ドラッグと文化。

今日のアシッドは電気グルーヴです。

 

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アシッドやり始めてYMOとか電気のカバーっつーかリミックスみたいなのをやってるじゃないですか?んで原曲は死ぬほど聴いてるから逆に聴く必要がなくてフィジカルとかも家の押し入れとかにあると思うんだけど、やってて原曲のここの音どんな感じだったかな?っていうチェックで聴こうと思ったらさ、何を今さらなんだけど電気の音源ってフィジカルの店頭回収もさることながら配信も全部なくなってるのね。

 

酷すぎじゃね?これ。反対運動の署名がずいぶん集まったのは知ってたけどこれって単純に卓球とかまりんの印税とかにも関係するわけじゃん?それにまぁそもそも論なんだけど前にも散々口をアシッドにして言いまくってきたけど音楽とドラッグってのは切っても切り離せないって言うけどそうじゃなくて同じなんだよね。

 

前にも書いたことだけどジャンキー集団だったビートルズがトビながら作った曲で名曲ってのがいっぱいあるわけでまぁ文化遺産ですよね。音楽自体はブルースとかR&Bといった黒人音楽の模倣なんだけどそこにドラッグの要素が加味されてああいうアウトプットになってるわけじゃん?

 

んでドラッグカルチャーとかに詳しくなかったり音楽とドラックの関係性とか知らない人も普通に聴いてるわけだよね。テレビでも特集が組まれたりとかさ、んでも当時はみんなジャンキーだからね。あとジャズもそうですわ。チャーリーパーカーがヘロイン中毒だったのは有名だけどドラッグがあったからあんなインプロを永遠と吹けたわけで極端に言っちゃえばハードバップってのはヘロインによって生み出されたといっても過言ではないわけだよね。

 

でもそういうコンテキストとは全く関係なく所謂「大人の音楽」みたいな感じでジャズを嗜んでるっつーのは悪いとは言わないけどドラッグ要素を無視するべきではないよね。ビルエヴァンスの病的な細部へのこだわりなんてのもドラッグがあったからできたわけだしメンタル弱い人だからなおさらでしょう。

 

ハリウッド俳優にしてもそうだよね。コカインがあるからできた演技とかっていっぱいあるわけよね。いつキメたか?ってが見てても分からないわけで、んでもまぁ名演技と言われるものの背景には少なからずドラッグは関係してるわけだよね。

 

あとまぁ数学者のポール・エルデシュだよね。アンフェタミンを常に撮り続けてたから20時間とかぶっ通しで数学できたわけで、んでも同僚に一回やめてみたらどうだ?って言われてやめたら全く数学が出来なくなって紙に向かっても白紙状態が永遠に続くからこれじゃだめだ!っつってまた再開して数学出来るようになったっていう話だけどエルデシュの数学界への貢献ってすさまじいわけでしょ。エルデシュとコラボできたからキャリアを築けたって人も多いわけでそこにはアンフェタミンというものがあるってのを忘れちゃいかんよね。

 

ロックなんかはまぁ典型的だよね。セックス・ドラッグ・ヴァイオレンスの世界でしょ。もちろんバンドによっては薬のやり過ぎで良くない経験をしたからそれを換喩的にリリックにして曲を書いたとかそれもまぁ言わばドラッグありきなんだよね。

 

そんな感じでドラッグが介在して生み出されたものってのを全部回収なり配信ストップにしたら世の中の7割ぐらいの映画とか音楽が回収されるんじゃね?っていう感じだよね。

 

でもそれってまたアディクトとは違うんだよね。ここぞ!という時にキメると凄いパフォーマンスを発揮できるからユーティリティ的に使ってる人もいるわけでこれはジャンキーとはまた別だよね。実際アメリカに居たときに前にも散々書いたけどみんな飲んでたりハッパ吸ってたりなんかしてんで明け方になるとダウナーになってくるからテンション上げるか!みたいな感じでコカインのディーラーに連絡して待ち合わせ場所に持ってきてもらうなんてのは普通にやってたからね。

 

俺はリタリンを飲んだことがあるんであのアッペンダウンが怖いからやらなかったけど別にんじゃあそのディーラーに連絡して行った連中がジャンキーか?っつーと真っ当な会社員だったりするわけなのよ。ただパーティーの時はハメを外すっていうのでハレとケのバランスが保たれるっていうことだよね。

 

それで言えばノーザンソウルなんかもそうじゃん?ロンドンのブルーカラー達が辛い労働を終えて思いっきりはしゃぐぞ!っつってコカインキメて夜通しノーザンソウルで踊るっていうまぁこれがあるから生きていけるんだよな!ってまぁ一昔前のサラリーマンのアフターファイヴみたいなもんでしょ。

 

日本ってアルコールに関しては路上で飲んでても罪にならないどころか医師がヤバいから発売を規制するべきだ!とまで言ってるストロングゼロみたいな合法ドラッグも普通にコンビニに並んでるどころか同じような実質ハードリカーを炭酸水でがぶ飲みするような危険なものがずらーっ!と並んでるわけじゃん?

 

んでそれ飲んで記憶飛ばして辛さを忘れるとかさ、そういうのが容認されてるのに例えばアルコールっていうか特にストロングゼロみたいなアル中のゲートウェイみたいになるような類のものに比べたら医者が全然安全で依存症も無いって言っているハッパがイリーガルだったりさ、それを吸ったってだけで捕まって例えばラッパーとかのキャリアがダメになっちゃうとかさ、でもヒップホップなんてドラッグっつーか特にハッパ関係のリリックが多いわけでまぁそりゃアメリカだからだろうっつっても日本でもリアルなことをリリックにするっていう鎖グループ系のガチな人たちってのがいるでしょ?

 

アメリカの猿真似でドラッグがどうのって言ってるわけじゃなくて自分たちのアンダーグラウンドビジネスってのをリリックにしてるわけじゃん?だからまぁなんつーか良い悪いじゃないよね。それ言い出したらアルコールだって依存性があるわけだから依存性があるという理由で危険とされるならまずハッパよりアルコールとタバコをなんとかせい!って話だよね。

 

税金取れるからっていうならハッパを合法にして大麻税みたいなのを取ればいいじゃん?コカインは微妙だけどただまぁ音楽とか芸術の分野だったら切っても切れない関係にあるわけだし当事者がそれで捕まったってことで生み出された作品が全部回収されて配信もストップとかってなったらそれは文化の破壊ですよね。

 

ってことで続きますんでんじゃまた。