孤独と自己愛。

mimisemi2008-09-14

地下だけど窓があるわけじゃない?で、両端がね、窓のサイズには合ってなくてっつーかちょっと開いてるわけ。だからサッシを完全に閉めていてもその隙間から外が見えるんだけど、特にオナニーとかをしているときは、その隙間から誰かに見られてたらどうしよう?とかってすげー強迫観念的に思ったりなんかして、その隙間からも見えないような死角でオナニーをしようと思うんだけど、実際は誰もそこから見てないし、見られようがないっていうね。地下に面した窓なんて誰も見ない。逆に思ったね。だからと言ってはなんだが。俺は何かやらなきゃいけないことにオキュパイドされるのは嫌いだけど、毎日何もすることがないといのも同じぐらいの苦痛なんだよね。質は違えど。だからいつも書くように学校の普段の自由を自由らしく見せるためのツールとして使っているわけだけど、誰からも見られなくないんだったらね、逆に誰かに見られるという可能性がある場に身を置いた方がよっぽど気が楽なんだよ。だから家で無駄にカフェインを摂りながら本を読んでいるにしてもずーっとそればっかり続けていると特に地下では欝っぽくなってくるから、たまにはカッフェーに出かけて人に見られる可能性のある場で無駄にカフェインを摂りながら読書を続けた方が建設的だったりするわけだよ。たぶん図書館とかカッフェーで勉強をしたり何かをやっている人たちっていうのはね、家に一人でいて作業を続けていると自分の実存が消えそうになっちゃうんだと思うんだよね。自分が誰かから見られているということでしか自分の実存を確認できないんだとしたら、家に一人でいるということは自分の実存を確認できないということだよね。だからおそらく人間はどんだけ孤独を好む人間でも社会というか人との関わりがないと生きていけないんだと思う。それってのは極めて自分勝手な理由で、自分の存在を確認するための社交だったり活動だったりするんだよね。


いや、でも俺は病的だから、黒沢の回路みたいに部屋を閉め切っているんだよね。隙間が気になるから外から見られそうな場所は全部塞いである。なのにも関わらず落ち着かないんだよね。それはおそらく一人でいるというか、孤独を愛するということはつまり究極的に言えばナルシスティックじゃないとそれは成り立たないっていうのはさ、一人でいるっていう状態はさっき書いたような、自分の実存を確認するための社交というのを必要としないわけだから、それはどういうことかっていうと、一人でいても自分の実存を確認なり肯定できるような人間じゃなきゃいけないわけで、それはどういうことかというと、ナルシスティックな鏡像としての自分を見つめながら、そういった場に放り込まれている自分というのに心酔するというか、つまり剥き出しの自分というのに向き合いながらもそれに厭にならないような存在的基盤が必要なんだよね。だからそれに耐えられない俺みたいなやつは学校なりカッフェーなりっていうような、人とのかかわり合いが無いにしても、一瞬だけでも剥き出しの自分と向き合わないというか、観念的な鏡だらけの閉め切った部屋から抜け出す方法っていうのを無意識的に求めるんだよね。それが無いとまた孤独が成り立たないというのが分かっているから、だから外界を否定しないわけ。あのね、ワイングラスとかウィスキーを傾けながら渋いジャズを聴くというのがなぜ気持ち良いのか?っていうと、そういうことをしている自分がかっこいいから、そういう状況に酔っているんだよ。「こんな渋いジャズを聴きながらウィスキーを飲んでいる俺はなんてクールなんだ!」っていうような、さっき書いたようなナルシスティックな鏡像に酔いしれているわけ。だから俺は耽美的な音楽というのが大嫌いなんだよね。純粋に音を聞いて酔っているならいいんだけど、それっていうのは酔うというよりかは、音に埋没する感じだよね。酔いとは違う。


だから孤独を愛するということを言える人はつまりはそういった耽美的鏡像に酔いしれることが出来る人ってことなんだよ。俺には到底無理なことだな。俺がDJ嫌いなのもそういう理由があるね。自分に酔っているDJって多過ぎると思う。だからクラブとかって大嫌いなんだよね。音だけで聞かせるなら別にDJは裸だっていいわけだよ。なのにかっこよく見せるためのShowyな衣装を
身にまとったりするでしょ?それが最高に気持ち悪くて吐き気を催すんだよね。だから他人のDJというのは本当に聞きたくない。ミックスCDならいいけど、ミックスとかにもDJの自己愛が出てるようなのって結構多くて、それは日本のDJに特に多いような気がするんだけど、本当に嫌だね。ああいうの。なんであんなに自分のことが好きになれるんだろう?ある意味羨ましいな。あんだけ自分のことが好きなら人前に出て緊張するようなこともないんだろうな。だって自分の見た目とか中身とかを完全に自分で肯定しきっているわけじゃない?だから他人から見られるということを恐れないんだよね。まぁもっともそれは見た目だけの話で、こういう人こそ一人でいると不安になってしょうがなくなっちゃうのかもしれないね。他人からの認証がないと自分の存在を確認できないっていう、実は凄い弱い実存っていうね。


忙しさに身を置く、緊迫したように見えて実は萎びている実存か、ダラダラとした日常に身を置く、弛緩したかのように見えて実は緊張している実存か、どっちがいいのかは分からないけどまぁ大半は前者に身を置くんだろうね。そっちのほうが楽だからね。本質的にはね。


だから完全な自由っていうのは、分割された内面の自分と二人三脚でやっていくことが出来る人にしかありえないのかもしれないね。だからそれは仏陀みたいな、涅槃しちゃった人じゃないと
無理みたいなさ、涅槃しちゃうと自分って分割されてないじゃない?統合されてるわけよね。統合失調症的な俺には一番遠い世界のように思えて、何気に統合することに困難を抱えている人にこそ涅槃の道って開けてるって思うのは、その問題部分と向き合わなきゃいけないという過酷な現実を突きつけられているから、そのゴールとしての涅槃という道が開かれているということなんだよね。だから精神を病んでる人のほうが精神性におけるポテンシャルは高いわけ。


あ、んで全然話が違うんだけど、Drum'n Bass Arenaの2008のやつね、二枚目のFabioのミックスが凄いんだよ。凄いってハイプみたいなブリンブリンって意味じゃなくて、妙にリリカルっつーか妙に音楽的なんだよね。Mystic Blowってあるじゃん?ドナルドソンのやつだったと思うんだけど、あれのムンベバージョンっつーか、もろにサンプリングしてるトラックがあって、まぁ曲名もダイレクトにそれっつーかなぜかATQのほうのMystic Relaxationになってるんだけど、この曲の前後あたりの展開が神的なんだよね。奇跡的に素晴らしい。 で、極めつけはRandom Movement のThe Things You Doね。これはもうアンセムだな。すんげー良い。良いムンベトラックのお手本みたいな曲でさ、何回聞いてもいいんだよね。ちなみにDJ MarkyのThe Master Planってミックスの一曲目もこれね。MarkyのほうもFabioほどじゃないにしてもいいんでススメておきますね。いやーここ数ヶ月のベビーローションですよ。Fabioのやつ。ホント、いいね。Frictionの一枚目はまぁまぁかな。


ってことで今日はこの辺で。


The Master Plan

The Master Plan