躁鬱奇想天外さんへの返信。その2。

躁鬱奇想天外!2022-02-08 03:31:14 

 

 

ありがとうございます。 というか西村さんが中国訳されてるのすごいですね。 村上春樹の小説は読んだことなくて耳セミさんのレビューを読んでめちゃおもしろかったのをおぼえています。

 

 

あの人って作品本体よりその作品の評論のほうがおもしろいタイプですよね。私は彼の小説は読んだことないんですが、エッセイはほぼ全部読んでます。エッセイ読むと作中でなにかあったらセックスセックス!みたいな人とは全然思えないんですよね。なんか奥さんと大学在学中にジャズ喫茶経営して全共闘の世代てこともあってほぼ大学行ってなくて、29歳のときにヤクルトスワローズの試合でホームランの音を聞いてそれで小説を書こうと思ったとか、小説のような気取った感じはなくてなんか普通に深イイ話みたいな感じなんですよ。

 

 

ジャズ喫茶の仕事終わってから夜中に台所で小説書いてたりとか当時そのジャズ喫茶に行った人の話では村上氏はかなり無愛想だったようで小説に出てくる登場人物とは真逆の人だと思いました。耳セミさんの話聞いてたしかに私も彼の小説は苦手なタイプなのでこのまま読まないでいたほうがいいのかな、と思います。

 

 

アメリカでもわりとそういう土壌はあったのですね。私は住んだことがなく想像もつかなかったので結構意外です。三島由紀夫は何冊か読んだことあったのですが憂国てのは読んだことなかったです。調べたら憂国書いたのが16歳てすごいですね。わたしも読んでみます。 cock espてなんかすごいですね。耳セミさんのイメージはこんな感じなのかあ。調べたら角谷氏と渡邊氏は30歳くらいで死んでるんですね。たしか阿部薫氏も30歳くらいで死んでましたよね。和製27クラブとでもいうんでしょうか。このふたりの音源はじっくり聴いてみようと思います!ありがとうございました!

 

躁鬱奇想天外! 2022-02-08 07:47:51 

 

あっあと追加なんですが、耳セミさんが書いてた裸のラリーズの水谷さんも亡くなってたみたいですね。 ベースの人はいまだに北朝鮮に住んでるようですけどね。ラリーズが元ネタのゆらゆら帝国てバンドもいましたけどこのバンドはcmタイアップされる程度にはそこそこ売れたのに解散後にベースの方が灰野さんの不失者にいったのが意外でした。 なんか最近亡くなる人多い気がします・・・

 

村上春樹は村上春樹現象みたいな独特のスノッブなファンとか落語の師匠みたいな見た目なのに男前なことを書いたりする村上春樹本人のギャップとかが面白かったりするんですよね(笑)キャラクター的な面白さとでも言うんでしょうかね。

 

村上さんに関しては僕もエッセイなどを読んでいるので、本人がセックスしてジャズ聞きながら酒飲んで・・・みたいなタイプの人じゃないのはなんとなく分かってます。というか相当生真面目な人ですよね。むしろファンが気取った人間が多くて村上春樹本人はスノッブではないと思いますね。まぁスノッブが好むような文体や描写が多くて、それもようは小説ってエンタメなので村上春樹のサービス精神なんだなって思うと計算高い頭の良い人だなって思いますね。エッセイ以外の作品は好きではないですが人間的には凄く尊敬してますね。あと旅行記なんかも面白いんですよね。基本サービス精神の人ですよね。書き手として当たり前なのかもしれないけど読み手を楽しませようとするエンターテイナー的サービス精神が凄いと思います。

 

あ、それで音楽なんですけど西村賢太的音楽というのは西村さん個人ではなく西村さん的世界観のどうしようもない自意識過剰なダメ人間とかほとんど狂ったような人間みたいなのをイメージしてチョイスした感じです。でもそれが不快なものではなくて見てて面白いものなんですよね。あとワンアンドオンリー的なオリジナルの良さがあるというような感じでしょうか。

 

水谷さんが亡くなっていたのは知っていたんですが、お歳だからしょうがないとして、個人的にショックだったのはMegoのPeter Rehbergが去年の7月頃に亡くなったことですかね。西村さんと同じぐらいの年齢だったと思いますが、バリバリ現役で活動中であったり作っている最中みたいなまさに創作の最中の人が亡くなったのが非常にショックでした。

 


あと最近で言うとこの方はお歳で寿命ですが大御所のアルヴィン・ルシエがお亡くなりになりましたね。ソニックアーツユニオンでご存命の方々はデヴィッド・バーマンとゴードン・ムンマだけになってしまいましたね。

 


あとゆら帝の千代さんの話が出ていますが、僕的には意外じゃないっていうかむしろ不失者のメンバー写真とか見ると千代さんが元々のメンバーなんじゃないか?ってぐらいハマってて、あの人って雰囲気が本当にかっこいいですからね。微動だにしない感じのベースとかも灰野さんとの相性が良さそうというかなんというか、まぁ灰野さんはめっちゃ動きますけどね(笑)

 

なんていうか絵で負けない感じですよね。ゆら帝でメジャー系でやりたい音楽はやり切れたって理由で解散したらしいんで、アングラ系の道に行くのは必然だったんじゃないかなって思いますね。まぁ不失者って商業バンドじゃなくてガチバンドじゃないですか?別にゆら帝がフェイクというわけじゃないんですが、色々と深いことをより深くやれるのかなって気がしますね。灰野さん的世界は深淵で底が無いですからね。

 

それにしてもいつも思うのが今の若いバンドとかって興味ないんですけど、なんであんなに毒が無いのかな?って思いますね。日本って世界から注目されるようなラリーズみたいなアングラ文化があるのに全く断絶してるんですよね。僕ぐらいのアラフォーの世代が最後って感じで、それ以下のデジタルネイティヴの人たちってツルンとした毒気が無いライトなものを好むよなーって感じがするんですよね。

 

なんか日本のアングラ文化って阿部薫とかにしても若松孝二みたいな繋がりがあるっていうか、ドープなこれぞ昭和の日本のアングラ!みたいな流れってあると思うんですよね。

 

で、そういうのってサブカル系でも消費されていたし一種の通過儀礼というか、当たり前のようにあるものだと認識していたんですが、若い人たちの毒気の無さに驚きを感じるんですよね(笑)あんだけ若いのになんであんな従順な音楽や表現をやっているのだろうと。

 

まぁその一方で昔では入手もこんなんだったようなアングラバンドのライブ映像とかがYoutubeとかで見れるんで好きな人はそっちにどっぷりだとは思うんですけどね。