マイケル・ムーアなポリサイの先生。

mimisemi2009-02-01

最近調子が良いのは言うまでもない。ウォール伝の出力もなかなかのものだし、何よりミックス作成のペースが凄いわけだけど、そんな波に乗ってまたミックスを作りましたっつーか一週間前っつーか学校が始まる前にソワソワしてた時に作ったんだけど、あれなんだよね、いやね、聞いてもらえば分かると思うんだけど、別に即席ってわけじゃないのよ。最近作った色々なミックスの構想自体はもうだいぶ前からあって、んで最近っつーか学校が始まる前は腐るほど時間があったんで、まぁそれを具現化できたって感じなのね。まぁいいや。で、今回のはこれまたずーーっと構想を練っていたディスコハウスのミックスなんですけどね、タイトルは「私の考えるディスコ」なのね。まぁこれはディッキン15なわけだけど、これまた自信作なのでwaxdjにアップしました。


http://waxdj.com/djs/3044/


で、あの男臭いムンベのやつは自分のサーバーに移したんで。まぁ別にこれは今回のに比べて悪いってわけじゃないんだけどね、でも13と15は普通に売れるよね。CDで出したら。その割に数字で見てみるとwaxdjのアクセスってすんげー少ないんだけど、まぁしょうがないか。DJと言えばこないだSOHOの洋服屋行ったときにさ、週末だったんでDJが店内で回してたんだけど、選曲がすんげぇー酷いのね。まさしくこの感覚よ。俺が他人のDJを聞きたくない感覚。「俺にやらせてくれ!」っつーね。俺だったらもっと良い曲かけるのになぁーっつーのですんげーイライラするし、あんなDJがギャラもらってると思うとすんげー悔しくなるんだよね。俺だったら100倍いい曲をかけるのにぃー!!ってヒステリックブルーになる。まぁいいけどね。売り込みとか面倒だしバカバカしいからやりたくないし、クラブで回すとなったらそれはそれで緊張するし人間関係とか面倒くさそうだからいいんだけどね。ブログと同じ。とりあえず出力してアップ出来ればそれでいっかっていう。聞きたい人は聞けばいいしっていう、それがベストだね。


で、今回の話なんだけど、まぁね、それはポリサイの初日の話なんだけどね、クラスに可愛い子はいなかったっつってすんげー落ち込んでたらさ、先生がすんげー左翼で最高なのね。今セメスターに関してはダメな先生ってのは一人もいなかったし、何よりポリサイの先生が共和党支持者とかだったらどうしよう?って心配だったんだけど大丈夫だったねっつーか最初はすげー観察してたよ。この先生は「政治的にどういう立場なんだろう?」って。んで色々話を聞いてると俺も左翼っつーかまぁ俺の場合極左で極右でもあるんだけど、元左翼としては分かるわけよ。左翼風の政治の説明の仕方とか社会の説明の仕方ってのがあってさ、んでモロ先生はそうだったんだけど、シラバスがちょーウケたのがさ、先生は「僕は君たちに特定の政治的考えを押し付けるつもりはないよ」とか言っておきながらシラバス政治学を学ぶ上で重要なリソースの表とかが載ってるんだけど、雑誌とかニュース系はもう全部左翼系のリソースでさ、The New Left ReviewとかZ Magazineとかで、んでこれまた政治学を学ぶ上で重要な思想家や書き手達っつーリストにもナオミ・クレインとかチョムスキーとかハワードジンとかが載っててさ、俺はまぁ嬉しかったけど、でもまぁ政治的に全然中立じゃないなっていう。


で、チョムスキーの説明を先生がしているっつーかすんげーチョムスキーを褒めてたんだけど、俺が質問したんだよね。「人々はチョムスキーアナーキストなのを知っているんですか?」って。そしたら先生はちょっと困った感じでさ、「え、えーっと・・・えーっとあのーまぁチョムスキーは・・・」みたいな感じで饒舌だった雰囲気から一気に転落した感じなんだけど、これが俺の狙い通りで、カウンターを先生に浴びせたっつーか、嫌な質問をしてくるやつだなぁーと思わせといてって意味でのカウンターで「いや、僕はアナーキストなんですけどね、アナーキストとして言わせてもらうと特にアメリカみたいな国のアナーキズムの勘違いっぷりは酷いと思うんですけど、どう思いますか?」って聞いたら先生の顔色が一気に変わって笑顔で開口一番「ウェルカム!!!」っつったんだよね。「アタシの事好き?」「いや」「え?」「好きじゃなくて大好き」みたいなカウンターね。自分で書いてて意味分かんねぇー。


すんげー先生が興奮して嬉しい様子で「キミキミキミ!名前はなんて言うんだい?シュニチ?」なんて言うから「いや、ビルでいいです」っつったらクラス中がオオウケ。っつーか俺って凄いなってこういうとき思うんだよね。クラスで目立とうとするわけじゃないんだけど、好きな学科のクラスだと台風の目みたいになるのね。哲学のクラスしかりサイコロジーしかり。で、俺のこのチョムスキーに関する質問とアナーキストカミングアウトとアナーキズムの素晴らしさの簡単な演説の後に一気に色んな生徒が先生に質問し始めてっつーかもう俺から引火した感じなんだよね。で、先生もすんげー喜んでてさ、「ビルをきっかけに凄いことになったな!」なんつって。で、もうそっからはさ、まだシラバスの説明なのにもうディベートみたいなのが始まってるんだよね。さすがアメリカの大学って感じ。あと学科が学科だけに割と賢い奴とか考えているやつが多くてすんげーよく喋るんだよ。で、いい感じで保守系のやつとかがいてさ、論敵みたいなやつが数人いてかなり楽しみなんだよね。このクラス。先生には初日にしてすんげー気に入られてるし、その後もまぁ細かい事を書くと面倒だからやめるけどハワード・ジンの話とかになって、んで俺が突っ込み入れたり補足したりしてさ、クラス中が俺に釘付けみたいな。その証拠に休み時間に色んなやつらが俺に話しかけてきてさ、「お、早くも人気者だ」なんて思ってたりしてましたよ。アメリカの大学で人気者になってる姿っつーのを昔から勝手に脳内妄想してたわけだけど、妄想期間が長かったんで、実現が意外と簡単になっちゃったんだろうね。理想図を思い描いている期間が長かったから、その分、実現が早いみたいなね。


で、もうバラしちゃうけど、まぁ俺が将来的に取ろうと思っているメジャーなんだけど、もし4年生大学行けなかったら嫌だから内緒にしておくっていつも書いてたけど、まぁバレてるとは思うけどそのメジャーって政治学なのね。で、学校でずーーーーーーーっとディベートしてるみたいな、そういう学園生活を夢見てたわけだけど、今回のポリサイはそんな夢の学園生活の入り口が見えた感じね。4大に入って政治学漬けになったらもう毎日ヘヴンだよね。本当に。これが俺のショートタームの夢なのね。いや、経済的になんとかなればかなり実現可能な夢だと思うんだけど。


教材も凄い左翼的だったよ。政治家を娼婦みたいなもんだって書いているような本でさ、まぁ俺は左翼だからいいんだけど、ただ政治的な中立性ってどうなんだろうなぁ?って思ったりはするよね。やっぱ。でもアメリカっつーか世界が右傾化してるから薬としてこういう左な政治学のクラスってのがあってもいいと思うねっつーかまぁあれだと思うけどね、社会科学系の先生なんて大抵が左翼系だと思うけどね。何より学問自体が左翼っぽいっつーか、社会科学とかって権力の構造とかが露骨に見えるじゃない?だからそういう学問にコミットしてんで先生になるような人達って左翼的な人が多くなるのは必然だよね。まぁ左翼といっても日教組みたいなダメな左翼じゃなくて、特にこの先生の場合はあれね、マイケル・ムーア型の左翼ねっつーか太ってる感じとか明るい感じとか喋り方のテンションの高さとかマイケル・ムーアそのものって感じだもん。だからあれだ、この先生に関してはマイケル・ムーアを想像してもらえればいいと思ふ。


ところででもあれだよね、みなさんもご存知のようにって言うのはあれだけど、アメリカの元左翼が転向してネオコンになったような転向をしつつあるじゃない?俺。何年も要するプロセスを一瞬で駆け巡ってるのは凄いなって思うんだけど、でもそれってあれなんだよね、政治的な作法とイデオロギーの差なんだよね。俺の実存レベルではやっぱ俺は全然左翼なんだけど、プラクティカルな政治ってのを考えた時にやっぱりどうしても考えが右傾化するんだよね。で、最終的にネオコンみたいな発想になっちゃう。まぁ最近はまた色々読んでいる段階だからなんとも言えないんだけど、かなり保守主義みたいなのに惹かれるようになってきたのね。それは前に自分で書いて気に入った言葉「ガバナンスの本義」ってのを考えた時にプラクティカルなのは明らかに保守主義だからね。ただあまりにちょっと酷いから何を読んでるかは具体的に書きたくないんだけど、とりあえずポリティカル・コレクトネスは無いやつばっかね。ポリティカル・インコレクトって感じだけども、そこはやっぱり俺の実存はやっぱ左翼だから、そこでなんとか歯止めが利いてる感じがするし、変な方向に行ったりはしないだろうなって思うけどね。ただまぁプラクティカルじゃない理想主義的な政治理論とか政治哲学にはもううんざりなわけね。本当に。そこは俺の人生に関する考え方についても同じっつーかやっぱあれなんだよね、主体の実存っつーか考え方の傾向性って別々のジャンルでも一貫して表れるよね。例えば愛が地球を救うみたいな言葉が俺は大嫌いだけど、それは人生についてもそういう陳腐な文句は大嫌いだし、政治についても愛の政治学とか言われると反吐が出るんだよね。まぁリアリストってことか。でもホント、あれだよね、リアルに立脚しないものなんて価値ないよね。本当に。それはただの言語ゲームか思考ゲームになっちゃう。まぁ価値無いとは言いきれないけど、まぁあんまもうそういうのに興味なくなったな。


年を取るごとにどんどんリアリストになっていくね。俺。まだ若いのに考え方は初老のジジイみたいになってるかもしれないな。そこそこ歳の行った大人の話を聞いていても「青臭い」とかって感じたりすることが多くなってるから、精神年齢は急速に上がっているんだろう。まぁいいことだね。まぁその一方で子供みたいなところがあるからまぁバランスいいんじゃないの?両極端なもので恒常性が保たれてるっていう。そういえばいつものヴィレッジの本屋でルソーの孤独な散歩者の夢想を買ってきたんだけど、これ最高だね。本当に。まぁ悲しいけどね。まだ途中だけどルソーって隠居しながらなんつーかまだまだ名声とかさ、人々との関わり合いみたいなのに何かを求めている感じがするよね。名声っつーとあれだけど、まぁサンクションね。こういう昔の人ってネットがあれば相当救われただろうなって思うよね。「ルソーブログ」とかいってさ、ずーっと独白とか告白ばっか書いてるの。逆にニーチェみたいなのはブログがあったらあそこまでにはならなかったと思うねっつーのはね、あれって一人で悶々としてるから書けるような文章だから、ネットにアップできたりすると毒っつーか激しさが中和されちゃうと思うんだよね。


あれだ、そのなんつーか精神年齢の取り方って環境に左右されるよね。俺って若々しいやつらとかと全然付き合いが無いからね、こっちで。っつーかもう若い奴らが子供にしか見えなくなっているんだけど、あれなんだよね、恐らくずーっと一人で色々考えたりしてるからどんどん歳を取るんだと思うよね。そこで色んな人と付き合ってると、恐らくそういう付き合いの中で歳を取っていくと思うんだよ。ようは周りの連中も歳をとっていって、んで自分もそれ相応に歳をとっていくって感じで。だけど孤独を何とも思わないっつーか気障な言い方をすると孤独を愛するものとしては、ずーっと自分と向き合ってるか、何かを考えたりしているから老けるのが速いんだよね。10年単位とかで考えるプロセスを四六時中人間関係無しに色々考えてるから一年ぐらいでそのプロセスを終えちゃう。だからどんどん歳を取るんだと思うんだよ。いや、でもそれは必ずしも悪い事じゃないと思うな。孤独には裏切られないからね。ようは自分には絶対裏切られないってことだ。まぁちゃんとした自分を持っていればだけどね。だから恐らく前にも書いたと思うけど、自分が足りない人とか幼い人って他人に自分の欠如の補充を求めようとして必死に友達作りに励んだり人間関係に半ばオブセッシヴになったりすると思うんだよね。だから自分で完結している人は人間関係を求めなくなる。まぁマイノリティかもしれないけど、こういう人間がいたっていいよね。別にそこまで酷い人間嫌いじゃないし良い友達はいるんだけど、でも一人でいるのが好きだからそれを選択するっていうね。で、ルソーはそれが出来ていなかった気がする。「孤独な散歩者」っつーのがなんか哀愁のロンリネスって感じなんだよね。だからこの人の場合、ネットがあれば恐らく問題の大半が解決出来てたと思うんだよね。


まぁいいや。今日はこの辺で。


PS

ラカンについての覚え書きなんだけど、「性関係はない」というテーゼなんだけど、元のフランス語が"Il n'y a pas de rapport sexuel"で英語に翻訳すると"There is no sexual relationship"なんだけど、ラカンが言う"rapport"ってのはセックスの事ではなくて、論理的・象徴的意味合いでの関係性なんだって。ラカンってのは事柄をクリアに述べていない分、色んな誤訳や恣意的な解釈がされているらしくて、究極的に言えば、ラカンも言っているように正解は無いんだよね。まぁーそれもどうかなぁー?って気がするけど、まぁとりあえず個人的なメモってことで。

孤独な散歩者の夢想 (新潮文庫)

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ちょっとネタばらしすると最近のマイブームってのがレオ・シュトラウスなのね。