私のコンポジシオン。

いやー今回のミックスというか私のコンポジシオンなんですがねぇー、いや、マッシュアップと同じでさ、「いや、こんなの作ってても所詮自分のじゃない」っつってても結局、こないだ書いたようなポストモダン的行き詰まりという意味から言えば全部自分のじゃないんだよね。大体が既存のものやルールの組み合わせにしか過ぎない。まぁこれ自体はだいぶ前に書いたしまぁ繰り返さないけどさ、んでもすぎやまこういち大先生とか偉そうに自分で作曲したって言ってるわけじゃん?佐村河内然り。だったら俺も「作曲した」って言っていってことになりますよねっていう(笑)言わば頓知みたいな話なんだが、大先生方はコピペや既存の概念の繰り返しや転用を打ち込みでやってるってことじゃないですか?で、俺は打ち込みが出来ないしやろうと思っても膨大な量になるんでやろうと思わないのを既存の音楽を使ってそれを「書いた」ことにしちゃうっていう。同じじゃないですか?いやね、逆に俺に技術があれば今回作ったミックスをそのまま譜面に起こして現代曲にすることって出来るんだよねってまぁそりゃマッシュアップでもそうなんだけどね。


マッシュアップで原型を作ってそれを基にトラックを作ったらリミックスになるじゃないですか?和牛の切り落としにオージービーフ入れるみたいな「表記の問題」だけだよね。ちなみに俺は大真面目なので「そんなの許せん!」って思ってたわけだ。で、「オリジナルって結局何なの?」ってことになってまぁ結局何も作れなくなったんだよね。んでまぁ開き直ってマッシュアップとかを作り始めた頃はまぁこういう考えに至ったわけだけどネタじゃなくてさ、まぁようは認識の問題じゃん?「いや、それは一般的に作曲と言われないから」っつっても「これは作曲なんだ!」って言っちゃえばいいってことじゃん?でもこれは俺だけが主張してるとまぁ完全にキチガイでまぁそれはそれでキチガイのままでいいんだけど、実際の世の中のあり方として「こんな切り貼りのものが作曲家が作った作品として認識されてますよ」ってことを逆説的に示せるじゃん?ってまぁそんなのは問題じゃなくてただ作りたいものを作ればいいしそんな理由付けはいらないんだけどただまぁ絶好の正当化の材料になりますよね。コピペばっかやってる人ばっかりだから俺の若干ラディカルなコピペも作曲でしょうっていう。


「1から打ち込まなきゃ作曲と言えないんだ」って凄まじいリミテーションっつーか思い込みだよね。まぁ一般的にはそうだけどそんなの関係ないんじゃない?ってことだよね。自分が思うようにやったら色んな素材のかっこよく言うとアセンブラージュってことになったらそれはそれで作曲なんだよね。んでも今回のはどこまでがミックス的でどこまでが作曲的なのかは分からないんだよね。まぁそりゃ作りこんでいくうちにそりゃどんどん手が加わるわけだから「作曲的」になっていくわけだけど、まぁそんな感じでんだからもうこれは俺の「作品」でいいや!ってことになったわけですね。それを「作品」と言わずに「ミックス」と言っちゃうってのが結局は既成概念に囚われてるっつーか「やっちゃいけないことだ」っていう思い込みからくるんだよね。そもそも今はましてや面白ければなんでもいい時代なんで「ミックス的」な良いところ取りのやつのほうがウケるわけだしwell-madeなものが求められているというわけでもない。


っつってもまぁ別にウケを狙うわけじゃないし、そもそもまぁ全然聴かれないようなものではあるんだけどなんかやってて思うのはどんどんこれを作曲的なプロセスに近づけていったほうがより面白い!ってことだね。だから使う曲なんかも断片的になってきたりガッツリとしたようなやつの比率が減ったりするんだよね。いやーこれは面白い変化ですよ。っつっても元ネタを隠すためみたいなせこい理由じゃなくてむしろ元が持ってる主張みたいなのを削いだほうがいいってことになるんだよね。それが浮きすぎるとただの「それ」になっちゃってつまらない。だから素材的な部分を使うようになるんだよねっつってもまぁ丸々使ってるのは間違いないから一緒なんだけどね。ただ結局、前に出すぎてるような曲を使っちゃうと構造がそれに縛られちゃうじゃん?それが骨組みみたいになるともうそこは監獄ですよね。やっててそれが凄く嫌になってきたんでどんどんごちゃごちゃにしてるっつーか解体するようになったんだよね。でもコラージュというほど細かくないんだよね。でもミックスというからには混ぜすぎているっていうまぁちょうど俺がやりたかったコラージュとミックスの合間ぐらいな感じにどんどんなってるんですよね。


完成したらmixcloudにもアップするけどmp3もアップするんで是非是非ダウンロードしてくださいよ。いやもう久々のコンポジシオンですよ(笑)いや、もう本当に楽しすぎて死にそうだわ。ゲームがクソに思えるぐらい楽しい。いや、これはある種の開き直りが無いと無理よ。「1から作ってないから俺のじゃない」なんて余計な思い込みがあったら作業できないもん。いや、全部プロセスじゃん?人のを使いまくるってところからだんだんとそれが素材っぽくなってきて最終的に全部を決めるのは俺だ!みたいなことになってるわけじゃん?それがまぁ凄く楽しくてしょうがないんですよね。ここまで楽しいのであれば「これは作曲だ」って思い込んでやったほうがいいわけよ。無駄にオリジナルがどうだの他人の曲がどうだのなんて考えないほうが良いし、実際に手法は違えどまぁ大抵の音楽の中身は実際こんな感じのごたまぜなんだからそれはただの手法の違いだって思えば良いんだよねっていうかそれでいいんだよね。そうなると他人の曲とかも全部素材っつーかアーカイヴになるじゃん?いや、昔からコラージュとかマッシュアップは作ってたんでそりゃこういう感覚はあったけどトラックとトラック的な感じじゃなくて大きなものをめちゃめちゃ使うってことはやってなかったんだよね。物音ではやってたけど音楽ではやってなかったわけで。いや、やらない手はないでしょ!って感じだよね。


そうなると現代音楽の研究もなおさら面白くなるしDJがネタ漁るような感覚でCD探せるもんね。で、使えそうなところがあったら使うっていう。いや、これでいいんじゃね?ってもう完全にconclusiveな感じになりましたね。結局、それが既存の音であるからこそ「それをそこで使う」という感覚が重要になるわけじゃん?必要なのはそういうセンスなんであって音楽理論ではないってところがまぁモロに俺向きっていうか直感的で最高ですよね。これで俺も現代音楽作曲家になったな!って大はしゃぎで勝手に一人で今祝賀会をやってるんですよ(笑)まぁようは「これでいいのだ」ですよね。出来ちゃったらそれでオッケーっていうそういう感じで。でも結局まぁ音を単音で扱うかブロックで扱うかの差なんであって基本的にDTM的な作業と一緒だよね。これとこれを合わせてこういう雰囲気が出来たのは良かったけどこれが邪魔になったなぁーとかなんとかで消したりしてまた別のものを貼るとかさ、いや、そういうんで普通は手に入らないようなマジのオーケストラの音とか声とか手に入るんだから最高だよねっていう。


いや、まぁあとこれを実質的に「俺のもの」にするための方法って簡単で各トラックにMAX/MSP的な複雑なリアルタイムプロセスをするエフェクトをかませれば音響っぽくなるんだけどそれをやると最高につまらなくなるんだよねっつーかあれこそまさしく誰にでも出来る作曲なんすよね。んでも耳を頼りにアコースティックな現代音楽の音をオーガナイズするってより音楽的じゃないですか?MAX/MSP的なのってまぁアルゴリズム的というか音響的だからぶっちゃけ素材はなんでもいいみたいになりかねないよね。まぁ簡単に言えばフランジャーですよね。100パーセントにしちゃったら素材はどうであれそれはフランジャーの音になるっていうさ、そういう意味で凝ったやつですらもエフェクトとかって限界があるよね。いや、そんなわけでさ、エフェクト的な効果ですらもアコースティックで人力でやったほうが表現力が高いって思うよね。結局、なんつーかエフェクトってかけないに超したこと無いってことになるんだよね。いや、誰も聴いてないだろうけどフィールドのやつとかもそういう感じなんだよねってもう7年前ぐらいのやつなんだけどさ、いや、だから今、なんか再確認してるっつーかいや、ホント、全然作ってなかったからね、マッシュアップとか以外は。だからまぁなんかそういう音の感覚とか考え方とかってのを思い出してくるとまぁ結構俺なりに到達してた部分ってのがあって、んでさらに今回色々と作ってることでまた達した認識みたいなのがあって。


で、ここでいきなり終わってみたりして。んじゃまた。あとあれだ、「作曲かぁー」とか思ってさ、んでそういえば講義なんてネットで腐るほどあるだろうなーと思って調べてたら面白いのを発見したっていうかまぁ別に面白いわけじゃないんだけどこういうのがオンラインで見れるっていいよねっていう。まぁこれは打ち込み音楽のレクチャーだけどね。



なんかこういうの懐かしいなぁーとか思いつつやり始めた頃はまぁこういう性格なんで「なんでそういうルールどおりにやらなきゃいけないんだ!」なんつって結局めちゃめちゃなのばっか作ってましたよね。ええ。今は「あえて学ぶ」みたいなことが出来るじゃないですか?まぁこういう類のトラックは作ろうとは思わないけどカッコつきの「作曲」ってのをあえて学ぶってのは結構面白いかもなーって思ったりしたね。絶対そんなルールに基づいて作るわけはないんだけど知ってれば面白いこともある的な意味で。んでもホントに改めてこういうのを見るとルールだらけでデフォで監獄っすよね。マジで。ありえるコード進行とか合うリズムとかの組み合わせだもんね。まぁそこでオリジナリティが出せる人はいいんだけどまぁんでもこういうのって学んじゃえばルール通りにやれば簡単に曲は作れるんだよね。っつーか世の中本当にそんなのばっかだよね。こういうDTM打ち込み的なもののバリエーションにしか過ぎないんだもんね。


まぁ俺は早熟だったので(笑)15〜16歳ぐらいのときにそれに気がついてそっからまぁノイズとか電子音楽とか電子音楽という意味での現代音楽とかに興味がいってたんだけどまぁ結局そういうのも行き詰ってるんだよね。当時はそうでもなかったけど今の観点で言えばまぁ何もかもやられつくしてるし「ただのバリエーション感」がいかなるジャンルでも自明になりすぎてるよね。フリーなのが何にもないんだもの。いや、そういうのも踏まえてるんすよ。俺のやつは。まぁそんなの伝えなくてもいいことなんだけどさ、いや、んでも既存の曲をそのまま使ってそれを異化させちゃえば別物なんだってまぁシェフェールのアイデアだしっつーか基本俺はシェフェールとかケージとかに影響を受けすぎてるんでまぁ根本はそこだよね。あ、そうそう。シェフェールの本の英訳が出てたのよ。結構感動したね。今月は死ぬほど現代音楽を買いすぎたんで来月買う予定なんすけどね。



あとまぁそんな感じで音楽自体が狭い意味でまぁ現代音楽的なものって意味で再マイブームになってるわけでまぁ色々と読みたい本が出てきてっつーかすぐ俺は文献を集めたがる癖があるんで欲しい本だらけなんすよ。まぁ買ったやつも含めて貼っておくわ。








あとまぁこんなのも見つけたんで。



なんか音がアレなんだけどね、途切れ途切れになってるっつーか。まぁそれはまぁさ、各々で探してくださいよ。


4/10追記。俺のやつの完成品です。


https://soundcloud.com/mimisemi/assemblage