Saw3について。

mimisemi2009-09-27

Sawってあるでしょ?二人が部屋に閉じ込められるやつ。で、1は前に見てたっつーか当時新作みたいな感じで見てて、んでもまぁ死んだ人が実は生きてたって無しだろ!とかって思ってたんだけど、なんつーかそれよりもさ、5とかまで作られてるじゃない?地下鉄のポスターとかで見るんだけどさ、ちょっと気になっててっつーか大体続編ってダメになるじゃん?でも5まで出てるってジェイソンかよ!とか思ってさ、んでとりあえずなぜか2を飛ばして3を見てみたっつーか1を改めて見たら割と良い出来でさ、所謂、なんつーか若手の監督と脚本家が低予算で大成功したっつー映画らしいけどさっつーか当時は知らなかったかあんま気にしてなかったんだけど、まぁ結構良かったよね。


で、問題は3なんだよね。で、これね、俺の中の最低映画トップになったよ。驚き!August Underground Mordomよりも酷い!っつーかさ、あとはまぁギニーピッグとかがまぁ残酷で悪趣味で最悪な映画としてまぁ俺の中のトップを維持し続けててさ、でも何気に全然思いもよらないところで塗り替えられたね。全く予想外に。なぜか?っつーとさ、もう最悪なんだよ。これ。ヘルレイザー的な見てて目を背けたくなるぐらい痛い感じとさ、むやみやたらに残酷な感じはAugustとかギニーピッグ的でさ、いやね、これだけだったらピュアなゴア映画としてある意味でまぁ評価は高くなるんだよね。でもそこで最悪なのがさ、人間の弱みっつーのにつけ込んでひたすら残酷な仕打ちをするっつーセッティングね。


ネタバレになるかもしれないけどさ、例えばなんつーのかな?例えばひき逃げされてさ、んで家族の一人を無くしたっつってさ、んでそのひき逃げ犯をぶっ殺したいって思うじゃん?でもなんつーか倫理的にアウトじゃん?やっぱりなんつーか法的に裁かれないとダメっつーかさ、拷問しながら殺すとかって考えるかもしれないけど、まぁアウトだよねっつーかそれは外道じゃん?それをやってる映画だね。これ。いやね、やるかやらないかはお前次第だ!みたいなことは言われてるんだけどさ、なんつーのかな?もういいよ!って感じなのね。悲しみとか弱さとかさ、人間の負の部分とか暗い部分とかさ、憎しみとかね、そういうのを徹底的にまぁ描いてるっつーか描けてはいるんだけど、それをゴアと結びつけるな!って話なのね。


ゴアはゴア映画で理不尽にバックグラウンド無しで残酷だから良いのであってさ、そこになんつーか実存的な話とかさ、すんげー重い話とか持って来られるとそれはアウトだよね。こんなアンチヒューマニズム的な映画は他には無いだろうってぐらい酷かったね。いや、落ち度もあるけど、人間ならしょうがないじゃん!っていうところにさ、なんつーか「愚か者め!」みたいな感じですんげーひどい仕打ちが待ち受けてるっつーのかな?まぁある意味人生もこんな感じでさ、ある意味でまぁこのSaw3的な世界に入るってことは被投性そのものでさ、人生ってまぁこんな感じなんだけど、あまりにちょっと惨過ぎるっつーのかな?


いや、ゴア映画としては超一流な分、そこがすげー勿体ないなと思うのね。いや、まぁ勿体なくはないのかな?ある意味で大成功している最悪映画なんだけどさ、最悪過ぎて悪趣味な人にも気に入られないぐらい最悪っつーのかな?残酷映画ってさ、惨たらしさがあるとダメなんだよね。痛快なゴアさっつーかさ、バカップルがショットガンでぶち抜かれるとかさ、バーン!ポーン!ドーン!みたいな新喜劇的なノリを悪のりでゴアにやっちゃうっつーのかな?だからこそ娯楽映画として成立するんだよね。そういう意味でAugustもギニーピッグもナンセンス映画でさ、だからまぁいいわけだよね。気持ち悪いから滅多に見ないけどね。


でもSaw3って残酷な上に惨いんだよね。可哀想なの。登場人物達があまりにも可哀想で惨過ぎる死に方をしすぎててもう悲しくなるっつーのかな?で、本人達はそこまでされるような悪いことをしてる人達じゃないっつーかさ、そこまでしなくてもいいじゃん!って感じの仕打ちを受け過ぎなのね。全部「これもテストだ」って言うんだけどさ、いやね、Sawは他の続編見なくてもどうせやっぱ最初が一番なんでしょ?っつーのは明らかなんだけどね、悪い意味で凄まじい進化を遂げたよね。Saw的な絶望的な感じと密室感を受け継ぎながら、最初のSawであったような、医者の話みたいな個人的な話っつーのがもっと全面に出てきてて、んですげー惨いっつーか悲しい話なのね。で、ゴアが混ざるんでもうヘドロって感じなのね。


気違い映画なら楽しめるんだけど、可哀想なバックグラウンドとかがあるとさ、特に家族がどうのとかさ、奥さんがどうのとかさ、そういうのって嫌じゃん?見てて気分の良いものではないよね? いや、昔の俺なら絶賛してたかもしれないけどね、まぁそれだけ今は生きる意味っつーか人生を肯定していこうみたいな前向きな気持ちになってるからこういう映画に違和感を感じるのかもしれないけど、んでもさ、Augustとかギニーピッグとか死の王にせよネクロマンティックにせよ評価は変わらないんだよね。昔のままなの。まぁ俺の中のトップレベルってことでね、だからまぁそんなに実存的な問題で評価が変わってるとは思えないんだよね。


バッドテイストっつってもさ、内蔵が飛び散るバッドテイストとさ、人の不幸がやたら出てきてひたすら登場人物が不幸になっていくバッドテイストってテイスト並が違うよね?そういう意味でSaw3は最高に悪趣味な映画なんだよね。こんな悪趣味の俺が悪趣味って言うんだからまぁ相当なもんだよ。話の惨たらしさがありすぎるんで気分悪くなるし、そういう意味だとAugustとかの比ではない。福井ショウジンのラバーズラバーとかああいうのはいいんだよね。バカノリがあるじゃん?そういう中での残酷さは所謂、エログロナンセンス的なテイストを帯びてそれがバッドテイストであっても、良い悪趣味なんだよね。俺が嗜好する悪趣味はこういう悪趣味だよね。ピノキオとかもまぁ同じようなもんだよね。ただの気違い映画でエログロナンセンスなのね。


Saw3は本当に凄いね。死に方が壮絶過ぎるね。いや、マジで惨過ぎる。ある意味で絶賛ではあるんだけど、でもまぁ最悪という意味での絶賛ね。最悪度は相当高いよ。それは出来の悪さとかじゃなくて、本当に後味の悪さっつーかね、テイストの悪さは最高峰って話ね。とても楽しめるような代物じゃないけど、でも例えば評価では1つ星とか付けられないぐらいの異様でリアルな迫力があるって意味でまぁ5つ星ではあるんだけど、でもまぁ個人的には最悪って思うのね。


いや、評価が難しいね。五つ星なんだけど最悪っていうね、俺としては本当にこの映画は最悪だと思うんだよ。本当に。人間の負の部分とか人生の負の部分をそのままパッケージングしちゃったみたいなさ、すげー絶望映画であると同時にさ、一寸先は闇みたいなさ、誰でもこんぐらい惨くなる可能性は無くはないみたいなさ、いや、ここまで理不尽に惨くはならないけど、でもなんつーかカルネで言う「魔の瞬間」だよね。見てる側も決して自分に関係が無いことではないってことで余計に後味が悪くなるのね。ただの残酷映画ならそれはファンタジーで全く現世とは関係無いものなんだけど、Saw3は現実に繋がりすぎていて怖過ぎると思う。精神的に有害っつーかなんつーか、氏賀Y太の世界観の実写板みたいな感じだね。大脳分裂っつー映画を思い出したな。これは最悪映画っつーか最低のネクラ映画なんだけど、まぁこれは悪夢みたいな感じで独立してるからまだいいよね。Saw3は見た人の生活とかに侵略してくる有害さがあるっつーかさ、そういう意味で精神的ダメージが凄まじい映画だよね。


まぁようは話をまとめると精神的有害さっつーのはさ、ビジュアルの残酷さとかではなくて惨さなんだよね。可哀想!っていうようなね、そういう惨さね。まぁただなんつーか続編のクズになった金儲け映画というだけでは済ませない強烈さがあるんで、映画としては最低だけど絶対クズじゃないのね。気分の悪さの強度が半端じゃないって意味でまぁほとんどそれだけで五つ星って感じだよね。いや、俺は嫌だけどね。二度と見たくないと思うけど、でも評価は五つ星なのね。認めざるを得ない強烈さがある。


ってことでなんつーか寝る前っつーか夜中に見ちゃったもんで寝れなくなっちゃったな。ジェイコブズラダーとかって最高の鬱映画だと思うんだけど、ああいう鬱加減っつーか救いゼロな感じとゴアが混ざってたりしたら最悪じゃん?あれをグロ映画にしたら最悪になるよね。でもあれはああいう感じだから鬱映画の名作として輝いてるんであってさ、そういう意味でSaw3は凄いけど輝かないよね。「オススメ!」って言えない感じっつーの?まぁいいや。そんな感じで。本当に予想外だったよ。本当に。最悪映画第一位になっちゃったよ。いやーすげーな。