイシーを超えたシリアルキラーだと思うのは、彼らは変な言い方をすれば世の中のわがままなボンボンと同じように何不自由無く育ってきたんだよね。そういう連中がさ「俺たちは違う」みたいなタカビーな感覚で「虫けらを殺す」みたいなゲーム感覚で人間を殺すっつーのはね、シリアルキラー達のそれよりも異常なことだよ。ようはシリアルキラーってさ、彼らは異常なんでその異常の基準から彼らの性的欲求を満たすために殺人を行ったりするわけだけど、このボンボン達ってサイコだけどある意味普通なんだよね。特に屍体に興奮するとかさ、殺人に性的興奮を覚えるとかじゃないんだよね。ちなみにサカキバラは快楽殺人型ね。彼は猫を殺す時に性的に興奮していたと言っていたからまぁ完全にあっち側の人間なわけだ。


それに比べてこのウクライナが怖いのは、それこそゲームのポスタルみたいな感覚で人殺しを平気でやっているんだよね。スリルを求めてというのは最初はウサギだとか猫だとかの小動物からはじめたというのも納得がいく。というのは彼らも最初小動物を殺したときはスリルというかドキドキと同時に人間なら誰もが感じる嫌悪感を感じていたと思うんだよね。単純に「気持ちわりぃーおえー」っていうような感覚。「うわーちょーグロいね!最高」みたいにグロ動画とかを見ている人間と同じ感覚。まぁもちろん動画を見るだけだったら動物を殺したりはしていないんで道徳的にはオッケーだけど、ようはただふつーに続く日常の中で異常なものを求めてグロ映像とかグロ画像を見たりするわけじゃない?で、そこには知らない発展途上国の国での宗教的ないざこざによる大量虐殺だとかさ、集団リンチだとか考えられないような理由での殺し合いとかさ、そういうのを見て「うわー」とか思いつつホラー感覚で楽しんでいるんだよね。ようは過去だったらそれなりの裏ルートでしか見られなかったようないろいろな映像が誰でも見れるようになっているからそういうのを求める人達は簡単にそういうのを見ることが出来るんだよね。


もちろん道徳的な観点から例えば猫が腐っている画像が「グロい!」と思っていても実際に猫を殺して腐らしてみようとかって思わないよね?そこにただ見るだけっていうような傍観者の観点とコミットしてしまう加害者の観点の大きな違いがあるよね。もちろんそんなものを楽しんでみているんだったらそんなの殺人者と同じだっていう理由は分からなくもないけど、やっぱり怖いもの見たさってのはあるわけだよね。タイみたいな国だと新聞の一面に屍体写真が載るんだよね。タイだったか忘れたけど死体大国みたいな国ってあるでしょ?で、画像のグロ度で勝負みたいなさ、オグリッシュを活字ペーパーメディアでやっているようなもんだよね。これって人間の欲求であると思うんだよ。昨日のペルソナの話ではないけど、まぁそれがどんだけ下劣で非道徳的なものであったとしても「ちょっと見てみたい」というような気持ちがあったりするよね。そういうのが苦手って人はともかくとして、そういうのを見るのは嫌でもないっていう人達もいるじゃない?かといって彼らが犯罪者予備軍か?というと全然違うんだよ。それはちょっとした猟期趣味を持ったパンピーなわけでシリアルキラーとはほど遠いんだよね。むしろ実生活ではすんげー真面目で道徳的な人かもしれない。


たださ、このウクライナのボンボン達って田舎っつーのもあるかあまりに暇だったんだろうね。まずは仲間で集まって小動物を殺して記念撮影とかをしてたんだよね。で、だんだんグロ耐性がついてきて、「人間ならどうだろうか?」っつーのを子供心に思ったんだろうね。このなんつーかね、子供が虫を殺すような感覚を10代後半で持っているというようなのも怖いと思うし、その感覚のまま人殺しが出来るというのがすんげー怖いんだよ。ようは彼らは「他者」ではないんだよ。ただの暇なボンボン達で下手するとその辺にいくらでもいるような人材なわけ。それに比べてシリアルキラーみたいな本質的な異常者というのは本当にマイノリティだよね。ロシアで言うとチカチーロみたいなのもさ、チンチンが小さ過ぎるとかさ、まぁ色んな外見的な特徴から女性に凄まじいルサンチマンを持っていたりして、こういう人間って少なくないとは思うけど、チンチンが小さ過ぎるから笑われないために殺してから犯せば問題ないみたいなさ、これまたまぁすんげー殺人の動機だとは思うんだけど、こういうのってウクライナに比べたらあまりいないと思うんだよね。凄まじい虐待を受けてきたからといってみんなが快楽殺人者になるわけじゃないし、そういうプロセスを経て快楽殺人者になるやつらっつーのもウクライナと比べたらかなり少ないと思う。


ウクライナのボンボンの殺人が怖いのか?というとさ、誰でも持っているプリミティブで無垢な残酷性というのが表出するとあんなとんでもない形で出てしまうという日常性なんだよね。匿名のコメントでもあったようにあれは他の紛争地帯で行われたリンチとか宗教的な殺し合いとかじゃなくて、どこの国でもさ、退屈なやつらが楽しいってだけでやる可能性があるような形の犯罪なんだよね。それはホームレス狩りみたいなのが日本でもあったけど、ようはあんなことは日本でもいくらでも起こっているわけだ。殺人の本質というのはあの映像にある通りだよ。これが格別酷いわけではなくてさ、殺人ってのはああいう酷くてむごたらしいものなんだよ。逆にああいうのを見慣れた警察みたいな人間から言えば特になんともない殺人動画なんだろうけど、そういうのを見たことが無いパンピーが見るとあれは強烈なんだよね。


で、その強烈さというのが意味の無いただの遊びとしての殺人があそこまでの暴力性と惨さを秘めているということなんだよね。でもこれはちょっと間違っていて、やはり映像の凄さで判断が鈍ってしまいがちだけど、何回も書くように人を殺すということはああいうことなんだよ。まぁあれだけいたぶって殺すというのも酷い話だけど、いたぶって殺したのかそうじゃないのか?なんて犯人しか知らないことだったり警察しか知らないことだったりして報道はされないじゃない?「顔面をハンマーで殴った後、それでも必死に息をする老人を笑いながら、ドライバーで腹を刺し・・・」なんてことは報道では言わないよね?でも様々なところで起こっている殺人なんてさ、あんなことは日常茶飯事だし、もっといたぶって殺しているケースだって腐るほどあるわけだよね。


これが俺が普段から言っているリアリティを見つめることの重要性なわけ。「殺人事件がありました」「またぁー」じゃなくて、その殺人事件のむごたらしさというのを想像できる余地が頭に無いということがいかに危険か?ということなんだよね。死やリアリティというものをタブーとして扱うことでその本質との乖離が生まれてしまう。なのでインドでテロだのイラク空爆だのっていうのがあっても人間は慣れると報道だけではもうその惨さを想像できていないので「またぁー」で終わる。でもさ、空爆で死ぬなんて凄いことだよ。昨日まで笑顔で遊んでいた可愛い子供達が何の理由も無くいきなり空爆バラバラになって死ぬんだから。オグリッシュみたいな死体写真が日本の新聞とかで出たら「空爆反対!」とか「戦争反対!」って言う人明らかに増えるよね。それは彼らの完全に麻痺しきった想像力が強烈な死体写真でよみがえるからなんだよね。よみがえるというか「いや、空爆ってこんなに酷いのか!」なんて大の大人が思ったりするわけ。恥ずかしいことだよ。これって。人が誰かに殺されるって例外無くどれも惨いことなんだから。そういうリアルと向き合わない人間の心というか、向き合わなくなっているような社会というほうがよっぽど俺は怖いことだと思うわけね。


今回の史上初とも言えるスナッフビデオで世界が震撼しているのは想像できる。でも殺人っていうのはああいうもんなんだっつーのをね、知る良いきっかけになると思うのね。で、個人的には見ることは全く薦めないよ。あれはもう日常生活に支障をきたすレベルのものだから絶対見ない方がいい。ただ俺としての初めての殺人動画を見て思ったことは「やっぱり予想通りだった」ってことなわけね。あの理不尽さと惨さ。あんなのが世の中の至る所で行われている。それが政治的なものであれ宗教的なものであれ趣味的なものであれ殺人っつーのは我々の日常に存在するものなんだよ。動画を見る必要はないけど、やはり人が死ぬということの現実を受け止める想像力を持っていないと本当にダメだよなとは思うよね。やっぱり。あ、んでそれは自殺も同じね。これもいつも書いていることだけど事故も同じ。事故とか自殺とかの映像なり画像を見たら飲酒運転だとか無茶な運転なんて出来なくなるよね。でも想像力のないやつらは無免許の飲酒で3キロも人を引きずり回したりしているわけだよね。


質は違えど、ウクライナも3キロ引きずり男も人が死ぬというリアリティの欠落から来る無垢な行為だと思うのね。前者は作為的で後者はアクシデンタルなものであったとしても、両者にモラルもへったくれもないのは言うまでもないよね。ウクライナの連中は殺人ってのがゲーム感覚でさ、リアルポスタルみたいな感覚で人を殺しているわけだよね。そこに被害者への想像力なんて一切無いわけ。引きずり男も車を乱暴に乗り回すということがいかに危険なことか?というのが全く分かっていない想像力の欠如なのね。目の前で子供が脳髄やらなにやら全部頭からぶちまけて死んでいるのを見る母親の気持ちとか車を乗り回しているときには全然考えないわけ。ちなみに俺はボーっと考え事をする癖というかいつも何かを考えているので絶対車の運転なんて出来ないと思うんだけど、それ以上に車を運転するということのリスクを考えた時にあんなもの自分の命を考えても他人の命を考えても怖くて出来ないんだよ。想像力がありすぎるわけね。だからまぁ日々から無駄な予期不安とかが多過ぎて困ってるんだけど、まぁそれはともかく俺は行き過ぎとしても、少しはこういう感覚を持ってても悪くはないと思うよね。みんな俺みたいな感覚を持ってたら絶対みんなすんげー安全運転なドライバーになると思うからね。まぁそれで渋滞とかしすぎてもまたアレなんだけどさ。


で、ウクライナなんだけど、シリアルキラーとの対比に戻るけど、彼らのゲーム感覚の殺人というのは彼らが異常ではない以上、もう加害者の立場に立つとかなんとかってもう考えられないわけよね。殺した被害者の葬式に出て記念撮影なんて本当にゲーム感覚もいいところだよね。この子供の残酷性みたいなのが剥き出しになった殺人の背景にはさっきも書いたような日常性があるわけね。いや、そこで体感治安を悪くするつもりはないよ。でもね、どっかの山の中で今も誰かが同じようなことをしている可能性っていうのは高いわけよね。それがショックなのよ。ましてや彼らはアノミーに陥っているわけでもない、別に普通に暮らしていれば問題ないどころかリッチにやっていけるような子供達がさ、ゲーム感覚でああいうことをやるわけだからね。それはなんつーか中世の残酷なことが趣味だった王様とか王妃が趣味で残酷な殺人とかイベントをするような感覚なんだよね。まぁこういう無垢で剥き出しな残酷性というのは今に始まったことじゃないわけだけどね。昔からいくらでもあることなんだけどさ、怖いのはやっぱり彼らがあっち側の人間じゃないってことだよね。それがまぁ日常性ってことなんだけど、その辺にいる退屈した田舎のボンボンなんだからね。異常だったら異常殺人で片付くのにこれは異常殺人じゃないんだから。ゲーム殺人なわけよ。まぁこれが初のゲーム殺人ってわけではないんだけどさ、でもあの動画を見て動機の理不尽さとあの老人のことを考えるといたたまれない気持ちになるよね?これが思うに人間性なんだと思うんだよ。あれを見て泣けた人というのは人間の心を持っていると思うわけ。


で、この動画を見て泣けた人は、普段はスプラッタマニアだったりするかもしれないんだよね。でもそれはね、最初にも書いたような視覚のグロさと状況の悲惨さとの違いってのがあるわけ。単純な視覚的な刺激という意味だと腐った死体の画像を見て「うわー」とか思いながらもスリルを楽しんでいたりするんだけど、これってのはコンテキストが無いアイコンとしての腐った死体だよね。すんごい状態の腐った死体です!みたいな見せ物的感覚だよね。もちろんこういう死体にもこうなった経緯というのがあるわけだし、もしかしたら強姦されて殺された人かもしれないわけで、本質的にはウクライナのそれと同じかもしれないわけ。でもなんでこの腐った死体にウクライナのような悲しみにも似たショックを受けないのか?というとそれはさっきも書いたような前後関係から完全に切り離されたアイコンとしてのグロ画像だからなんだよね。だからグロということだけを考えれば耐性がつけば色々なのが見れるようになる。でもウクライナの殺人ビデオがグロ耐性がある人間にも耐えられなかったのはあのグロさではなく惨さなんだよね。ましてや理由なき殺人でゲーム感覚でホームレスの老人をあれだけ痛めつけているわけだから、人間的な心がショックを受けるんだよ。それはもう動物的な何かだね。人種は違えど同族の人間というものが酷い殺され方をしていて、その殺しをしているのも同じ人間という不条理さとかなんだよね。だから精神的ダメージが大きくなる。


で、何を言いたいのか?というと、ゲームでどんだけ残酷描写があろうが、映画でどんだけ残酷描写があろうが、ネットでグロ動画がいくらでも見れようが、それと殺人とは関係ないってことなんだよね。あれを見て俺もやりたいと思うのはさっき書いたキュルテンみたいな話でさ、普通の人だったら獣姦しながらイクときに動物の腹をかっ捌くなんてことに興奮は覚えないよね?いや、それを見たいという人はいくらでもいると思うっつーのはあれね、さっきも書いたような怖いものみたさね。単純なグロいものへの興味。ただ自分がコミットするなんていうのは全然違う次元の話なんだよ。だからね、グロ慣れしたグロ勇者達の大半がこのウクライナの動画で撃沈したようにね、人間の心ってのがあればあれに悲しみを感じるし、普通は無差別殺人なんて出来ないわけ。でもこの世の中にはリアリティの欠如がもたらしたようなスッカラカンの人間が行う想像力の欠如から来るような殺人だとかひき逃げだとかね、そんなのが頻繁に起こってるわけ。だからもっとね、普段から現実的なものに目を向けようって思うわけよね。


まとめるとウクライナの少年達が行った無差別殺人っつーのは異常な感覚から来るものではなく、異常な無知から来るものなわけね。「人を殺したらどうなるのか見たかった」とか「ドキドキ、ハラハラして楽しいから」みたいな動機っつーのは被害者のことを何も考えないさ、痛みも死についても何も考えないから出来ることなんだよね。俺も子供の頃に学校で飼ってた鶏をエアガンで撃ったり、蟻の巣を埋めたり水を入れたりさ、死にかけている虫に虫眼鏡と日光の例のアレで焼いてみたりさ、蟻の足を全部ちぎってダルマにしたりとかさ、好奇心から色々やってたよね。一人でやってると相当ヤバそうだけど、まぁ友達とだけどね。これって完全に無知から来るものじゃない?自分が知りたいからとかあたふたする虫を見るのが楽しいからっつってやるんだよね。彼らの痛みとかやっていることの酷さというのは全く理解していない。だからこそこういう残酷なことが平気でゲーム感覚で出来てしまう。で、ウクライナの連中はこういった感覚で小動物から人間へとステップアップしていったわけだよね。この無知っぷりといったらもう呆れるしかないよね。思うにこれは親の甘やかしっぷりとかに原因があるんじゃないかと思うね。甘やかされっぱなしの僕ちゃん達がゲーム感覚で殺人を行っちゃったって感じだもんね。これは残酷というよりかはさ、異常性にあふれる残酷性というよりかはもう子供のそれと一緒なんだよ。そこが強烈なんだよね。あ、んで同じゲーム感覚で言うとコンクリ事件も同じね。ようは漫画家のウジガワイタみたいな世界観で殺人を行ってるわけよ。ウジガワイタの漫画は異常でもなんでもないんだよ。ああいうのは人間が持っている感覚の現れなんだよね。だからむしろ現実が漫画に先立っているっていう感じだよね。だからウジガワイタの漫画なんてファンタジーでもなんでもない。


なんだか長くなりすぎて全然まとまってないけど、まぁ殺人ってああいうもんなんだよっていうね、そこに「惨い殺人」と「ただの殺人」の差なんて無いわけよ。報道で見る「殺人」なんつってもさ、バラバラ殺人と言ったって絞殺してからバラバラにしたんだったらそれって被害者の苦しみは少なくともウクライナのホームレスに比べれば少ないじゃない?でもその一方で楽しみでさ、生きたまま手足を切り取って遊んでいるような殺人もあったりするんだけど、まぁパンピーの我々には知る由もないんだよね。だからウクライナのこれだけをフォーカスして「酷い!」というのは大間違いで、殺人全般がもう酷いことなのよ。あの強烈な動画が殺人のデフォルトだって思うぐらいでもいいと思う。死の惨さとかって普通に生活してたら分からないからね。条件反射的にあれを惨いと思うのは分かるんだけど、あれだけが特別じゃないんだよってことよね。匿名のコメントを見てても、この動画を見て人生が変わったみたいな書き込みがいくつかあったけど、それだけ我々は普段から本当の死だと殺人だのといった日常で起こっていることなのにも関わらず、表面的な情報でしか伝えられないことで想像力を失っているんだよね。で、こういうのを見ると殺人の酷さを感じると同時に生命の尊さとかを痛感したりするわけ。これはあまりにショックな動画だけど、でも死について考えるみたいなのって学校の教科であってもいいと思うんだよね。かなりヘビーだけど、でもそういうヘビーなことが起こっているのにも関わらず、そういったものを見ないという風にすることってのは本当に危険だからやる必要はあると思うよね。まぁどうでもいい話なんだけど、ウクライナの加害者がさ、例えば遺族の悲痛な叫びとかさ、そういうのを見たり聞いたりしたら心が痛んだりするかもね。彼らはあまりに馬鹿なんでそこまで考えなかったんだけど、やってみて「俺らはなんて酷いことをしてしまったんだ!」なんて後から気がつくかもしれないよね。まぁ心底ダメなやつらだったら日本のあの名前忘れだけど刑務所から全然反省してないような手紙ばっか書いてたやついたじゃん?ああいうタイプだったらどうしようもないんだけど、極端な無知故に、遺族のリアリズムを突きつけられたら心が痛むやつもいるかもしれないよね。まぁいたとしてもいないとしても彼らがやったことは許されることじゃないので死刑が無理なら無期懲役だとは思うけどね。まぁ実際は10年とか20年ぐらいらしいけど。


ってことで今日はこの辺で。あ、間違っても動画を検索して見たりしないでね。正直、今回のこれを書くのは迷ったんだよね。「え?なにそれ!」っつって興味本位で検索する人とかがいたらマズいなと思ってさ。でも改めて言わせてもらうけど動画は絶対見ないほうがいいよ。まぁ見ない方がいいっていうと見たくなるのが人間の性だけど、これは本当に例外だからね。ただこれも凄く微妙なところなんだよな。あまりにショッキングなことではあるけど、殺人とか人の生を考える上で凄く重要なものなんだよね。こういうのって。その一方で精神的ダメージが多過ぎるんで、見ちゃうと大変なことになりかねないっつー可能性もあるわけでさ、ここが微妙だよね。まぁ見るんだったらあくまで自己責任でよろしくね。俺は絶対薦めないけどね。普通の人がみたら生活できなくなるレベルだと思うから。これだけ俺みたいな滅多に真面目になることがない不真面目な人間が真剣に警告をしているのに無視して見て、んで精神が崩壊したとか言われても責任は持てませんからね。まぁーこれも繰り返しになるけどまぁ矛盾なんだけどね。現実を知るということが重要なのにも関わらず、肝心のその現実っつーか動画を見ないっつーのもね、なんかこのエントリー自体が矛盾だらけって気がしなくもないんだけど、まぁとりあえず動画を見て何にも書かないということが出来なかったんで書かせてもらいました。とにかくまぁ俺が一環して言えることはいかにそれがショッキングなものであれ、現実を知るということは重要っていうことです。まぁでも動画は見ない方がいいです。微妙でしょ?空爆ってこんなに酷いことになるんだよ!なんつって友達に添付ファイルで体がバラバラになった子供の写真とか送れないもんね。これがなんかジレンマだよね。報道があまりにもスッキリとしていて、何のリアリズムも無い形骸化したようなものが故に我々の想像力を奪うんだけど、かといって死体写真を出されちゃ困るっていうね。どうなんでしょうね?この辺は。ただまぁあれだよね、教習所とかで事故現場の写真とか事故で死んだ死体の写真とかを見せるのはいいと思うね。これだけ車を運転するってことは大変なことなんですって分かるでしょ?あと中絶とかも同じね。ゴム無しファックしているビッチに中絶の惨たらしい動画とかを見せればいいと思うんだよ。あーそうそう。中絶もリアリティーの欠如なんだよなぁー。セックスして出来ちゃって、んで適当におろせばそれですむっていうようなインスタントな考えね。ただマンコからほじくりだされる胎児を見たら中絶なんて出来なくなっちゃうと思うんだよ。強烈な映像だけど、あれが現実だからね。「いや、そんなグロい映像はどうでもいい。とっととおろしてくれ」っつーのはおかしな話だよね。別に中絶反対ってわけではないんだけどさ。


PS

エドガー・ゲイシーっつーかケイシーってオカルトのほうだった。ゴメン。ジョン・ゲイシーね。


PS2


エントリー上のシンパシーってのはエンパシーって意味ね。ゴメン。間違えた。立場可換性ね。


FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)

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FBI心理分析官〈2〉―世界の異常殺人に迫る戦慄のプロファイル (ハヤカワ文庫NF)

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↑こういうのとウクライナは全く関係ないってことが余計怖いわけね。